~大阪市内某所~





「お綺麗ですね。」



「...」



「すいません。綺麗なのに悲しい顔していたので。」



「...」



「ぼく、見るからに人の不幸とかほっとけなさそうな人じゃないですか。」



「...」



「初対面やからこそ打ち明けられる悩みってあると思いませんか?」





チラッとこちらを見た彼女は綺麗だった。



「マダムって感じですね。」













「あ、私に話しかけてたの?」














その日は、そのまま立ち話をしLINEを交換して終わった。






「LINE教えてください。」




「え...だけど私おばさんだよ。」





「年齢とか関係ないですよ。」





38歳の彼女の少し照れた顔がかわいかった。





お互い一人暮らし。




そして、同じ業界。



「なに食べたい?」



「なんでも。ルイスは?」



「基本外食やから健康的なもの。」




「外食身体に悪いよ。」




「知ってる。普段料理作る?」




「最近はできてないかも。」



「家庭的な料理が食べたいから、一緒に作ろう。」



「どこで?」




「調理器具家にない。」



「わかった。」






学生時代に毎日していた料理が



今は忙しさを理由に全くしなくなっていた。



だから、久しぶりに料理をするワクワク感があった。






お互いの仕事が終わった20時





(ちゃんと野菜が切れるかな?)



と不安になったぼくは
絆創膏と彼女が食べたいと言っていたアイスクリームを買い家に向かった。



彼女は料理が不馴れなのか、


野菜が心地よく切られるリズムの128BPMではなく、


不規則なリズムを奏でていた。






「あっ、」



「どしたの?」





「指切れた。」






「ちょっと待ってて。」



買った絆創膏を鞄から探す。




堅そうな美魔女子をどう崩していいかわからなかった。



ぼくにはこの機会を最大限に活かす必要があった。




【ここが勝負だなー】




と感じた。





「買っておいてよかった。まさか、美魔女子に使うとは思わんかった。」



「ありがとー!」





絆創膏を優しく貼る。



無言でそのまま見つめた。


火の鳥さんのblogであった、ブーメランする際に




【Sっぽさを少し出しながら見つめる。】



事はせずに、



ぼくが彼女より年下なので、


【すこしの可愛さと好奇心】


を意識し、


綺麗だなーって思いながら見つめた。




少し照れた彼女は綺麗さの中にかわいさがあった。



「なに?」


問いかけた彼女を無視して抱き締めた。


そこから



熟女グダ3強と言われる


「私はおばさん」グダ


「身体カサカサ」グダ


「息子と同じ年齢」グダ


の内、上2つが発生。



恥じらいを見せる彼女は非常に魅力的だった。




「年齢なんて関係ないし、綺麗だとぼくは思う。美しさって若さじゃなくて、シワの数やったり、今言ったこんな私でいいの?っていう、恥ずかしさやいつまでも女性としていたいっていう気持ちなんじゃないかな。」


と伝えた。




先程までとは違い、添えられた手に力が入り強く抱き締められたのがわかった。



そこからグダはなかった。




悶える彼女は魅力的で、



身体がベットになだれ込んだ時のシーツが張りつめた状態とは違い



強く握られた部分はひどく歪んでいた。













料理を一緒に作り、食べる。



【塩分が少なく、薄い味。】


それが熟女料理の特徴だ。


毎日外食をしているぼくの身体にはそれが優しい。





これが熟女即の醍醐味である。










「声かけてくれてありがとね。」



帰り際、寂しさ混じりの顔は美しかった。










ぼくはおかわりをすることはあまりない。



(ブロックした方がいいのだろうか。)



帰り際に考えていた矢先LINEが鳴る。


名前は美魔女子。








「下着実はルイスの為に3着新調したの。」



おかわりが決定した。



これもまた、熟女即の醍醐味である。


「LINE教えて」




「えぇ彼氏いるしなぁ...」





「答えになってないよ」





「えっ、」





「教えたいか教えたくないかでしょ」






...








本心では


【頼むからLINEを教えてほしい。】


そう思っていた。






スラッと鼻の筋が通った、





綺麗な顔をしている彼女のLINEが欲しかった。









こいっ!!!









