見た?見ました??

久しぶりに見た後忘れられないでずっと余韻が残る映画に出逢いました。

ゲゲゲの謎鬼太郎誕生以来かも。


音楽や建物が壮麗でひたすらに美しかった。

格調高い衣服や壁画に包まれながらゴシップが次々続いて、でも完全なフィクションではなく実際にヒロアカで起きた事件も織り混ざっててずっとどきどきしました。

昔システィーナ礼拝堂行ったなぁ。


密室劇の体ではあるけれど、あの建物内で完結するのではなく、過去や現在の情報、出来事によって掻き乱されてこじ開けられていく。

チェスを操るのは四角い盤の外にいるプレイヤーだし、子宮という部屋を司るのは女体であり新しい教皇(この人が本当に腹にいちもつある人でなくて良かった)

四角い池を飛び出していく亀。

前教皇は何処まで見越して布石を打って死んだのだろう、真の巨魁は死んだ前教皇なんだと思うとゾッとする。

終盤、吹き飛ばされた窓から光と風が射し込む描写が清廉だった。


指輪などの意味が分かったらもっと面白いんだろうな。


様々な民族、ジェンダーによって古典的な考えではまとめられない情勢で、

「教皇になりたくない」「でも本当はやってみたい」という揺れ動きが人間らしくて親近感湧いた。

教会は歩むもの。祈りは確信を持たず惑うから行う。というのが良かった。



好きなシーン。

「教皇の下馬表では」

そんな競馬みたいな。

「お前だって教皇名考えてるだろ」

ヒーロー名考えてるみたいなのあるんだ〜。

「この裏切り者のユダめ!」

一番の侮蔑言葉なんだ。