ロゼレム(メラトニン受容体作動薬)とオレキシン受容体拮抗薬(Dual Orexin Receptor Antagonist;以下、DORA)たちの登場で、大学病院から町のクリニックまで睡眠薬はDORA一色にそまりつつあって、不眠処方は大きく様変わりしました。
それぞれの使い分けについては、まだ各医療現場で模索中のようですが、現時点での一つの目安を覚書きしておきたいと思います。
- 入眠困難‥ロゼレム、デエビゴ、ボルズィ
- 入眠困難+中途/早朝覚醒‥デエビゴ、
- ↳持ち越しがある‥クービビック、ボルズィ
- 中途/早朝覚醒のみ‥デエビゴ、クービビック、ベルソムラ
- 昼夜逆転‥ロゼレム+DORA
- まず試す or 軽症 → ベルソムラ
- My ファーストチョイス→ボルズィ‥11月までは2週間処方の制限あり
- 高齢者・転倒リスクあり → クービビック優先
- いずれもベンゾ系より安全だが、「効きすぎ=日中機能低下」には注意
|
これら👆👇はあくまでも使用開始時の目安です。 実際には、個人差があり、他のDORAで悪夢が出てデエビゴで出ないとか、デエビゴよりもクービビックで持ち越すとか、デエビゴよりもボルズィの方がしっかり眠れるとかいったことがあります。
|
☄ 安全性重視 → ベルソムラ‥マイルドで安全寄り。肝機能障害にも比較的使いやすい
cf. ロゼレムは一番軽くてマイルドな眠剤だけど、肝機能に関してはベルソムラより注意要
もっと安全性の高いはずのメラトベル(=メラトニン!)も早く16歳以上で出せるようにしてほしい‥
☄ 効果しっかり→デエビゴ‥入眠・中途覚醒ともにバランス良く、ややしっかり重め。持ち越す割合も多め
|
デエビゴとボルズィが登場してくれて、ようやく、ベンゾジアゼピン系睡眠薬からDORAへの切り替えをしていける手ごたえを感じることができるようになりました。DORAが最初に出たベルソムラ1剤だけしかなかったら難しかったでしょう
|
DORA中でも悪夢が多い気がするが10mgになると悪夢の訴えがほぼ消失!?
5mg も10mgも半減期は同じなのにデエビゴ悪夢のの怪‥どうして?
*ところが、2つの第3相試験(SUNRISE-2、SUNRISE-1)の解析では、
異常な夢/悪夢の頻度は、デエビゴ5mgよりも10mg群の方がやや高い
ただの臨床上の偏りでの非統計的な印象に過ぎないのか?日本人、地域の特徴なのか?
☞ 結論:デエビゴ5㎎で悪夢が出たら冒険しないで別のDORAに‥f(^_^;)
*クラリスロマイシンとの併用禁忌がないのはデエビゴだけ‥慢性呼吸器疾患患者には使用しやすい
☄ 翌日の眠気回避→ボルズィ、クービビック‥キレが良く翌日残りにくい
ロゼレム‥昼夜逆転のリズム回復だけでなく、夜間歩き出し、興奮状態になる夜間せん妄にも著効することあり。