オークス(GI、東京、芝2400m)

■イングランドアイズ 安田翔師騎乗、栗東CW併せ馬。輸送を考慮しゆったりとした入り。4角で外から先行馬をマクるようにキャッチアップし、相手に合わせての併入としている。仕掛けられての気迫は上々。小柄な馬ながら先週、今週と併せ馬を消化できており、体調面はすこぶる良さそうだ。高いレベルで安定。【7】

■ウェイビー 助手騎乗、栗東坂路併せ馬。古馬1勝クラスに取り付いて併走。序盤からかなり速いラップを刻んだ分、最後はさすがに失速したが、それでも1F12秒5(一杯)にまとめてみせた。4F全体51秒8は自己ベスト更新。前走惜敗の反動は感じられず、順調だ。【6】※抽選除外

■エミュー 騎手候補生騎乗、美浦ウッド単走。先週速い時計を出したのが実質の最終追い。今週は終い重点でバランス調整程度の内容となった。序盤はやや集中を欠く素振りもあったが、直線では単走とは思えない気迫を感じさせ力強く伸びた。中2週、栗東滞在と慌ただしかった前走時より、いい状態にありそう。【6】

■キタウイング 杉原騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。先行2頭を追い、直線では内を突く3頭併せ。直線入口で楽々と取り付くと、手応え最優勢でアオり気味に併走。そのまま2頭に合わせて併入とした。前走時も状態としては悪くなく、引き続き好調域にある。【7】

■キミノナハマリア 助手騎乗、栗東CW単走。中3週での再東上を考慮してか、ラスト1Fだけ伸ばす内容。序盤は緩いペースにやや力みが目立ち、ラストの仕掛けにもワンテンポ反応が遅れるような面があった。状態は良くて平行線か。【5】

■クインズカムイ 永野騎手騎乗、美浦ウッド単走。先週坂路で3頭併せをこなしたのが実質の最終追い。今週は最後までリズム重視の走りに徹した。頭の高さはあるものの、脚捌きは軽快。中間は本数をしっかりこなしているし、2カ月ぶりだった前走から一定の上積みはありそう。【6】※抽選除外

■コナコースト 助手騎乗、栗東坂路単走。先週CWで猛時計を出しており、これが実質の最終追い。今週は自厩舎の馬を前に見ながら体を併せにいかず、じっと我慢をさせる内容となった。ややモタれ気味ではあったが前の馬を追いかけ過ぎることなく、いいテンションを維持して登坂。ラストは滑らかにギアを上げ、加速ラップで締めくくれていた。好気配。【7】

■ゴールデンハインド 菅原明騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。古馬3勝クラスを外からマクる、意欲的な内容。気迫十分に相手に取り付いていき、馬なりのまま相手をねじ伏せ1馬身の先着を果たしている。1週前は先行先着の3頭併せをこなしており、異なるパターンの併せ馬でいい動きを連発できているのは好感。好仕上がりだった前走からさらに上昇か。【7】

■シンリョクカ 吉田豊騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。古馬1勝クラスを追走し、直線入口で内から並んでいく。手前の変換に手間取ったようで、仕掛けから加速するまでタイムラグはあったものの、ジワッと伸びて併入とした。先週の併せ馬で気合いを入れられたことで気配は上がってきたようだ。ぶっつけだった桜花賞よりいい状態で走れそう。【6】

■ソーダズリング 武豊騎手騎乗、栗東坂路併せ馬。古馬オープン・ノットゥルノに序盤で取り付き併走。大柄な先輩馬に気圧されるような雰囲気はいっさいなく、ブレのないシャープな走りで併入している。ラストの加速もスムーズで、精神状態はかなり良さそう。好調キープ。【7】

■ドゥアイズ 吉田隼騎手騎乗、栗東坂路単走。混雑しない時間帯を選び、走りやすい走路を悠然と登坂。ラストの仕掛けにややズブさを見せたものの、力強く踏み込んで駆け抜けた。まだ気持ちの面で幼さは感じるところだが、体調そのものは上々の部類だろう。この馬の競馬はできる。【6】

