日本橋カレッジ Blog

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「21世紀は職人の時代」とも言われる通り、企業様においては研究職から営業職、事務職に至るまで専門知識の習得が重要視されているようです。
たしかに、最近はジェネラリストを育てたいという企業様は多くありません。
一方で、実際の職人さんがそうであるように、周辺の関連知識の習得であるとか、お客様や取引先とのコミュニケーション能力を高めることは、問題を解決したり、より大きな仕事をする上で大切です。

例えば、いかにお客様に商品を買っていただくか、という課題については、営業職に限らず、マーケティングの知見を知ることが役立ちそうです。

ICT(情報通信技術)が普及を始めた90年代、Marketing 2.0という言葉が誕生し、マス広告に依存した「製品主導のマーケティング」から、ICTを使ったきめ細やかな「消費者主導のマーケティング」の導入が図られました。
21世紀に入り、ソーシャルメディアが普及すると、Marketing 2.0はますます多様に進化する一方で、社会の成熟による消費者の価値多様化に対応して、米国の著名な経営学者Philip KotlerはMarketing 3.0という「価値主導のマーケテイング」を発表し、企業と消費者が協力して社会を良くしていく、企業と消費者の共通の価値作りの重要性が提唱されました。
たしかに、企業のソーシャルアカウントの炎上を見ていると、企業の社会に対する不誠実性を消費者は決して許してくれません。
そして、2014年になりますが、Philip Kotlerは自身のMarketing 3.0をさらに進化させたMarketing 4.0を提唱し、地域の文化をも取り込んだ企業による「消費者の社会的自己の実現を支援するマーケティング」が重要であると唱えました。

こうしたMarketing 2.0から3.0、4.0という進化は、Windows 7からWindows 8のような技術的な進歩とは異なり、対象となる消費者の変化に基づくマーケティング手法の変化であることが重要です。

それでは、消費者はどんな変化をしているのでしょう?
マズローの欲求階層説(https://ja.wikipedia.org/wiki/自己実現理論)で説明されると分かりやすいかもしれません。

マズローによれば、人々の欲求には5段階あり、
           ↗ 5段階 自己実現の欲求
        ↗ 4段階 承認の欲求
     ↗ 3段階 所属の欲求
  ↗ 2段階 安全の欲求
 1段階 生理的欲求
と、1段階から欲求が満たされるごとに上に向かって欲求が変わっていくそうです。
日本においては、戦後の貧しい時代の生理的欲求・安全の欲求が高度成長期を経て次々に満たされていき、高級ブランドを買い求めるような承認の欲求に至ったと言えます。
さらに、成熟期に入り、物質的な欲求がある程度満たされた今、一部の消費者は環境保全や地域の文化的価値に欲求や興味がシフトし、つまり、自己実現の欲求に至り、オーガニック商品を買ったり、売上の一部が社会貢献に使われる商品を選んだりという消費行動を始めています。

こうした今どきのマーケティングを少しでも知ることで、その背景にある消費者の変化を知る、そして自社に置き換えて考えるキッカケにならないでしょうか。
 ・自社の製品は消費者のどの欲求に応えるものなのか?
 ・新商品が自己実現欲求に応える商品だとしたら、他にどんな商品を買っている消費者層にアプローチすべきか?
 ・そうした消費者層にはどんな情報発信あるいはキャンペーンをすれば響くか?
 ・自社と自身の担当エリアの間で何か共通の価値作りはできないか?

