…現代というものをこれだけきちんと描けるジャンルって、いまはSFとファンタジーとミステリと子どもの本とマンガだなって思うからさ。
(赤木かん子「かんこのミニミニ世界児童文学史─図書館員のカキノタネ─」)
コンにちは。
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心に残った本やものについて書いています
さて、冒頭文は児童文学評論家、本の探偵である赤木かん子さんの言葉です。
1994年に出版された本からの引用です。今から三十年ほど前に出された本に書かれた文章ですが、児童文学について的確で鋭い洞察力の内容で驚きます。
当時の骨太の世界の児童文学の歴史が楽しくわかりますよ~奥が深くてオススメ。
そんな本にも紹介されているのがメアリー・ノートンというイギリスの児童文学の作家。
赤木さん曰く、「彼女は児童文学史上、ポイントになる作家」
なぜなら…
「イギリス、大英帝国が創り上げた”日常的魔法”の世界を完結させ、つまりは富と栄光に守られた子ども時代を描いてた”第一期イギリス黄金時代”を集結させた張本人」だから、なのだそう。
児童文学史に燦然と輝くノートンは、その歴史の移り変わりに重要な役割を果たしているのです
ノートンの作品は有名なものでは「魔法のベッド南の島へ」「魔法のベット過去の世界へ」
愛蔵している青い鳥文庫。お話は楽しいけど現代の子ども達には古い感じが否めませんが、空想に満ちた物語です。
三木由記子さんの絵もいいのよねえ♡三木さんはひと昔前の「クレヨン王国」シリーズの絵も手がけていました。
ですが、なんといってもノートンの代表作は…
「床下の小人たち」でしょう。
人間から生活に必要なものを借りてきて暮らしている希少な小人たち一家、娘のアリエッティとその父母の物語。
そう、これがよく知られているジブリの映画「借りぐらしのアリエッティ」の原作なのです。
ジブリにおいて、この映画作品ができるきっかけには、逸話がありまして。
ジブリのプロデューサー、鈴木敏夫氏が大好きなアメリカの児童文学作家、カニグズバーグの作品「クローディアの秘密」を映画にしようと考えていたところ、宮崎駿監督が対抗して(!?)持ってきたのが、ノートンの「床下の小人たち」の本だったとか。
(カニグズバーグの「クローディアの秘密」、私も大好きでブログでもいつか紹介したいと思ってました(笑)お話の舞台がなんと、ニューヨークのメトロポリタン美術館なんですよ~、おもしろいんだから♪)
結局、宮崎駿監督の企画が映画になったわけですね。
その映画が今晩、金曜ロードショーで放送ですよ~
…って有名な映画だから見たことある人多いでしょうけれど(笑)アリエッティの世界観、素敵ですよね。
映画の企画・脚本は宮崎駿氏。
監督はジブリ生え抜きのアニメーター、米林宏昌氏。
では、ここでアリエッティ裏話。
アリエッティたちが借りぐらししている田舎の屋敷には人間の男の子が暮らしています。
その屋敷にはモデルがあって、青森県の国指定名称「盛美園」が参考にされているのですって。
ちなみに、自然の風景などは、東京都の武蔵野エリアの野川公園周辺がモデルだとか。
周辺にお住まいの方にはわかるでしょうか。
アリエッティ、まだみてない方はもちろん、一度みたことがある方も、もう一度みてみるとおもしろいんじゃないでしょうか。
昔にみた自分とは変わってますからね。進化してる自分だから、楽しめるポイントも変わってきてたりね。
小人たちが借りぐらしに使う道具はみてて楽しい!お話に出てくるドールハウスも素敵。
小人や妖精好き、ミニチュア好きの人にはたまらんでしょう(笑)
もちろん、アリエッティと人間の男の子、翔との心の交流も
ではここで突然ですが、
ジブリクイズ~
「海がきこえる」の学園祭のシーンに、ジブリの他の作品のキャラクターが描かれています。
さて、どこに誰がいるのでしょう
これ、わかりにくいんですけど、「平成狸合戦ぽんぽこ」関連の記事なんですよ。
なので正解は、狸のイラストです。
「海がきこえる」を最近見返したもので…クイズしたくなっちゃいました(笑)
お付き合いいただきありがとうございました。
「海がきこえる」は月間アニメージュに連載されていた作品で、原作は氷室冴子さんです。
金曜ロードショーが三週連続ジブリだったということで、その関連の記事が続きました。
また次回からはいろいろな本もご紹介していきたいと思います
それでは皆さまも、よき本との出会いと豊かな読書の時間を~
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