僕の中の本命洋楽ロックバンドと言えば"TOOL"(トゥール)ですが、嘗ては"セドリック·ビクスラー·サヴァラ"と"オマー·ロドリゲス·ロペス"によって結成されたアメリカのロックバンド"THE MARS VOLTA"(ザ·マーズ·ヴォルタ)もトゥールと肩を並べる本命バンドでした。


しかし、2013年にセドリックが脱退を表明した事により事実上の解散。その後は僕も徐々にマーズ·ヴォルタ情報にアンテナ張るのを忘れていってしまい現在に至る訳ですが、どうも僕の知らない間にひっそりと再結成し、何とアルバムまでリリースしていたと言うではありませんか!全然知らなかったよ!      

    

再結成は2019年で、バンド名を冠した10年振り7枚目となるアルバム『THE MARS VOLTA』のリリースは今年の9月23日だったようです。2013年の解散当初はバンド活動に重点を置くセドリックと、ソロ等での活動に重点を置くオマーとの見解の相違が解散の主な原因とされていましたが、その後明るみになった真事実を鑑みるとこれは"表向きの解散理由"と言えますね...。

マーズ·ヴォルタが解散して暫くしてから僕が知ったのはセドリックが【重度のマリファナ中毒者】であった事で、これは個人的にはかなりショックでしたね...。セドリックのあの異常なまでにハイテンションなボーカルはナチュラル·ハイによるものだと信じていましたから...。(まさか薬の力を借りていたとは..)

例えるなら格闘技ファンの僕の場合だと、嘗て大好きだったPRIDEファイターの"ヴァンダレイ·シウバ"が後にUFCに移籍した際にバリバリのステロイダーである事が発覚した時に味わった落胆に似ておる...。

...で、僕はこのマリファナでボロボロになったセドリックが真の解散の原因だと思っていたのですが最近知ったのは実はこの話には続きがあり、どうもセドリックはその後マリファナを断つ目的で【サイエントロジー教会】というカルト宗教?に入会したようなのです。(ダルクに入った田代みたいなものか..)

そして、このサイエントロジー教会の存在こそがマーズ·ヴォルタ解散の大きな原因であった事を知りました。セドリックは当初"ヨガのクラスか自己啓発グループに申し込む"くらいの軽い気持ちでサイエントロジーに入会しており、それが大きな代償を伴うと気付くまでは自分にとって役に立つものだと信じていたそうです。

セドリックはサイエントロジーの唱える絶対主義的な考えに囚われ、やがてそれは"習慣"となり、彼にとって彼自身を支える"松葉杖"となっていきます...。

後にセドリックは当時を振り返り「サイエントロジーに関わった事で多くの親しい友人達から疎外される事になった..」と語っていますが、その"友人達"の筆頭が長年に亘りバンドで苦楽を共にした相方のオマーでした...。

サイエントロジーの存在だけが解散の原因ではなかったようですが、絶対主義的な考えに囚われ、自身を"雲の上の存在"と勘違いしたセドリックに解散の一因があった事は間違い無いようです。

その後、セドリックがサイエントロジーの洗脳から完全に解かれたかは定かではありませんし、どの様な経緯でオマーと和解したかは知りませんが2019年にマーズ·ヴォルタは再結成。そして興味深いのは例のサイエントロジーがテーマになっているというその新作アルバムの内容ですね...。

音楽的にも【マーズ·ヴォルタ史上最も聴き易いアルバム】と銘打たれているように1曲の平均演奏時間も3〜4分台で、これまでのマーズ·ヴォルタと比べるとかなりポップになっている模様...。【迷宮の様なプログレッシヴ·ロック】こそがマーズ·ヴォルタ音楽の肝だと思っている僕を含む往年のファンにとっては少々不安が過ぎるシフト·チェンジです...。

しかし、試しにアルバムから『FLASH BURNS FROM FLASHBACKS』(フラッシュ·バーンズ·フロム·フラッシュバックス)という楽曲を聴いてみたところ、これがなかなか良い。3分弱というこれまでのマーズ·ヴォルタからは考えられない短い演奏時間のシンプルな楽曲ですが、メロディやバンド·サウンド、そしてセドリックの艶々ボーカル含めしっかりマーズ·ヴォルタしておる...。

変化があるとすればこれまでのマーズ·ヴォルタからはあまり聴かれなかったカリブ風サウンドですが、これはこれで渋くて良いです。アルバム通して聴いてみないと何とも言えませんがこれは"買い"の1枚でしょう。次にタワレコに行く機会があったら是非ともゲットしたいのですが、如何せん最近のタワレコは品揃えがショボいのできっとこのアルバムも置いてないんだろうな...。

それにしてもセドリックは見た目がだいぶ変わったね...。色々あったからね...。(現在も民事訴訟などでゴタゴタしているらしいですし..)