北海道新聞
屯田兵資料、道有形文化財に
絵巻など3件 開拓の暮らし伝える
道教委は31日、明治時代に北海道の警備と開拓にあたった屯田兵の歴史資料3件を道指定有形文化財に指定した。旭川市の「屯田兵絵物語附(つけたり)屯田絵巻」、滝川市の「滝川屯田兵文書」、札幌市の「新琴似村屯田兵村記録」で、屯田兵関連の歴史資料が指定されるのは初めて。いずれも開拓当時の生活や自治組織の活動が伝わる貴重な資料だ。 屯田兵絵物語附屯田絵巻は、旭川兵村記念館(旭川)に所蔵されている。1892年(明治25年)に旭川に入植した屯田兵、広沢徳治郎が大正から昭和初期に描いた絵図と説明文を収めた絵物語1冊(409枚)と、屯田絵巻4巻がセットになっている。 屯田兵が原始林を切り開く姿や軍事教育の様子に加え、農具や動植物も書き込まれており、当時の生活や自然界の生態を知ることができる。 滝川屯田兵文書は61点あり、滝川市郷土館に保管されている。軍と役所の機能を兼ね備えていた屯田兵の中隊本部が作成した行政文書で、屯田兵の戸籍である「兵籍簿」や出産届、結婚届などがまとまった形で残っている。 屯田兵に関する記録文書は、1945年(昭和20年)の敗戦時に大半が焼却、廃棄されたが、滝川屯田兵文書は奇跡的に残っていたという。 新琴似村屯田兵村記録は8点で、北大付属図書館に所蔵されている。札幌市新琴似地区に入植した屯田兵の自治組織「新琴似兵村会」が作成した決算書や生産物の販売台帳を収録している。 兵村会の記録は行政文書ではないため保存例が極めて少なく、「長期間にわたり、自治組織の活動などが詳細に記録されているのは珍しい」(道教委生涯学習推進局)という。 道指定有形文化財は、今回の3件を含め計82件。
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