必死さを出さないようにしながら、


首を傾げて見つめる。








少しの沈黙。













携帯を取り出す彼女




「ID検索して。」



「ありがとう。」











アポ当日





「そのツメの色似合ってるね。変えた?」



まずは、相手を褒める。



他の人が見ないような所をまずは見るようにぼくはしている。




「実は昨日変えたの。」





「ぼくの為にありがとう。笑」




「いやいや、違うし!笑」




「じゃあ、彼氏は気付いた?」





「いや...」






少し寂しそうな顔がぼくの目の前にあった。






一番見てほしい、


一番気が付いてほしい相手




その人には気が付いてもらえず、



ナンパされた男の方が彼女の変化に気が付くという事実。




それを受け入れられない。




そんな表情だった。




そこからは、ストレートに褒めることをする。



彼氏が気が付かないような所を中心に


内面と外面を少しずつ、


話をしていて気がついた時に褒める。


ただ、無理はしすぎない。


思ったことを、思ったままに伝える。




アポの最中に彼女の興味があるような話題をいくつか振る。





彼女の琴線に触れたモノだけを掬い上げ




話を展開していく。





少し熱が上がってきたところで...





「ちょっと待って。そんな1面あるんやな。」





「えっ?!」




「もっとおしとやかやと思った。ちょっとヒートアップしすぎててひくわ笑」



「えっ?!」




「ただ、もっと話聞きたいから、気にせずどうぞ笑」




「そう言われると、話にくいやん。」




「そう言いながら期待に応えてくれるはず。」




「うーん...」





「じゃあ、ぼくが最近はまってる落語について話してもいい?笑」





「落語?!」





落語が好きな人は少ない。



アポで落語を話す人は恐らくいない。




一緒にいる時間を少しでも楽しんでほしい。





だから、少しだけ違うことをする。




結果、興味を引くことができる。



いつも話す落語のネタがある。



2つの落ちがある、そのネタ



ぼくはそのネタが好きだ。



2つの落ちを少しだけ解説する。


どちかに興味を持つかで、


彼氏ぐだをどう未然に崩すかを考える。






「家に行こうか。ゆっくりしたいし。」




「えっ」




「行きたいか、行きたくないかでしょ。」




「LINEを聞いたときも一緒だったよね。」




「覚えててくれたんや。嬉しい。」




少しだけ出会った時の話をする。





「あのとき再現しよか。」



「どゆこと?」



「あの時と状況は少し違うけど、いいなって思うんやったらこの手を握ってほしい。」



ぼくは嫌がっているナンパを利用してナンパする。


だから、絡まれる事もたまにある。笑



握られた手は自宅の方向に...




