10月25日に乳がんの手術を受けました。

正確にいえば

「右乳房部分切除術」です。

 

そして、今(27日夜)は無事に術後2日が経ちました。

経過は順調、なのだと思います。

 

たくさんの方に励ましてもらい、

たくさんの心配の言葉をいただきました。

 

人生まあまあ長く生きていますが

こんなにありがたいと思える経験はないですね。

本当にありがとうございます。

普通の言葉ですが、本当に感謝です。

 

 

このブログを読んでくださる方の中には

私と同じように乳がんを経験された方が

いらっしゃるかもしれません。

乳がんにはなっていないけど

「がんは人ごとではない」と

興味を持っていただいているかもしれません。

 

早期発見でステージ1。

全摘(乳房切除術)でなく

部分切除で済んだこと。

本当に幸いだったと思っています。

 

もちろん、退院前にしなければならないことや

退院後に定期的に治療や検査のために

通院が必要なので

ここで終わったわけではありません。

ある意味、次への準備が始まろうとしている感じです。

 

でもまずは、これで一区切り。

備忘録のつもりで

手術日のことをここに書いておきます。

 

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10月25日

 

前夜21時から絶食。水分は11時までOK。

 

朝イチに、「センチネルリンパ節生検」の検査。

腫瘍が一番最初にたどり着くリンパ節(センチネルリンパ節)に

転移がないか確認するための検査だそうです。

 

右胸に腫瘍があるので、ここで右胸に検査液?を注射。

「チクっと刺す時は痛いよ。薬が入る時も痛いよ」と

予告されていましたが

この日イチ痛い思いをしましたよ。

 

ちなみに、この検査で転移があれば

「腋窩リンパ節郭清」といって脇のリンパ節を周囲の脂肪も含めて

切除することになるそうです。

 

なかなか上手く撮影できなかったためか

右胸付近をマッサージをしてみたり

右肩をブンブン回してみたり。

2回目にして無事検査終了しました。

 

「リンパ液の流れが悪いとかが影響するんですか?」と

技師のお兄さんに聞いてみたら

「体質ですかね」という回答。

検査しやすい体質ってどんな?と

思わずツッコミたかったです。

 

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病室に戻ってからは

左手(手術しない側)に点滴用の針を刺しました。

私の血管はシャイらしく

普段の献血や採血でも

血管を探すのも針を刺すのもひと苦労。

毎回看護師さんの技量試しみたいになっています。

 

 

そして、最終準備として手術着に着替えました。

血栓予防ストッキング(いわゆる弾性ハイソックス)を履き、

紙パンツを装着。

手術着はいろんなパーツをマジックテープで繋いでいる作りなので

寝ている状態でも開けたいところだけ開けることや

脱がせることもできる優れもの。

これ、介護の現場でも使えるんじゃない?って思いましたよ。

 

 

出発30分ほど前に、付き添いの家族(旦那と娘)が到着。

2人は後で手術の説明を聞くために私の病室で待機。

私はベッドに寝たまま、ベットごと病室を出て手術室へ移動。

行ってきます!

 

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そのままエレベーターで手術室のある階に移動し

いくつか並んでいる手術室の一つに入ります。

「ドラマとかの手術室と同じですね」と

アホな感想を言いながら手術台に自力で移動。

 

手術台に乗ってからは

点滴だと心電図だの、いろんな管が装着。

前日のうちに「ここを切ります」と

マジックでマーキングされている箇所を確認。

麻酔が少しずつ効き始めたのか

だんだんと頭がぼんやりと。

「眠くなる薬が入ったらそのまま寝て、

 目が覚めたら終わっていますよ」

とのこと。

「よろしくお願いします」と挨拶したところで

私の意識はなくなりました。

 

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意識がぼんやりと戻った際に

「あれ? ここはどこ? 私は何を?」と

ベタな思いが最初に頭に浮かびました。

自分でもびっくり。

直前の記憶がないって逆におもしろかったです。

そして

「目が覚めましたか?」と

これまたベタな声かけをされました。

 

酸素を肺に送る管を抜いてもらい

手術台からベッドに乗せられ

ベッドごとリカバリー室(回復室)へ移動。

ここで酸素吸入をしながら

麻酔が醒めるまで3時間ほど横になります。

 

足にエアマッサージャーが付けられていて

血栓予防対策を。

意識がまだぼんやりしている時はウトウトするのだけど

定期的にエアでマッサージされるので

「ハッ」と意識が戻る感じの繰り返し。

 

だんだんと頭がはっきりしていく中、

「麻酔を受ける際の説明」をおさらい。

 

(1)酸素の管を口に入れる際に

   揺れている歯があったら傷めるリスクあり

(2)肺へ管を通すのに喉の内側に当たるので

   イガイガしたり痰が出やすくなる

(3)体に脂肪がある人は、

   脳(脂肪と似ている成分)に麻酔をかけるのと同様に

   麻酔が効いている時間が長くなる

 

舌で触って前歯(差し歯なので若干揺れる)の無事を確認。

よし。

喉は痛い。一言は喋れても会話すると咳が出る。

でも呼吸は深呼吸した方が意外と喉が楽なことを発見。

麻酔は自覚症状としてはそんなに残っていない。

右手をリハビリがてら動かしても、握ったり開いたりできる。

面会に来た家族とも「合言葉」を決めていたがちゃんと言えたし。

(事前に決めていたものとその場で考えたもの)

 

よしよし、麻酔の影響もなさそう。

リカバリー室で3時間経過したら、

病室に戻りました。

13時スタートの手術で、18時には病室到着。

全て予定通りの順調でした。

 

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さて困った。

さっきまで順調とか思っていたけど

今度は逆に寝られない。

 

病室に戻ってからも

左手には点滴の管と

指先にはパルスオキシメーター。

足にはエアマッサージャー。

右手は動くけど右腕は動かしたくない。

 

でも体勢を時々変えないと皮膚に良くない、と。

(床ずれって一晩でもなるもの?)

 

動きにくいけど、

適度に動かないといけない、らしい。

 

変に足を動かすとエアマッサージャーがズレる。

尿の管は入ったままなので

どこまで体を動かしていいのかわからない。

喉が痛いから水分が欲しい。

看護師さんにストロー付きの紙コップに

お茶を入れてもらえるけど

飲み干すと後で困るから加減しないと。

肺の機能が戻るまで酸素濃度が低いから

できるだけ深呼吸して、とかいう状況。

 

ウトウトとするタイミングもあるけど

割としっかり起きていて

「深呼吸しなきゃ」

「足のマッサージの位置がズレで気持ちよくない」

「右半身を浮かさないと」

などなど、いろいろ忙しかったです。

 

こんな調子が明け方まで続きました。

 

朝になり、先生の傷口の確認やら

体調に異常がないのが確認できてから、

諸々の管が外れて晴れて自由の身に!

 

軽く体を拭いてもらい

自分の下着やパジャマに着替えて

ようやく落ち着きました。

(昼食の前後に昼寝をしてしまいました)

 

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そんなこんなが

手術日当日から翌日(26日)までの顛末。

 

乳がんの手術という

心配で仕方ないという状況になっても当たり前なのに

お医者さんやスタッフの皆さんのおかげで

比較的楽に受け止めることができたように思います。

 

本当に、本当に、

全てのことに感謝です。

ありがとうございました。