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神社の参道ってなぜかどこも砂利道。
神社の参道って、どこへ行っても不思議と砂利道ですよね。
お寺などはアスファルトに整備されているところもあるのに、どうして神社は砂利道のままなんでしょう。
『歩きにくいから舗装してほしい』という方もいらっしゃるかと思いますが、神社の参道が砂利道なのにはいくつか理由があると言われています。
これぞ “神社らしい” 理由!
上記にも『いくつか』と述べた通り、理由といいますか通説が複数あります。
ではどれが正しいのかと言われれば、どれももっともらしい理由ばかりですので、一つ一つご紹介いたしますね。
言葉の響きを大切に
神社に敷かれている砂利は『玉砂利』と呼ばれる丸い小石です。
言葉の意味や響きでみてみると、玉砂利の『玉』とは『たましい(魂)』『みたま(御霊)』という意味。そして、『美しい』『大切なもの』という意味も合わせて持っています。
また『砂利』は当て字で、本来『じゃり』は細かい石という意味の『さざれ(細石)』からきています。君が代にでてくるさざれ石のことですね。
そうした言葉や意味などを踏まえて、神聖なる場所の神社では今でも玉砂利が敷き詰められているといわれています。
清浄を保つため
日本では古来から、神聖なところをさらに清浄にするためにきれいな石を敷き詰める風習がありました。
ですから神社の玉砂利も、清浄を保つために敷かれているとも考えられます。
よこしまな気持ちを寄せ付けないため
砂利道を歩くときに生まれる『ジャリッ。ジャリッ。』という音が、道理から外れたよこしまな気持ちを寄せ付けないという説もあります。
足元が汚れない
一番現実的な理由がこちら。
昔は参拝者のほとんどが着物でした。今でも神社とは本来は正装で行くものです。
参道を砂利道にすることで、水はけを良くなりますから足元が汚れません。
また神社の祭祀は外で行うことも多くありますから、その際のことも考えて、汚れにくい、水はけがいいという合理的な玉砂利が使われ続けているのかもしれません。
普段当たり前のように歩いている参道の砂利道ですが、意味がわかるとより面白くなりますよね。
個人的には、砂利道を踏みしめる音がよこしまな気持ちを寄せ付けないという説が好きです。
これを知ってから、参道を踏みしめるたびに心がクスッとしてしまいます♡