たわいもない話をしながら



相手の話で少しだけオーバーに笑う。















「2つある落ちのどっちだった?」




「最後の落ちかな。」





腕枕をしながら答えた彼女は彼氏と別れる事を決めた。

最初の出会いのきっかけは覚えていない。

ただ、久しぶりにclubで会った

ルイス
「久しぶり!覚えてる?」

「うん!久しぶり!!」

ルイス
「感じ変わったね!おしゃれ!デートしよ!」

「うん、いいよー!」

それが、アポのきっかけだった。

仕事終わりの20時
コンコースの雑踏の中にいたぼくは奈良子と待ち合わせをしていた。

ルイス
「遠くから見てもわかるぐらい綺麗!」

奈良子
「嬉しい!さすが、営業上手ね!」

服装はclubの中で会ったときとは違い
綺麗系でまとめられていた。

今年の流行りである

赤い口紅

が特徴的な奈良子をぼくは少しだけ見つめた。
すると、彼女はハニカミながら「お腹がすいた」
と一言呟いた。





ルイス
「赤い口紅似合う人なかなかいないよ。」

奈良子
「ありがとう!今は綺麗にしてるけど、中身おっさんだよ?」

ルイス
「今からおっさんな部分いっぱい見れると思うと...楽しみかな!」

奈良子
「嫌じゃないの?」

ルイス
「ギャップがあって素敵!って思うよ」



その日のアポは今までと違い
道中、そして店に入ってからも
あまり過去の恋愛については話さなかった。

恋愛関係の話と言えば、

好きなタイプの話をしたぐらい

他はなにも考えずに、
ただ楽しむということに集中していた。



誉める、少しだけイジル、そして誉める


ボディータッチが増えてきた時、
店を出ることをぼくは選択した。




時間は21時30分...
終電まではまだ余裕があった。









奈良子
「やらないよ。」



その一言は恐らく形式的なものだろうと思った。


「先の事はまだわかんないでしょ。けど、することになると思う。」

考えていた事を口にした。


手を繋ぎ、部屋へと入り、そこからはノーグダ



終電で帰るはずが


「もう少しだけ一緒にいたい」
と言われ、奈良子と朝までいることになった。

ルイス
「なんで今日来てくれたん?」



奈良子
「今日はやらないつもりで来たのになー。
恋愛の話とか、過去の事をあまり聞かなかったでしょ?
タイプの話、未来の話ができたのが楽しかったし、今までと違ったんだと思う。

最近、デートする時に話すことが多かったから、なんか新鮮だった!

あの時、clubで声かけてくれてありがとね。」

少しだけ寂しそうなトーンで言い終えると
彼女は眠りについた。


朝、奈良子と玄関でキスをし
仕事に遅刻しそうな彼女を見送った。



シャワーを浴び、
仕事へ行く用意をし、
買ったばかりのシャツに袖を通す。


LINEが既読になることはない。


頬を伝う冷たい風は
秋が来たことを実感させてくれた。

それと同時に

彼女との物語の終わりを告げているような気がした。



...まぁそんなもんだよな...
そう思いながら駅へと向かう。



携帯が鳴る


「久しぶり!さっき見たよー(*^^*)
今日のスーツおしゃれ(*^▽^*)」


ルイス
「ありがとー!声かけて!笑」



「だって少し距離あったし...久しぶりに会いたい(*^^*)」



ルイス
「ごはん行けんかったもんな(*_*)」
「いつにする?」




アポが決まった

とある土曜日
営業先の若手を接待すべく
ぼくはclubにいた。

女性に声をかけ、
VIPへと案内し、
少しだけ間を取り持ち盛り上げる

それがその日の仕事だった。

女性のアテンドが終わり
人で溢れる箱の中でストレスを発散するかのようにぼくは踊っていた。

二人組の女性と目が合う。
そのまま二人が前に来て踊る。
すかさず声をかける。

「ぼく踊るとぶつかっちゃうから、その時はごめんね」

女の子
「わたしらも踊るとぶつかるねん!やから気にせんでええし、ぶつかったらごめん!」

二人組のうちの1人
スタイル良子(ハーフ顔)がそう言うと
彼女達は言葉の如く踊っていた。

ルイス
「いつも、こんなに踊るの?笑」
相方の隠れ巨乳子(この日の担当)に話す。  

隠れ子
「そやねん。男の人にナンパされても、踊りすぎやからすぐどっかいっちゃう笑」

ルイス
「疲れないの?」

隠れ子
「疲れる!けど、踊るの楽しいし...あー、この曲好きー!!」

ルイス
「おれもー!」

箱の中は steve aoki の曲で満たされていた。

途中で、一緒に接待しに来ていた友人と合流し四人で踊る。

友人が飲もうということで
四人で乾杯をする。

乾杯後、
ルイス
「お酒強いの?」

隠れ子
「弱い。」

スタイル良子
「強い。」

友人
「強い!!!」

女の子
「強そう!笑」

ルイス
「おれ弱いから、隠れ子と踊ってるわ!強い者同士飲んで、いい感じになったら合流しよ!」

見つめ合う二人...




