暑い夏の散歩は素足でサンダルに限る。履いて行くのは2シーズンも持てば満足の安物、ちょうど今夏で寿命が来た。そこで昨日、買い替えを探していた時にふと気がついたことがある。ベランダ用のサンダルは20年以上使っているのに全然ヘタっていないじゃないか。雨や日光には直接当てないけれど、屋外に置きっぱなしで二十数年は凄い。しかし、あれは何でそんなに頑丈なのだろうと不思議に思い、よく見ても日本製のごく普通の作りだ。足のかかとの当たる部分にVICというロゴがあるので、それをググると「ニシベケミカル」という奈良県の会社の製品で、「便所サンダル」の人気定番だということがわかった。だが便所サンダルといえば、昔の飲み屋でよく見かけたゴツイやつ、あんなものにファンがいるのは知らなかったな。さらに調べると、タカラトミーのガチャ(おもちゃ)にも「KING OF 便所サンダル」があるというから驚く。

ニシベの便所サンダル(略して「便サン」)は今でも製造されていて、Amazon などで1000円台で買える商品だが、レビューではとにかく耐久性があると褒められている(やっぱり!)。ニシベにはもう手に入らない「幻の名品」「マニア垂涎」といわれるモデルがあるそうで、同社が40年前に初めて作った「No.520 コロナ」がそれ。十数年前に廃番になって更に希少価値が出た大スター。履き古したものがメルカリで出品されているくらい人気がある。

【参考になった、あるマニアさんのブログ】

 

 

へー、と思いながらブログの写真をしみじみ眺めると、何か家のベランダサンダルに似ている、それどころか何と本物の「No.520 コロナ」だった。
もともと航空機用のゴムを作っていた会社が、その技術を応用して作ったサンダル、その品質とデザインは今もマニアの心をつかんで離さないらしい。
そんなレアアイテムとは知らず、長年ラフに足げにしてきたわけだ。しかし考えてみれば、気取らない便さんはこれで本望だろう。

これだけの話なんですが(笑)