● 暦注下段の選び方
大阪の易者 武部泰莞です、こんにちは。
占い師の知人から、「この動画見て下さい!」とシェアされてきたので、一応見てみました。
冒頭で、「丁度2025年の10月は、一粒万倍日から始まり、天恩日、満月、更に一粒万倍日、天恩日、大明日と続いていく、七十年に一度起こるか起こらないかの非常に特別な時期になります」と言っていて、見るのを止めました。
「うん、あのね、占い師なら暦にもう少し興味持ちましょうよ?」と返信しておきました。
上記のうち、満月以外のものは暦注下段といって、(縦書きの)暦の一番下の場所に書かれている日の吉凶を占うためのものです。
(一粒万倍日も入れて良かったはず)
意味と算出法を書いていくと、
○ 一粒万倍日
意味 一粒の籾が万倍にも実る稲穂になるということから、この日に行ったことは後々大きく育って帰ってくるとされます。
ただし、良いことだけでなく悪いことも育ってしまうので、注意が必要です。
算出法 干支暦の月ごとに定められています。
・寅月 丑の日と午の日
・卯月 寅の日と酉の日
・辰月 子の日と卯の日
・巳月 卯の日と辰の日
・午月 巳の日と午の日
・未月 午の日と酉の日
・申月 子の日と未の日
・酉月 卯の日と申の日
・戌月 午の日と酉の日
・亥月 酉の日と戌の日
・子月 子の日と亥の日
・丑月 子の日と卯の日
○ 天恩日
意味 天の恩恵を受ける日。吉事には良いが、凶事には悪いので注意。
算出法 以下の干支に当たる十五日です。
・甲子日、乙丑日、丙寅日、丁卯日、戊辰日の連続五日間
・己卯日、庚辰日、辛巳日、壬午日、癸未日の連続五日間
・己酉日、庚戌日、辛亥日、壬子日、癸丑日の連続五日間
○ 大明日
意味 天地が開通して、隅々まで太陽の日が照るということから、全ての吉事・善事に用いて大吉。
算出法 以下の干支に当たる二十五日です。
己巳日、庚午日、辛未日、壬申日、癸酉日、丁丑日、己卯日、壬午日、甲申日、丁亥日、壬辰日、乙未日、壬寅日、甲辰日、乙巳日、丙午日、丁未日、己酉日、庚戌日、辛亥日、丙辰日、戊午日、己未日、庚申日、辛酉日
さて、以上のような頻出するものが、果たして特別なのか……また、一粒万倍日に関しては、干支暦から出すので、月の初日がカレンダーの一日(ついたち)と一致しません。
それなのに、「丁度2025年の10月は、一粒万倍日から始まり~」なんて言うのは、非常にナンセンスなものであると私には感じられますが、いかがでしょうか?
さて、それではもう少し。
私が毎年出している『開運の手引き』にも採用している、干支術の理論に基づいた算出法であるものをいくつか紹介ておきます。
(ちなみに、一粒万倍日は希望があるので採用しています)
○ 母倉日
意味 母が子を育てるように天が人間を慈しむ日。
算出法 干支暦の月ごとに定められています。
春は木、夏は火、秋は金、冬は水、土用は土とし、それぞれの五行を生じる日を母倉日とします。
・春(寅卯辰月) 亥の日と子の日
・夏(巳午未月) 寅の日と卯の日
・秋(申酉戌月) 辰の日と未の日と戌の日と丑の日
・冬(亥子丑月) 申の日と酉の日
・土用の間は上記に加えて、巳の日と午の日
○ 月徳日
意味 増改築等、土にかかわることに吉。また万事差し障りがないとされます。
算出法 干支暦の月ごとに定められています。
三合によって月を分け、それぞれの五行の陽干の日を月徳日とします。
・三合火局(寅午戌月) 丙の日
・三合木局(亥卯未月) 甲の日
・三合水局(申子辰月) 壬の日
・三合金局(巳酉丑月) 庚の日
毎年この時期になると、一般書店でも来年の開運暦が沢山販売されていますから、参考にして下さい。
運命学実践家・易者 武部泰莞
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