スタイル良子
「いってらっしゃーい♪」


セパレート完了


踊る。話す。踊る。
ナンパされるのを敢えて見る。
嫌そうな顔をしていて守る。

繰り返している内にいつの間にか手を繋いでいた。

二人で出る事を提案するも四人がいいとの事だった

四人で貴族へ
二人だけの会話を意識する。

向こうは漫画の話題で盛り上がっていた。

ルイス
「漫画の話聞いてたらマン喫行きたくなってくるな。やから、行こう!」

隠れ子
「いいよー!行こー!」

良子
「club行きたいー!」

友人
「そんなんじゃ行ってもセキュリティに出されるだけやろ( ´∀`)」

良子
「確かに笑」

マン喫に向かう四人
そのままセパレート

隠れ子が眠たいとの事で寝ることに
仕掛けていくも
食い付き上げすぎて
付き合って欲しいグダが発生

ルイス
「付き合ってからするのと、してから付き合うのやったら目的が違うやん?
付き合ってからするのは、するのがゴールやと思う。好きって言われてやって捨てられた経験あるやろ?」

隠れ子
「確かに。ある...けど、ルイスとは付き合ってからじゃないと嫌!」

付き合いたいの一点張り

その気はない為、そのまま寝てマン喫を出ることに...

隠れ子
「よかったら、今度デートしてくれない?」

ルイス
「いいよー」

隠れ子
「私は好きやねん。今日会ったばかりやけど、ルイスは他と違うん。やから、また会って欲しい!」

言葉に迷った。
付き合う気はない。
ただ、会いたいと思う気持ちはあった...

そのままlineを聞いて帰宅

準即すべきか否か...

答えが出ないまま眠りについた

朝から体調が悪く嫌な予感がしていた。

体調の悪いこの日は遠征の日。
事の発端は
テラスハウスの今井華似(以下、華子)の
「久しぶりに飲みたい!」
だった。

交えた事はない。
ただ、人妻、そして30歳というスペックにのみ興味が有り、その声に応えた。

出会いはバイト先
一緒に働いており、ぼくが辞める前に
「折角なんで飲みましょうよ!」
という、社交辞令から連絡を取る事になった。

結局飲むことはなく、
連絡も途絶えていた。

久しぶりの連絡が嬉しかったというのもある。
しかし、華子が提案してきた
「2対2で飲もう!騒ぎたい!」
という、2対2のシチュエーション。
そして、遠征による2即という期待が足を向かわせる+αの付加価値となった。

予定の待ち合わせよりも一時間遅れ
謝罪無しの華子そして友達の顔デカ子(デコ)にイライラしながらも
感情を抑え、和み、居酒屋へと向かった。

居酒屋では
皆で話す、から、1人を口説くに
ぼくの相手は華子

しかし、途中からミスに気がつく。
華子のお酒のペースが早すぎる。
そして、気がついた頃には呂律が回っていない。
タッチが増え、いい感じであったにも関わらず
相手のお酒のスペック及びペースに目を向けていなかった...

(お酒に酔いすぎた女の子をお持ち帰りするのはぼくのなかではしたくない行為)

結果、少しだけ外に出て涼む事に...

デコと友達と言えば手を繋いでいる。
ここで酔いを冷まし、再びいい感じになりセパして
とりあえずはお互い1即


仮に、ぼくができなくても
友達がいけたのなら最低1即

1か2かは明らかにぼくに掛かっていた。

水を買う
少し暗めの所で吐くように言う
吐く
水を飲む
少し回復する
水を飲ませる(口移し)









仕上がりました\(^^)/

いざ、ラブラブモードにて再度居酒屋へ

デコが怒っている。
友達も不機嫌になっている。

理由を尋ねると
デコ「彼氏の友達に見つかった。ヤバい。帰る。」
との事。

そのままお金を置いていき
taxiにて二人とも夜の街へ...

取り残される二人。
時は夜中の3時...

結果、3時から帰阪
(ルイスはノンアルコールの為運転OK)


お金と時間の無駄になったのか?
いや、そうではない。
確実に収穫があった。

1、事前に相手の情報をある程度詳しく知っておく。
2、その上で、飲みの開催地を決定する。
3、最後まで諦めずに楽しんでもらえるように粘る

特に1は大事
ぼくのようにならないよう
遠征にてコンパをされる際は
相手の考えられるグダを最初から把握する
その上で対策を講じる必要があるのだと...








6時帰阪

12時起床












23時 即!




ありがとうございました。
『Indigo jam unit』 の 『ノスタルジア 』 を聞きながら...

ぼくは今回の事を振り返る。

攻めの遅さ、そして女々しさが今回の敗因なのだと...