こうして考えると、少し商売が楽しくなりますよね。
我々も研修を通じてこうしたお手伝いができればと考えています。
ぜひお問い合わせください。

米国のベンチャー投資家の方から「Dollar Shave Clubってベンチャー企業が面白いですよ。」と教えていただきました。
Dollar Shave Club社 http://www.dollarshaveclub.com
毎月1ドル(発送料含めて3ドル)で髭剃りのカートリッジを送ってくれるという定期購入サービスをやっている会社です。
たったそれだけの会社(失礼!)が、2012年の創業以来、投資家からすでに72.8百万ドル、つまり約80億円の資金調達を成功させているとのこと。
参照:https://www.crunchbase.com/organization/dollar-shave-club

これまで買取購入していた製品を「サービスとして期間を決めて利用できる」サブスクリプション・サービス(Subscription Service)の波が広がっています。
この変化はソフトウェア業界を中心に広がってきた歴史があり、古くはゲーム業界でパッケージソフトがiモード上での月額課金サービス、今日のようなアイテム課金へと発展し、業務用ソフトでも、個人ではなかなか手の出せなかったAdobe社の高級ソフトがサブスクリプション・サービスに代わる中、2014年10月にはMicrosoft社がこれまで数万円していたWordやExcelをOffice 365 Soloという一か月1,274円のサービスで提供を始める等、確実に広がっています。
そして、ソフトウェア業界以外でも、オイシックス社には新鮮な野菜の定期購入サービスが、Amazon社にはオムツ等の定期購入が、米国のファッション業界では、例えばオシャレではない男性向けにトレンドのアイテムを送ってくれる洋服の定期購入サービスのベンチャー企業が何社も誕生しています。

ベンチャー投資家も注目するサブスクリプション・サービスにはどんな強みがあるのでしょう?

一つは、マーケティングにおける費用対効果の高さがあリます。
買取購入では消費者の継続的な購入のためには継続的な広告が必要になりますが、サブスクリプションでは、一度加入いただいたお客様には広告費用をおもてなし費用に転換できます。

次に、先進国の経済が右肩上がりの高度成長期から、維持継続していく安定成長期に入っていること。
つまり、作れば売れる時代の「手離れ良く売り切る」から、「囲い込んでもてなす」ことこそが購入につながる中で、サブスクリプション・サービスが理に適っているということです。

サブスクリプション・サービスにはメーカーの逆襲という側面もあります。
流通は絶え間ない努力により消費者との接点を強固なものにしています。
購買履歴を分析して商品をオススメしたり、強い顧客接点を活用してPB(プライベートブランド)の商品を開発したり、売り手である流通が強くなっていく中で、作り手であるメーカーは商品力を高める努力をしてはいても、絶えず価格競争に引きずりこまれているのが現状です。
作り手が売り手を介さず買い手と信頼関係を作れないか?
店舗を持たずに作り手と買い手が取引できるのがサブスクリプション・サービスと言えます。

メーカーの起死回生とも言えるサブスクリプション・サービスの導入ですが、日本の大手メーカーさんにとっては、どうやら簡単なことではないようです。
一番の難しさは、長年積み上げてきたエコシステム(生態系)を破壊することへの躊躇でしょう。
日常的に競合他社と熾烈な競争をしている中、流通を含む取引各社との関係を壊しかねないサブスクリプション・サービスの導入は、信頼関係を大事にする日本人にとっては勇気のいる決断です。
ただ、競争環境の変化を認識し、社員の知識と発想を総動員すれば、できないことは無いはずです。

日本橋カレッジではそんな研修もやっています。

フューチャーセッション Future Session
会社の未来、商品やサービスの未来を考える講座です。予めテーマを設定し、当該分野の外部エキスパートの講演を聞いて大いに発想を柔軟にしていただいた上で、グループディスカッションを行います。発想を柔軟にするコーチングにより、議論を成果のあるアウトプットへと導くとともに、モチベーション向上を目指します。

ぜひお尋ねください。
今月のカルチャー教室は『スマイルトレーニング』です。
5月14日19時から神田駅前の「エッサム神田ホール」で行われます。
(会場は「エッサム神田ホール」で確定しました。)

講師の大瀧由美子先生は人と人とのコミュニケーションのプロです。
簡単なようで難しい、人から愛される笑顔の作り方やちょっとした表現のコツについて一緒に学びませんか。
男性も女性もご参加いただける教室です。

広い会場ですので、当日申込も可能です。
添付チラシの申込先までご連絡ください。

5月14日教室案内