NHKで安楽死のドキュメンタリー番組をやっていて観ました。
デリケートで難しい問題です…

ずっと介護士をして来たので、死は見慣れてしまい 生きている以上当たり前の事。
人に平等に訪れるもの。楽になれたね、良かったね…お疲れ様!と思っていたし、そう声を掛けていました。死が怖い事だと思った事もありません。
ただそれは、寿命を迎えた人を見てきたからそう思ってきたのかは分かりませんが…

日本で安楽死は認められていないので、安楽死を望む人が受け入れをしてくれるスイスに渡り、安楽死を行います。
この数年、難病の方や癌を患っている日本の方の申し込みが増えているそうです。

病気になり、人の手を煩わせないと生きていけない心苦しさや葛藤、痛みや苦しみ、それはなった人にしか分からないものだと思います…生きている事も辛い、でも自分の力では死ぬ事も許されない
健康な人には計り知れないものだと思います。

ワタシ個人の考えでは、自分の人生 最後の幕引きを自分で選択する事が出来る事には賛成です。
ワタシも術後2日間程ですが、看護師さんの手を煩わせないと出来ない事が多く、看護師さんが忙しいのも分かる為声を掛けづらく申し訳ないな…と思ってナースコールを押さず我慢ばかりしていました。だから無理してでも何でも自分でやる様にしていて よく怒られましたし、そのせいで転んだ事もあります。入院患者の中で1番手が掛からないと言われる程でした。
けど、両手が使えるから出来ていた事…
術後、横も向けない、うつ伏せにもなれない。ただひたすら天井を見上げるだけの長い1日…それだけでも想像を絶する程の苦痛だったのに、それが毎日、何年…ワタシには想像しきれません…
ですので、安易に安楽死を否定する気持ちにはなれない…
難病や病に悩み、苦しみ、それでも頑張って生きてらっしゃる方も沢山いらっしゃいますし、そうゆう方々には ただ逃げて自分が楽になりたいだけだろうと思う方も不愉快になられる方もいらっしゃると思います。でもワタシにはどちらも一生懸命生きている。そう思えるので…
だからこそ選択する事が出来る自由があれば良いのにな…と思うのが本心です。
ですが、残される家族も又辛く苦しいのも現実です…
ワタシも子供がそうなれば、どんな形でも生きていて欲しい…ただ、生きていて欲しい…と思います。が、その反面本人が辛い、苦しい、楽になりたいよ…と思っている気持ちを無視する事も又辛く苦しいとも思います…お互いどう心の折り合いをつけるのか 生きたくても生きられない方がいる現実
本当に難しい…

ドキュメンタリーで出ていらっしゃった方は4姉妹の方で、筋萎縮性の病にかかりスイスでの安楽死を望みました。
お姉さん方は泣きながら、これでもう苦しまなくて良いんだもんね!やっと楽になれんだもんね!と声を掛けながらも、自分自身を納得させるかの様に感じました…。ありがとうとごめんね を繰り返し言い、亡くなられた方はありがとう!毎日病院に来てくれて幸せだったよ!
と言う言葉を残し、お姉さん方に見守られ 本当に眠る様に亡くなられました。
涙が止まりませんでした。
ご利用者様や入居者様が亡くなられても泣いた事はなかったのに、お会いした事もない方なのに何故涙が出たのか 自分でも理由は分かりません。何の涙だったのか…

健康である事に感謝すると共に、色々考えさせられる番組でした