小林由香 「ジャッジメント」 双葉社



版元さんに送った感想↓


復讐法とは「ハンムラビ法典」のようなものかな・・・と思いながら読みはじめましたが、もう少し奥が深かったように感じました。やられたらやりかえす行為が実は簡単なことであって「復讐法」の一番のキーは、自分の心も痛め続けることになるが、それでもやるのか。といった善悪では考えられない、もっと人の精神の奥底の気持ちを掘り起こさずにはいられない部分だと思いました。

p55「本当に難しいのは人を救うこと、人を赦すことだ」
本当にそうだと思います。どんなに悔しいことがあっても、どんなに傷ついても、相手を赦すことが難しいのだと思います。人に優しくあること、人の力になること、人を赦していくこと。
どれも、自分も傷つくことがあると思います。それでも人の命を敬愛する。とても難しいことですが、きっと一番平和になれるのかもしれないと思いました。

自分が子供を殺されたらと思うと不安になりました。
でも、きっと「自分の心を殺す」ことはあっても「人を殺す」ことは怖くて出来ないような気がしています。
なるべく、トラブルに巻き込まれないように注意するぐらいしか私には出来ないと思いました。


ジャッジメント「あなたなら誰に裁きを与えますか?」と問われている気分でした。