~大阪市内某所~
「お綺麗ですね。」
「...」
「すいません。綺麗なのに悲しい顔していたので。」
「...」
「ぼく、見るからに人の不幸とかほっとけなさそうな人じゃないですか。」
「...」
「初対面やからこそ打ち明けられる悩みってあると思いませんか?」
チラッとこちらを見た彼女は綺麗だった。
「マダムって感じですね。」
「あ、私に話しかけてたの?」
その日は、そのまま立ち話をしLINEを交換して終わった。
「LINE教えてください。」
「え...だけど私おばさんだよ。」
「年齢とか関係ないですよ。」
38歳の彼女の少し照れた顔がかわいかった。
お互い一人暮らし。
そして、同じ業界。
「なに食べたい?」
「なんでも。ルイスは?」
「基本外食やから健康的なもの。」
「外食身体に悪いよ。」
「知ってる。普段料理作る?」
「最近はできてないかも。」
「家庭的な料理が食べたいから、一緒に作ろう。」
「どこで?」
「調理器具家にない。」
「わかった。」
学生時代に毎日していた料理が
今は忙しさを理由に全くしなくなっていた。
だから、久しぶりに料理をするワクワク感があった。
お互いの仕事が終わった20時
(ちゃんと野菜が切れるかな?)
と不安になったぼくは
絆創膏と彼女が食べたいと言っていたアイスクリームを買い家に向かった。
彼女は料理が不馴れなのか、
野菜が心地よく切られるリズムの128BPMではなく、
不規則なリズムを奏でていた。
「あっ、」
「どしたの?」
「指切れた。」
「ちょっと待ってて。」
買った絆創膏を鞄から探す。
堅そうな美魔女子をどう崩していいかわからなかった。
ぼくにはこの機会を最大限に活かす必要があった。
【ここが勝負だなー】
と感じた。
「買っておいてよかった。まさか、美魔女子に使うとは思わんかった。」
「ありがとー!」
絆創膏を優しく貼る。
無言でそのまま見つめた。
火の鳥さんのblogであった、ブーメランする際に
【Sっぽさを少し出しながら見つめる。】
事はせずに、
ぼくが彼女より年下なので、
【すこしの可愛さと好奇心】
を意識し、
綺麗だなーって思いながら見つめた。
少し照れた彼女は綺麗さの中にかわいさがあった。
「なに?」
問いかけた彼女を無視して抱き締めた。
そこから
熟女グダ3強と言われる
「私はおばさん」グダ
「身体カサカサ」グダ
「息子と同じ年齢」グダ
の内、上2つが発生。
恥じらいを見せる彼女は非常に魅力的だった。
「年齢なんて関係ないし、綺麗だとぼくは思う。美しさって若さじゃなくて、シワの数やったり、今言ったこんな私でいいの?っていう、恥ずかしさやいつまでも女性としていたいっていう気持ちなんじゃないかな。」
と伝えた。
先程までとは違い、添えられた手に力が入り強く抱き締められたのがわかった。
そこからグダはなかった。
悶える彼女は魅力的で、
身体がベットになだれ込んだ時のシーツが張りつめた状態とは違い
強く握られた部分はひどく歪んでいた。
料理を一緒に作り、食べる。
【塩分が少なく、薄い味。】
それが熟女料理の特徴だ。
毎日外食をしているぼくの身体にはそれが優しい。
これが熟女即の醍醐味である。
「声かけてくれてありがとね。」
帰り際、寂しさ混じりの顔は美しかった。
ぼくはおかわりをすることはあまりない。
(ブロックした方がいいのだろうか。)
帰り際に考えていた矢先LINEが鳴る。
名前は美魔女子。
「下着実はルイスの為に3着新調したの。」
おかわりが決定した。
これもまた、熟女即の醍醐味である。