花見シーズンに突入し
ぼくはLINEでメッセージを送った。

相手は元カノ

『花見しない?』

『無理です。』

いつもと違う返事が返ってくる。
『どーしたの?』

『絶対にないなーと思うので無理です。』

頭が、真っ白になる

と同時に、なんでなのだろう?という事が駆け巡る。

必死になって振り返り
攻めのタイミングが遅すぎた事
そして、今のままではいけない事
以上が要因であると自分なりに考えた結果である。

後悔をしていないと言えば嘘になる。
ただ、ある意味吹っ切れている。

この期間成長をしていることは確かである。

様々な女性を見てきた中で感じた事は
女性への依存
心や身体の依存である。

それがある以上は
これ以上の成長は無理なのだと感じる。

ぼくがやるべき事はわかっている。

やるべき事をやり
成長して惚れ直させる。
または、理想の彼女を見つける。

ノスタルジアの曲の中盤
ビートが激しくなる。

切ないピアノの音から少しずつ盛り上がっていく。

そしてまたビートは落ち着いていく。

ぼくは今からビートが激しくなるところに突入し
そして、自分を成長させていく。

その先にある未来はわからないが
確固たる芯が確立している。

ぼくのナンパにおける第2章がスタートする

見慣れた景色が今日だけは新鮮に見えた。

コップを持つ手は震えていて
待ち時間が近付くにつれ
ぼくの鼓動は少しずつ速くなっていった。

半年ぶりに会う
ぼくの本命である元カノ。
すべては彼女との再会に起因している。

約束の時間になる...
ダークグレーのコートを身に纏った彼女は
相変わらずの美しさであった。

ルイス
「相変わらず綺麗やな!服装の感じ変えた?」

元カノ
「変わってないよ。いつもこんな感じじゃなかった?」

ルイス
「いや、違ったよ!もっと明るい色が多かった!」

元カノ
「そう言われるとそうかも...」

何気なく始まった会話の時間には終わりが設けられていた。
60分...その間に出来ることは
会話を楽しむことだと感じていた。

最近の話を一通り聞いた後に
ぼくは全くもって会話が弾んでいない事に気がついた。

頻繁に耳を触る。

全く関心がない事の現れである。

どんな話題を振っても
これといって響かない。

時間となり、何もできないままに別れてしまった。

ぼくは考えた。
果たして何がダメだったのだろう。

答えはいくつか思い付いた。
1、余裕がなかった。
久しぶりに会うことで、気を張りすぎてしまっていた。
イメトレはしていたものの、全くなにも思い出す事がなく終わってしまった。

2、自己開示が少なかった。
相手の話を聞こうとするあまり、自分の事を全く話していなかった。
自己開示→で、あなたわ?という流れがなかった。

3、相手のタイプの判断ミス
話すのが好きなのか、話を聞くのが好きなのか
それは人それぞれだと思うが
相手は圧倒的に話を聞くのが好きなタイプ
その上で、自分の事を話してくれるタイプであった。
その判断をすぐにできなかった。

この3つが大きな要因として考えられる。
今後、ぼくに必要なのは何なのか?

それは、

経験値

の一言に尽きる。

押して引く

押さなければ引くことはできず
引かなければ押すことはできない

どちらもしなければ
何も変わらずに、他の男と同じである。

失いたくない。

という思いが強い。
しかし、その思いが枷になる時が多い。

常に失う覚悟をもち、相手に接する

悔しさの感情を受け入れ、
夜の街へと繰り出す。

途中までは順調だったのに...

