今日は、電気系についてちょっと。
クラブマンに限らずどのバイクにも当てはまる事なんですが・・・
クラブマンは、基本的に主電源をバッテリーに頼っている部分があります。
まず、キックが無い。
この時点でセルスタートなんで、バッテリー無しでは動きません。 まぁキーをオンにして押しがけでも掛かるん
ですが、上手に出来ない人や、元々掛かりの悪いバイクなんかではキツイですよね。
掛かった後でも、ウインカー等の灯火類の電源はバッテリー供給なので、走れるというだけです。
エンジンが掛かればジェネレータ、車で言うところのダイナモ・オルタネータと言う発電機で発生する電気を
レギュレータと言う整流器で電気を一定に安定化してバッテリーに供給するんですけど、
エンジンが掛かっていないときはバッテリーを消費する一方です。
まず、エンジンスタート時の話。バイクが一番電力を使用する場面です。
この時に出来るだけバッテリーへの負担は減らしたいです。
特に短距離使用が多い、動かすより置いてある時間が長い等の使用状況だと、バッテリーにとっては過酷です。
バッテリーは単体で置いてあったとしても自然放電しているので、バイクにつなぎっ放しだと尚更放電します。
弱っているのに更に頑張らせるわけです。
それに加え、電装品が電気を使っている状況でセルを回そうとすると、当然バッテリーへの負担は増えます。
そこで、なるべく負担を軽減するのにヘッドライトのオンオフスイッチを付けるんです。
クラブマンも息の長い車種なので、後期になると常時点灯式になっています。
ウィンカーもポジションランプとして常時点灯など、まだエンジンが掛かっていないのに電気は使っています。
別体でスイッチを付けるのもいいですし、僕はキルスイッチを殺してそこを配線しなおしてオンオフスイッチにしました。
クラブマンの場合、確か3型と4型か、4型と5型のどちらかのマイナーチェンジのときにライトスイッチも
変わっているんで、古いほうのスイッチ周りを入手することで、まるで最初からそうだったかのように
オンオフ出来るようになるという裏技もあります。
ライトを消してセルを回すのと消さないで回すのでは結構違うんですよ、意外に。
それと、古くなってくると各センサースイッチが接触不良で悪さをし出します。
アイドリング不調やエンスト、エンジンの不始動なんかの不具合の原因です。
勿論安全対策で付いているものなんですが、悪さをされるぐらいならそんなものカットですよ(笑)
クラブマンの場合、簡素な造りに見えますが、意外と色んなのが付いてて、代表的なものでは
「スタンドセンサー」「クラッチセンサー」「ニュートラルセンサー」があります。
このうちニュートラルセンサーは難しいのですが、スタンドとクラッチのセンサーは簡単な場所にあります。
どちらもマイナス制御なので、取っ払うか配線を抜くか切ってしまえば殺したことになります。
センサーまでは常に電源が来ていて、セルを回さない・エンジンを止めるといった安全確保の動作を、アースが
落ちたら作動する仕組みなんですね。
なので、センサーそのものが無い、配線がされていないと言った状況だと、安全確保の動作をしないんです。
逆に言うと、これが誤作動するから不具合が出るんですね。
だったらいらない!!って発想です。勿論自己責任でお願いします。
あと、+の配線の絶縁は本当に大切です。
車もバイクもボディーアースと言って、鉄の部分全てが-の配線と同じになっています。
+が触ればもちろんショートしてバチバチ言うんですけど、年数劣化や配線が擦れてちょっとだけ触ってる
状態だと、ジワーッと洩れているみたいな感じになるんで気付きにくいんです。(経験者)
逆に、各部アース(-配線)もしっかりボディーアースされていないと不具合の原因です。
まぁ基本中の基本なんですが、それだけに見落としがちです。
何か不具合が出たら、いきなり不具合箇所の装置やセンサー本体を疑う前に、
まず配線等の電源供給がしっかりしているか。アースがしっかり落ちているか、
その辺を見てみるのも大事ですね。
なんせ旧車は不具合が出ない方がおかしいんです。古いんだから当たり前。って気持ちで臨まないと、
「なんで?何が?どうして?」と深みにはまっていくだけですから。
まずは一番簡単で単純な原点から見直してみましょう。
次回へつづく・・・かも