ごくまれに不思議な夢を見ることがある。

だいたいうちのフェレット達が旅立つ前で、お迎えが近いことを教えてくれる夢だったりした。

 

9月2日はフェレットのかじきの二回目の命日だった。

去年の命日は実母の手術が目前に迫っていたためゆっくりと向き合うことができなかったが、今年の命日はいろいろなことを思い出して、大切なかじきを偲ぶことができた。

実際は命日だけでなくほぼ毎日かじきのことを考えているのだけれど。

 

最後の晩になる日はやはりいろいろ当時を思い出し、なかなか寝付けなかった。

2日の明け方6時前に目が覚めた。

2年前の朝、5時半過ぎに最後のごはんをあげ、その30分後、かじきのおしっこで目を覚ます。

おしっこの直後にかじは低血糖の発作を起こして倒れ、それから旅立つまでもう意識を取り戻すことはなかった。

目覚ましをセットしたわけでもないのにこの時間に目が覚めたな・・・と思いながらしばらく寝付けず、気が付いたらウトウトと眠っていたようで、その短い間に夢を見ていた。

 

 庭にたくさんの野鳥が来ている夢。

 メジロやセキレイ、ヒヨドリなどの中に、自宅周辺を縄張りにしている大好きなイソヒヨドリもおり「可愛い!」と見に出たら、自宅の軒先にでっかいカワセミがとまっているのだ。

 フクロウくらいある丸々とした大きな青い綺麗なカワセミ。こっちを向いた時、まるで笑っているような顔に見えた。

 「こんなでかいカワセミをこんなに至近距離で見れるなんて!これは絶対に写真に撮って家族にも見せなきゃ!」とiPhoneのカメラで写真を撮ろうとするのだが、何度やってもシャッターが切れない。

 ピントが合っていないのかと思いながら何度も撮り直すが、どうしてもシャッターボタンが反応してくれない。

 もう写真を諦めて目に焼き付けようとじーっとカワセミを観察していた。

 するといつの間にか居間にそのカワセミがいて、私がカワセミの為に水を入れに行こうと動いた瞬間パッと窓の隙間から飛んで行ってしまった。

 「ああ、ここに隙間が空いていてここから出入りしていたんだな・・・」

 と思ったところで目が覚めた。

 

目が覚めた時、ああ、あのカワセミはかじだ、と思った。

ありえないくらいばかでかいカワセミは、もしかしたらかじだけでなく歴代の4匹もみんな一緒になっていたのかもしれない。

写真には絶対に写らない姿。見えない存在になって、いつも見守ってくれてるんだな、と思った。

 

かじが旅立ってからの2年間、先代たちの気配は時々感じるもののかじの気配は殆ど感じなかったのだが、この命日を境にかじがいるな、というのを感じるようになった。

かじはこの2年しっかり自分の鼬生の振り返りを頑張り、それを終えて正式に天使デビューしたんだな、と思った。

頑張ったねぇ、かじちゃん。

 

で、かーちゃんはどうだ?

この2年、ぐだぐだだったなー。

実母の病気や家族の問題などに奔走して自分に向き合う時間が無かったのは事実だけど、かじの居ない現実に向き合うことが辛すぎて、何かを焦ってやろうとして、いろんなことをごまかして過ごしてきたなあ。

自分の体調すら分からなくなっていて、気が付いたら体もあっちこっちボロボロだ。

かじが「ぼくたちの事を一番大事に思って一生懸命になったように、かーちゃんの事にも一生懸命になって、かーちゃんを大事にして」と伝えてきているような気がした。

自分の心と体の声に耳を傾けて、自分は本当は何がしたいのか、これからどう生きたいのか、もう一度ゆっくり見つめ直そうと思う。

 

私にとって5匹のフェレット達は永遠の宝物であり、人生を導いてくれる光である。

心の中にこの宝物があるから、この先何があっても生きていける。大丈夫。

ありがとうね、みんな。