■ドゥーラ 斎藤騎手騎乗、栗東坂路単走。1週前にCW併せ馬で目一杯追われたのが実質の最終追い。今週は鞍上との意思疎通を深めるような軽めの内容となった。単走とは思えない気迫を感じさせ、ラストもいい手応えを保って切れた。この馬なりに順調。【6】

■ハーパー 助手騎乗、栗東坂路単走。1週前、日曜とCWで負荷を掛けており仕上げは完了。今週は輸送を考慮し、息を整える程度の内容となった。加速するとやや頭が高くなるが許容範囲。緩いペースでも力まず、ラストは溜めた脚をしっかり弾けさせていた。あと少し切れて欲しかった感はあるものの、折り合い面になんら不安がないのはいい。悪くない状態。【6】

■ヒップホップソウル 助手騎乗、美浦ウッド併せ馬。直線で2頭の間に割って入る3頭併せ。道中抜群の折り合いを見せ、しっかり脚を温存できておりラストは手応え圧倒のまま抜け出し最先着を果たしている。1週前は猛時計を出しており、中8週と間隔を取っての調整はすこぶる順調なよう。自分の力をフルに出せる状態。【7】

■ペリファーニア 横山武騎手騎乗、美浦ウッド併せ馬。前後に馬を置く隊列で入り、直線では左右から挟まれる形の3頭併せ。早めに行きたがってしまい鞍上が制御に苦心する場面もあったが、なんとか落ち着き馬なりのまま最先着を果たしている。前走から距離が延びてどうかという懸念はあるものの、体調面は依然上々。好気配と言える。【7】

■ミッキーゴージャス 斎藤騎手騎乗、栗東CW併せ馬。3歳オープンを追走。直線を向いたところでのギアチェンジでぎこちなさを見せたものの、ギアが入ってからは長くいい脚を使い、相手に食らいついていく気迫も上々だった。いかにも実戦で良さそうな雰囲気。この馬なりに安定している。【6】

■メランポジューム 助手騎乗、栗東坂路単走。馬体維持が念頭にあり、流す程度の内容に留まる。ジワッとは加速できていたがブレが大きく、気迫も乏しい。変わり身は強調しづらい。【5】※抽選除外

■ライトクオンタム 武幸師騎乗、栗東坂路単走。先週CW併せ馬である程度の負荷を掛けており、今週は指揮官が息遣いを確認する程度。序盤は集中できていないような雰囲気があったが、坂の途中で鞍上が見せムチで促すと気持ちを入れ直し、まずまずの伸びを見せた。まだフラつくなど体幹の成長待ちといった感はあるものの、この馬の競馬はできそう。【6】

■ラヴェル 坂井騎手騎乗、栗東坂路単走。先週CWで負荷を掛けており、これが実質の最終追い。今週は単走・馬なりで微調整に専念するような内容となった。序盤から活気あふれる雰囲気で登坂し、ラストもまったくの馬なりまま素軽く伸びた。やや攻め不足だった前走を使われ、上積みはかなりありそう。【7】

■リバティアイランド 川田騎手騎乗、栗東CW併せ馬。先行2頭を前に見て、直線ではインへ。仕掛けをギリギリまで待ち、直線半ばでもまだ前との差はあったが、満を持して手綱を緩められると抜群の切れからあっさり2頭を抜き去って最先着を果たした。ラスト1Fは圧巻の10秒8(馬なり)。体調面、精神面ともに文句なし。2冠達成へ万全の態勢。【8】

■レミージュ 荻野極騎手騎乗、栗東坂路単走。1週前にCWで強い負荷を掛けられたのが実質の最終追い。輸送を控える今週は馬体維持を主眼とし14-14を消化するに留まる。一定に軽快さはあったものの、最後は脚が上がり気味になってしまった。中10週とすれば本数も物足りなく、攻め気配は平凡。【5】

<追い切り評価>は最終追いを含めた中間の調整全体の総合評価となり、10段階評価(10が最高、1が最低)です。
(Text:Nishimura)