ここ1ヶ月ほど、香港は新型コロナウィルス騒ぎで大変なことになっています。
中国だけですでに7万人以上の感染者が出ており(毎日数千人から万を越す感染者数は毎日更新中)、香港も旧正月(1月25日)ごろからじわじわと、平均1日2人の割合で感染者が増えていっている状況で、今日で合計64名の感染者が出ています。
内2名死亡、2名は無事退院しているそうです。
幼稚園から大学まで全て旧正月休み明けの2月上旬から閉鎖隣、初めはは3月から開校する予定だったのが、先日教育局から新たに、3月16日より前に開校はない、と発表がありました。
個人的には3月中旬からの開校も延期となると思っています。
学校閉鎖の中、生徒は学校に行けなくとも、授業は停止しないぞ!という学校が多く(当たり前だとは思いますが)、メールで親に宿題やワークを送ったりしているようで、インターや私立校ともなると、オンラインで授業があったり、学校側が授業で子どもたちに使わせているネット上のプラットフォームを活用して、お家からログインして、そこで宿題や知らせをチェックしたり宿題を提出したりしています。
しかしなぜ香港の人々がコロナウィルスでここまで騒いでいるのか?
感染者は今現在64人で、インフル患者より断然少ないし死亡率も低いそうですが、なぜ?
それは、今回の新型コロナウィルスは中国の武漢が発症の地ですが、とにかく感染力が強力なのだそうです。毎日すごい数の感染者を更新し続けていますが、発表されているだけで7万人越えなので、本当はもっともっといると思います。
それと13年前である2003年に、香港はSARSコロナウィルスで286名の死者を出していたからなのでしょう。当時は多くの医療関係者も亡くなりました。
その頃私は日本領事館に勤めており、蔓延防止のために、館ではスタッフを2グループに分けて、1週間交代で出勤させたのを覚えています。今のように、出かける時は必ずマスクをして、エレベーターのボタンを押すのも怖くかったのを覚えています。
そんな経験があった香港なので、今回は大変な騒ぎです。
マスクはとっくの昔に完売されてしまい、巷でマスクが購入できず、あってもものすごい高額だったり(1枚500円とかざら)、ネットでいろいろ検索してようやく見つけたり、消毒液や手洗いソープもどこにも見つからない状態で最悪な状態です。
幸いなことに、うちは旧正月の時に日本のお友達にお願いして、日本からマスクを送ってもらったのでマスクを探すことに注ぐ労力を免れましたが、お年寄りが噂を聞いて、マスクを購入するために薬局の前に夜中から並んだり、マスクがあまりに高価なので、貧困家庭では娘が使ったマスクを父親が更に3日間使った、という話も聞きました。
マスクや消毒液が入手できないのはまだ理解可能でしたが、しまいにはトイレットペーパーやお米もずっと売り切れ状態となり、
戦争か?!!
香港人落ち着け!!!
と思いましたが、人というのは「無くなるかも」と思うと非常に不安になる生き物らしく、私も家にまだあるのに、友人から「OOのスーパー、1時間前はまだトイレットペーパーいっぱいあったよ!」と聞いて慌てて車出して行ったり、偶然トイレットペーパーを箱から出していたスーパーにいた時も、行列に並んで買ったり。
お米を見るたびにあわよくばと、10kgのものや8kgのものも躊躇なしに購入し、先日は日本の無洗米を見かけ、2kgで$200近くするのについ2袋買ってしまいました。
うちは人間が6人に犬が2匹いて、お米の消費がとにかく早い。
今は外食もほとんどしないので、10kgのお米が2週間くらいでなくなるスピードです。どんだけ食べてるのか?!って話ですが。(笑)
そんな状態が1ヶ月近く続いた中、ここ1週間くらいでようやく以前と比べると比較的消毒液やマスク、お米も少し手に入りやすくなったようです。(トイレットペーパーは家に山積みになっているので見ていない)
コロナ騒ぎが始まってからは、公務員は緊急対応スタッフ以外は強制的に自宅勤務となり、多くの会社もスタッフに自宅勤務を要したり、自宅勤務を許可しているようです。
なるべく人混みに出ないのが一番の対策ですので、うちのチームのスタッフも一人自宅が遠いので、週に2回しか会社に来ていません。
私は、と言うと、幸い私の属するチームも出勤日や出勤時間がフレキシブルになったので、毎朝次女のオンラインクラスを終えてからお昼近くの出勤、そして大体定時の5時から6時くらいに帰宅し、夕飯の前後にまた彼女の宿題を一緒にやる、というのが日課になっています。
ただ、頑張ってこれを繰り返してても宿題が終わりません。
次女の集中力が続かないというのと、めっちゃマイペースにゆっくりゆっくり書いたり、何度も消して書き直したりする性格。
1つの宿題終わらせるのに1時間近くかかったりもします。。。
1つ、2つやらせるので精一杯。。。
次女は日本でいうと小学校1年生で、こちらではイギリス系のインターに通っているので、Year 2になります。
もともと飲み込みは長女と比べるとだいぶゆっくりで、でもインターでまだ低学年なので学校からもプレッシャーないし、みんなゆるゆるだし、私もフルタイムで働いていたので勉強のことは全て学校に任せていました。
それが今回の学校閉鎖となってから、オンラインのワークをやらせてみると、大体彼女の弱みや強みが少しずつわかってきました。
読み書きや算数も追いついていくのに大変なレベル。。。
もうため息ばかり出て、最後の方になってくると怒鳴ってしまう自分がいて情けない。。。
前置きがものすごく長くなってしまいましたが、私が結局書きたかったのは、今香港と香港にいる人々が置かれている状況をお話しすることではなく、過去3週間ほど、毎日半日の出勤と子どもと過ごす時間、家で過ごす時間が長くなった中でふと感じたこと。
それは何かというと、うちの子ども達はまだ幼い。8歳と6歳。
過去2年、フルタイムになってからというもの、子どもと、向き合う時間、一緒に過ごす時間が断然短くなった中、このような形であるのは残念だけれども、ここまで向き合う機会を与えられて、ありがたい。そう感じました。
子どもが幼年期、少年期の途中までは、本来はこれくらいの仕事量でこれくらいの時間を子どもや家族と過ごすのが自然なのではないか?
なんとなく自分が母としての本来の姿をまた少し垣間見れた気がしました。
コロナが、今のところまだじわじわでと、ではありますが蔓延し始めている中、街中に出かけるのも極力控えていて、子ども達を連れて出かけるのはハイキングとスーパーのみという生活範囲がものすごく狭まっていて、宿題に対するストレスも半端ないですが、早くこの状況に収拾がついて学校が再開するまでに期間、子ども達といつもより多くの時間を共にできるこの贅沢を満喫しようと思ったのでした。