巻末付録についている絵本「月とマーニ」目当てで買いました。
この作品を知ったのは映画「しあわせのパン」を見たのがきっかけです。
矢野顕子さんと忌野清志郎さんの名曲「ひとつだけ」がこの映画を生み出す元になったと知り、さらにさらに好きになりました。
「月とマーニ」のおはなしはこちらです。
□□■■
ある日 マーニが歌いながら自転車を走らせていると
やせ細った月が言うのです。
「ねえマーニ、太陽をとって。
一緒にお空にいると とってもまぶしくって。」
「だめだよ、太陽をとったらこまっちゃうよ。」
「誰が?」「僕だよ。」
「どうして?」
マーニはきっぱり言いました。
「だって太陽をとったら君がいなくなっちゃうから」
そしてこう続けました。
「そしたら夜に道を歩く人が迷っちゃうじゃないか。」
「大切なのは君が、照らされていて
君が、照らしている
ということなんだよ。」
「しあわせのパン」より(ポプラ文庫)
■■■□
この絵本が好きな人は、マーニの
「大切なのは
君が、照らされていて
君が、照らしている
ということなんだよ。」
君が、照らされていて
君が、照らしている
ということなんだよ。」
という言葉にグッときます!という人が多いのですが、私は原作の「月とマーニ」には書いていないけれど、映画のラスト近いシーンで紹介されている、最後のページとして追加されている一文・・
「月は 二度とそんなことは言わなくなりました。」
この部分が大好きです。
マーニはずっと変わらずに同じ気持ちや価値観をもっていて。
月の気持ちの変化こそ、この物語の醍醐味だと私は感じるのです。