後悔の波が絶え間なく押し寄せてくる。

この日のアポは負け。

自宅の最寄り駅にまで来てくれた彼女が
駅のホームへと吸い込まれていく瞬間
その日の記憶がフラッシュバックして蘇ってくる。





21時30分
駅の改札口で落ち合い
たわいもない会話をしながら
居酒屋へと向かった。

行くまでの道中で言われたのは
「チャラい」
だった。

この「チャラい」という言葉を
プラスに変える事ができない限り
今日の勝ちはないな、と思った。

年末に彼氏と別れ
そこからは遊んでいたが
残るのは寂しさだけ。
と言うことが、彼女と話していてわかった。

アドバイスをするわけでもなく
ただ、ひたすら聞きに徹する。

二杯目のシャンディーガフが無くなると同時に
彼女の終電の時間になった。

触れることに対する拒否はなく
相手からの質問が増え、
そして、「チャラい」という言葉は
いつの間にか無くなっていた。

駅までの道を歩く。
手を繋ぐと、少し恥ずかしそうにしながらも
繋ぎ返してくれた。

ルイス
「眠たそうやな!家で寝てく?」

奈良子
「チャラい!!」

ルイス
「久しぶりに聞いた気がするけど
今日それしか言ってないな笑
おれはもっと一緒にいたいと思ってるから、あと五分だけ今から口説かせて!」

奈良子
「眠たいもん。それに、手を出すでしょ?」

ルイス
「出さんとは言えないな。」

奈良子
「今はそんなんじゃなくて、彼氏が欲しいねん。
いいなーっては思うからこそ、大切にしたいし、大切にされたい。」

失恋し、傷ついている彼女を
説得し、自宅へ誘うこともできたと思う。

ただ、それができなかった。
更に傷つけてしまうと思ったから。
楽しさが今の感情を上回っていたのなら
答えは違うものだったのかもしれない。

聞くことに徹する事で
「チャラい」は無くなったものの
結局は、それ以上にはなれなかった。

いいかな?

と思わせる事ができなかった。

繋がれていた手が離れ
彼女は駅の中へと吸い込まれていった。

話す、聞く等押し引きのバランス
そして、
どんな言葉を使うのかという話すときのパフォーマンス
更には、
最初の雰囲気が大事なのだと思う。

一つ一つの経験を大切にし
成長へと繋げる。

成長とは『量』そして、『反復』

その為に、街へと繰り出す回数を多くすることを決意した。

世の中に5万軒あると言われている
コンビニエンスストア

外回りのぼくは
飲み物を買ったり、本を読んだりと
利用することが多い。

たまたま入ったコンビニで
かわいいと思う子と出会うことは多々ある。
今までのぼくならば
「かわいいなー」と心の中で思うだけ。
しかし、気が付けば番号を聞いている
違う自分がそこにいた。

ルイス
「お釣りはお姉さんへのチップです!」

コンビニ子
「えっwwwwww貰えないですよwww」

ルイス
「200円あったらうまい棒20本買えますよ」

コンビニ子
「そんなにいりません(´・ω・`)」

ルイス
「ぼく毎朝20本食べてますよ!おかげで、朝から吐き気がしますけどwwwwww」

コンビニ子
「しっかりと朝から食べてください!」

ルイス
「優しいなぁ!じゃあ普通に募金してもらってもいいですか?」

コンビニ子
「ありがとうございます!」

レシートの裏にLINEのIDを書き...
ルイス
「あと、綺麗やなって思うので
よければLINEしてください(*^^*)」

コンビニ子
「えっ、ありがとうございます。」

お昼前にLINEが来て、その日の夜にアポに

コンビニの時と違い
清楚な感じがあり
タートルネックの服からは胸の大きさが強調されていた。

貴族の店にて1時間30分ほど会話

相手を知り、聞かれた時にのみ答える
自分の意見を伝える事に徹した。

結果、ボディタッチが増え
物理的距離が縮まるのを感じた。

店を出るとき
ルイス
「まだ時間あるし、家でアイス食べない?」

コンビニ子
「アイス食べたい!」

なんのグダもなくアイスを買い自宅へ

ルイス
「美味しそうやな!一口ちょーだい(^-^)/」

コンビニ子
「いいよー!はい!」

ルイス
「いやいや、あーんって食べさせて!」

コンビニ子
「恥ずかしいやん。」

ルイス
「恥ずかしいかもしれんけど、あーんってして食べたいし、その方が美味しくなると思う!」

コンビニ子
「メイド喫茶みたいwwwwww」

ルイス
「じゃあ、ご主人様ってつけて食べさせてwwwwww」

コンビニ子
「頑張るwwwwww」

食べさせあいっこをする時に距離を詰め
頑張ったね と頭を撫でながら唇を重ねた

その後のグダと言えば
付き合っていないグダだった。

トニーさんの自動車ルーティーンを使うも
撃破出来ず...

