第一話 生徒会長、元彼女に再会

芽依「寮の中にずーっとこもっても何もないし遊びに行こうかな・・・。でも会計の仕事が来るかもしれないし。」

清「芽依・・・いる？蒼のヤツ、女子寮に入れないから、私に行けって言うんだよ～！！」

芽依「清ちゃん・・・。で、何？生徒会の仕事？」

清「うん。あの、今から生徒会室に来てほしいらしい。一緒にいこ」

芽依「そうだね。休みなのに仕事って結構珍しいかも♪」

清「たぶん芽依ちゃんはお使いだよ」

芽依「まあ、蒼くんのことだし・・。。私もちょうどいま、遊びに行っちゃおうかな～、って思ってたからお使いも悪くないかもだけど！！」

清「あはは。」

芽依「もう着いちゃいましたよ～」

清「失礼しま───────────す」

芽依「清ちゃ・・伸ばしすぎ」

蒼「ああ、イキナリだが藤乃、今生徒会に必要なペンを切らしてしまったんだ。悪いけどお使い行ってきてくれないか？」

芽依「え、ペンは予備のがあるんじゃないですか？」

蒼「俺もそう思ったのだが、俺のうっかりミスでこの前、予備のを使ってしまったんだ。だからもうない。」

芽依「なるほど・・・」

清「なにぐずぐずしてるのっ！今すぐ買ってきなさ───────！！」

芽依「はいー泣

　　　失礼しましたあっ」

芽依（清ちゃんは生徒会のことになるとすぐ怖くなるんだから！だから呼び捨てで呼ぶのもなんだか怖いんだよな・・・）

ドンっ

芽依「いたっ！」

？？「あ、申しわけありません。ボーっとしていたもので」

芽依「こちらこそすいません・・・。あの・・・始めてみる顔なんですけど、あなたは・・」

？？「私は奈央っていいます。今日は生徒会長の蒼に会いに、大阪から来ました。」

芽依「お、大阪！？」

奈央「はい。お父さんの転勤で、ここ、原宿から引っ越してしまったんですよ。」

芽依「なるほど～。で、蒼くんに何の用ですか？会計として聞いておかないと。」

　　　　（蒼くんに何の用か気になるしっ！！告白だったら私が困る！）

奈央「・・・あの、あなた、蒼のこと好きなんですね？」

芽依「えっ・・・！」

奈央「・・・・あの、私、昔、蒼と付き合ってたんです。でも引っ越しても私はまだ蒼のこと忘れられなかったのでやり直したかったのでわざわざ一人で来たんです！」

芽依「彼女さん！？」

奈央「・・・蒼は渡しませんから！！」

芽依「あっ・・ちょっと・・・」

（あの人、真剣な顔してた。引っ越して別れたってことは・・・自然消滅・・・）

芽依「蒼くんのことだから、またやり直しちゃうのかな・・・

　　　　とりあえず、早くお使いいってこよ！隣のコンビニでいいや！」

─生徒会室─

芽依「蒼くん・・ペン買ってきました・・」

蒼「お・・・遅かったな」

芽依「あの・・・奈央さん来ましたか」

蒼「来たよ。ていうか、なんでお前が奈央のこと知っているんだ？」

芽依「さっき、お使いにいくまえに廊下で会ったんです」

蒼「やっぱりな・・・。気にしなくてもいいから」

芽依（蒼くんにぶすぎ！！気になるよ！！）

芽依「やっぱり・・・やり直すんですか？」

蒼「えっ・・・」

芽依「奈央さんと・・やり直すんですか？」

蒼「・・・やり・・」

芽依「・・・」

蒼「やり直さない」

芽依「えっ・・・！」

（予想外の答え！）

蒼「俺・・今好きな人くらい一人はいる。」

芽依「あのぅ！その好きな人は生徒会に入っていますか！？」

（チャンス！！）

蒼「俺が一般生徒に恋をすると思うか？」

芽依「思いません」

蒼「とにかく！おれはやり直さない！」

芽依「よかった・・」

蒼「ん？」

芽依「や、なんでもないです！！」

とりあえず、蒼くんと私の愛？にはなんの影響もなくすんだぞ！