ラジオの収録を終え、そして、その日のスケジュールも終わった為、宿舎へ帰ろうとしたら…
「マネージャー!今日、どっかでご飯食べようよ!」
「わー!ユチョン!ナイスアイディア!行こう行こう!」
「あ?なんだ、急に!どこ行くってんだ?」
「マネヒョンが奢ってくれるんなら行きますー。」
「なんで俺の奢りだ!ちょ、行くなら全員…」
「ジェジュヒョンとユノヒョンはおなかすいてないから宿舎帰るって~!」
「な、なら車ださな…」
「大人なんだから二人で帰れますよ。さー行こう行こう!」
「え?ちょ…」
3人とマネヒョンでバタバタと出て行ってしまった。
気を使ってくれた…んだろうな。きっと。
隣を見ると、ポカーンとした顔でその場に立つジェジュン。
「俺達も、どっかでメシ食って帰るか?」
「…ユノもあれに着いて行けばいいよ。俺、帰るから。」
「そんな事言うなよ。一緒に帰ろう。」
「…」
俺の誘いに小さくコクンと頷いたジェジュンにホッとする。
そこまで怒ってない、かな?
嬉しくなってジェジュンの手を握って歩き出した。
「ユ、ユノ!ちょっと、手!!」
「だいじょーぶだいじょーぶ!!」
「大丈夫って…」
「日本じゃパパラッチなんてされないから大丈夫!」
「そういう問題じゃ…」
悲しい反面、有り難い事に、この時はまだ日本では外に出ても街がパニックになることはなかったから、普通に外を出歩いていた。
大通りまで歩きタクシーを掴まえた。
運転手に住所を伝えると動き出す。
ずっと…
手は繋いだまま。
ジェジュンを見ると、少し居心地悪そうに窓の外を眺めていた。
そりゃそうだ、男同士手を繋いでいるんだから。
でも、俺はそんな事気にするでもなく、握った手に力を入れた。
ピクリと震えた手、繋がれただけだったジェジュンの手にも力が込められ、お互いの気持ちを確かめ合うように握りあった。
ジェジュンは外を見たままこっちを見ない。
でも、暗い車内でも分かる白い頬が少しだけ赤く染まっているのが見えた…
可愛い…
俺はみかんだと。
恋人を大事にせず、友情を一番に取っていると怒ったジェジュン。
前にジェジュンに言われた言葉が頭を過る。
「俺はユノの恋人だけど、ユノの友達でもあるんだよ!なんで、そんな俺を一番優先しないんだっ!!」
なんとも可愛らしい発言を思い出して、顔がにやけそうだ。
正直、嬉しい反面困惑と反省が入り混じる。
俺としてはジェジュンを二の次にしてる訳ではないのだ。
かと言って、愛されたがりのこいつが満足してくれる程の愛情を注げていないのも自覚している。
だって…
俺の中でジェジュンはもう、家族になってしまっているんだ。
いつも顔を合わせ、一緒に生活をして、きっともう、何があったって、俺とこいつが離れることは一生ないって…
そう確固たる気持ちがあるから…
なかなか普段会えない友人を優先してしまうんだ。
なんて、
ジェジュンに言っても納得してくれなかった。
結構、プロポーズに近い言葉だと思うんだけど…
そこは完全にスルーされて怒られた。
ちょっと可哀相じゃないか?俺?
でも、それ程、ジェジュンが俺の事を愛してくれているんだって…
「おい。お前、何ニヤけてんの?気持ち悪い。」
しまった…
抑えてるつもりが、顔に出てた。
「家に帰ったら何か作るか?」
「うーん…そうだなぁ…」
「簡単なもんしか作れないけど…」
「俺は、ジェジュンが食べたいな。」
そう言った俺の顔を心底嫌そうに見るジェジュン。
「…お前な。これだけで俺の機嫌が直ると思うなよ。」
握っていた手をペイっと離された。
「だいたい!ユノはいっつも…」
「あー、宿舎着いたよジェジュン!ほら!先戻ってろよ!な?」
「…宿舎戻ったら覚えてろよ。」
えー…そんなぁー…折角いい感じだったのにぃー…
自業自得とはいえ、絶望した気持ちで会計を済ませた。
と、まぁ…
そんなこんなでまた機嫌を損ねたジェジュンは宿舎に帰った後も、
夕飯は作ってくれたんだけど…
その全ての料理に『隠し味』と称してデスソースがふんだんに振りかけられてて…
マジ、死ぬかと思った。
食べなきゃいいと言われるかもしれないけど、
俺が辛さに限界が来て箸を置く度、大きな目をうるうるさせて
「マズい?マズいの?ゴメンね?俺、料理下手だよね…もっと勉強しなきゃだね…こんなんだから、ユノはいつも友達と遊びに行っちゃうんだね…うう!ゴメンね!ユノっ!!」
なんてことされたら完食するしかないだろ…
この時はもう、黙ってジェジュンの仕置きに耐えるしかなかった。
何がツライって…
辛さで唇が腫れて、あれから一度もジェジュンにキス出来ず一日が終わった事だな…
この時から、俺は反省して、友達と会う時はなるべくジェジュンも一緒に連れて行くようになった。
そうすれば、ジェジュンもあまり文句は言わなかったから、まぁ良かったよ。
そう、あの時はな…
ん?
何かあったかって?
皆も知ってるだろ?
離れて活動して、俺をみかんだと言い張ったあいつが今度はみかんになったってこと…
電話すると、通話口がいつもざわざわとうるさいんだよ。
事あるごとに、遊びに行きやがって…
俺は結構気がきじゃない。
最近のあいつは、ずいぶんと美しさに磨きがかかった。
神々しいまでの美しさに、脳が麻痺してしまいそうな程の妖艶さ…
そんなあいつが俺がいない間に他の男に襲われないか心配なんだ。
一度、友人に相談してみたんだけど、
『安心なさい。あの子、骨の髄まであんたの事愛してるわよ。酔うと分かるわ。あんたの話ばっかり。あんなんじゃちょっと気のある男も、女だって、ジェジュンをどうこうしたいとは思わないわ!後は、マネージャーがちゃんと見ててくれてるから、大丈夫!』
と、言われ、少しは気持ちも落ち着いたが、加えて怒られもした。
『あんた達、いつまで離れて活動するつもりなの?いい加減に元に戻りなさいよ!見ててイライラするわ!』
そんな事を言われても、こればっかりは…自分達の意志だけを簡単に通すことは出来ないんだが…
まぁ…俺とジェジュンの仕事が噛み合わず、会える日数が少ない。
それに合わせ、俺達は公で会うことが出来ない為、動きも制限される。
ジェジュンも分かっているから、俺に対して滅多に「会いたい」と言わない。
寂しがりやのあいつは、一人で居ることが耐えられないんだろう。
だから、出歩く。
よって、俺達の関係を知る友人には心配され、俺に連絡を寄越してくる。
そして、怒られる。
皆、一様に「ジェジュンが可哀想だ!」と言ってくる。
って、結局俺が悪いのか?
おいおい。勘弁してくれ。
これでも俺だって我慢してるんだ。
あいつを世界で一番愛してるんだから。
でも…
だからこそ、「遊び歩くな」とも言えないんだ。
寂しい思いをさせてるってこと、身に染みてわかってるから。
俺がそんな事思ってるなんて、あいつは分かってるのかな…?
END
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さて、ユノが相談したオネエ言葉の友人は一体どなたでしょう?(笑)
これは完全にまつの妄想ですwwww
お読み頂き有難うございました。