南野陽子さんが「日刊ゲンダイ」の『メロウな木曜日』の松尾潔さんとの対談に出演されました
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【特別対談】南野陽子×松尾潔(1)「同学年の人が今も活躍していることがうれしい」
■「話しかけたかった」を聴けば1987年の記憶が蘇る(松尾)
松尾 いきなり恐縮ではありますが、「アイドルへの思い入れはなぜ美しいか」という持論からまず述べたいと思います。
南野 拝聴します(笑)。
松尾 青春時代にアイドルを好きになることは「青春の何かを仮託する」ことかと思います。例えば「話しかけたかった」を聴けば、熱狂的なファンでなくても、1987年当時の記憶が鮮明に蘇るでしょう。ましてや、追っかけをしていたような人からすると……。
南野 その感じはすごくわかります。
松尾 個人差はもちろんあるんだけど、青春時代って背負い込むものもそれほどないし、親の介護もまだ先。そんな頃に好きだった人が今も美しく、活躍されているということは「これまでいろいろあったけど、実はそう悪くなかったんじゃないか」って人生を肯定できるという。だから「思春期に推しがいる」っていうのはすてきなことだと思います。
南野 褒めすぎ(笑)。
■同学年の人が今もずっと活躍してることがうれしい(松尾)
松尾 僕ら同学年でしょう。奇麗事とか抜きで、同学年の人が今もずっと活躍してることがうれしいというのはありますよ。
南野 それもよくわかります。安心感ありますよね。だから、お会いするのは今日で4回目? もっと会っているような気がする。
松尾 最初にお目にかかったのが“演歌のプリンス”山内恵介さんの明治座公演のときでした。そのお芝居に南野さんも出演されていて、それもマドンナ先生役。終演後に恵ちゃんに紹介されまして。
南野 あの日、私は後半の歌のコーナーで歌詞を間違えたんです。そうしたら、松尾さんに「歌詞はちゃんと歌った方がいいよね」みたいに言われて(笑)。
松尾 そんな辛辣なこと言った? そこは、同学年ということで(笑)。同学年と一口に言っても、世に出るタイミングがそれぞれ違うから、実際の年齢とキャリアは比例しないでしょう。例えば、桑田真澄と清原和博の2人は、高1の夏にPL学園のエースと4番で全国制覇している。中学で野球部だった僕も、あれを見てさすがに同じ道は断念したもの。
南野 あの頃は私もデビュー前で、上京すらしてないです。上京したのが高2で、デビューしたのが高3。思い返せば、デビュー間際は両親に反対されたんだけど「私の人生は私が決める!」なんて言って押し切ろうとしたら、1個下の弟が「もし、売れんかったらどないするん?」ってボソッと言うんですよ。
松尾 弟さんが(笑)。
南野 「全部責任取らなあかんねんで。お姉ちゃんに責任取れるわけないやん」って言われると、「それもせやね、どないしょ、やめとこか」みたいな(笑)。
松尾 アハハ。じゃあ「この町を出てやる!」みたいなのはなかったんですか?
南野 ないない。それより「東京行ったら、これから毎朝、誰に起こしてもらったらいいの?」って(笑)。それでも、高2の夏休みに上京したんですけど。
■実際、ガツガツしてる感じが皆無でしたもんね(松尾)
松尾 実際、ガツガツしてる感じが皆無でしたもんね。だからかもしれないけど、デビューのときはスタートダッシュって印象が薄いんだよなあ。
南野 一応、少年マガジン、デラックスマガジン、キリンレモンのCM、とあったけど、新人賞レースには引っかからなかった。というのも、そこまで期待されてないというか、私はCBSソニーだったんですけど、当時のソニーは「ミスセブンティーン」の開催直後だったので、この年のキラキラ一押しは松本典子ちゃん。
松尾 松本典子さん! 笘篠(賢治)選手と結婚された。
南野 それに「東宝シンデレラ」があって「ホリプロスカウトキャラバン」があって、この年からおニャン子クラブまで始まったりしたから「一人くらい毛色の違う子がいてもいいか」、みたいな感じで。
松尾 その時代なんですね。
南野 デビューシングル「恥ずかしすぎて」をリリースしたのが1985年6月23日で、その日は池袋西武と山野楽器でデビューイベントをやったんですけど、翌日が松田聖子さんと神田正輝さんの結婚の日だったんです。聖子さんもCBSソニーだったから、スタッフが全員そっちの準備やら手伝いやらに駆り出されてしまって、私のデビューイベントにソニーの人は誰も来なかった(笑)。
■当時のアイドルは結婚が早い。私も長くやれるとも思わなかった(南野)
松尾 しかし、それを思うと、当時のアイドルって結婚が早いですよね。聖子さんだって当時でまだ23歳とか?
南野 そうそう、山口百恵さんが21歳、石野真子さんも20歳で結婚したし、当時のアイドルは結婚が早いんです。だから、私もそれほど長くやれるとも思わなかったです。
松尾 そういう時代ですよね。
南野 当時は自分も含めて、アイドルって女子高生ばっかりでしょう。「すみ分け」って言ったら変だけど、自分がその中でどう見られているか、イメージを思い描きながら、どことなく客観視していましたね。
松尾 ほうほう例えば?
南野 例えば、菊池桃子ちゃんは「ブレザーの制服を着て一生懸命授業を聞いている女子高生」みたいな。
松尾 あー、わかる。
南野 おニャン子クラブは「休み時間に、複数で一緒にお手洗いに行く女子高生。その中にヤンキーみたいな子もいる女子高生」みたいな(笑)。
松尾 それもわかるな。では、南野さんは?
南野 私は「家に帰って来て、宿題は気になっているんだけどなかなかやらなくて、 テレビの再放送を見ながら、弟にブツブツ文句を言っている女子高生」(笑)。
松尾 というか、それ実話でしょう?(笑)。
南野 まあ、否定はしないです(笑)。=【第2回】につづく
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— 日刊ゲンダイDIGITAL (@nikkan_gendai) July 16, 2024
私はナンノちゃんを好きになったのは、小学5年生だったので、ナンノちゃんは憧れのお姉さんという感じでした
今でもその憧れのお姉さんが活躍してくれている事に感謝です