最近、付き合っていないグダの時に使う

「付き合ってからセックスするのはセックスがゴールになってない?
付き合う上でセックスの相性って大事やと思うし、その先に付き合うって言うのがあってもいいんじゃないかな?
お互いいて楽しいし、相性もいていいから付き合いましょうってね。
付き合うのが1つのゴールなんじゃないかな?」

と無理(笑)な説明にて打破する技を披露した。
その後はなんのグダもなかった。

ベッドの中で
何故LINEをくれたのか?
何故身体を許してくれたのか?を聴いた。

LINEは
おもしろく、晴れていて爽やかに見えたとの事
(コンビニでブーメランするならば
晴れた日の忙しい時間を過ぎた後がいいです!)

身体は
興味を示してくれたから、知りたくなったとの事

【おもしろさ】
というのは最低条件なのではないか。
と最近思う。

そして、
【相手にとにかく興味を持つこと】も。

ぼくは元カノの何を知っているのだろう。
深い関係を築けていなかったのではないかと思う。

ベーシックな事ではあるが
上の二点は
相手の感情を取り戻すという事に置いて
非常に大事な事なのだと思う。

ナンパの声掛けと同じように
少しの勇気を出して
元カノのLINEを送る。

以前、騎士箱にて逆ナンされた子
笑顔が素敵な笑顔子とアポの為、
駅で待ち合わせをしていた。

考えられるグダは
付き合っていないから...
出会ってまだ浅いし...
が考えられた。

相手がどんな人なのか
それを知る事ができるのは
LINEよりも面と向かっての対話。

ぼくは、相手を知った上で
いかにして準即という勝利の糸を
手繰り寄せようかと考えていた。

ルイス宅の最寄り駅に着いた笑顔子とぼくは
ワインバーへと向かった。

ルイス
「相変わらずの素敵な笑顔やな!笑彼氏によく言われるやろ?」

笑顔子
「ありがとう!全く言われた事ないよ!」

ルイス
「3日前には言われているはず!」

笑顔子
「彼氏一年以上おらんもん。」

ルイス
「1日の間違いじゃなくて?笑」

笑顔子
「それやったらなーclub行ってないわ!」

ルイス
「じゃあ、clubは男見つけに行ってるの?」

笑顔子
「それもあるけど、踊るの好きやしな!」

ルイス
「で、いい男見つかった?」

笑顔子
「見つかってないよー!」

ルイス
「えっ、clubで出会ったのに失礼やな!!」

笑顔子
「うそうそ!目の前にいるよー」

ルイス
「嘘でも嬉しいわー」

会話は滞りなく進み
いつの間にか、お互い3杯目のワイングラスを空にしていた。

アポ開始から2時間
他に得た情報といえば

ワンナイトの経験あり
現在好きな人はいない
遊ぶ時期であると思っているけど
仕事が忙しく、寝てばかりいる

との事だった。
2軒目に行くという口実で外に出た。

外は寒く、直ぐ様に移動する必要がある。
ぼくは
「もう少しだけいたいけど、お腹いっぱいじゃない?」

と聞き、相手は首を縦に振った。

「冷え症やろ?マッサージしたろ!ただ自宅になるけどね!」

笑顔子は「えー!笑」と言いながらも
差し出した手を取り、繋ぎ、そして
マンションへと吸い込まれていった。

なんのグダもなく新年の姫初めが終わった。

ナンパをしていて思うことは
今ならば、もっと楽しませる事ができたのにな。
という全ての女性への後悔である。
故に、いつかは来るその人との出会い、
そして大本命との出会いに向けて
自分磨きとしてナンパをしている。

アポでの感覚は掴めてきている。
しかし、メール、LINEでのメンテナンス
それがぼくの課題である。

いかにして、相手の興味をひくのか
それができない限り
ぼくの目的を達成することはできないのだろう
と、
相手を振り向かせることはできないのだろうと実感をしていた。

明けましておめでとう!
のLINEは、1月3日を過ぎたこの時点で
未だに返っては来てはいなかった。