香港安宿密集ビル、「チョンキンマンション」。
香港最終日についに足を踏み入れた。
香港滞在中何度か前を通っていながらも、少し入る気が引けていた。
お世話になっていた友人の友人Jennyの母も「あそこは危ないわよ、怪しいわよ。うちに泊まりなさい」と言う。
そして実際に建物の前は大勢の黒人・インド人のポン引き。
怪しい臭いしかしなかった。
しかし思えば中国・香港と友人にお世話になりっぱなし。
これから一人で旅を続けていくには、あの建物に突撃するしかない、と思っていた。
チェックインした安宿は「ドラゴンイン」。
なぜここを選んだのかと言えば、前に述べた「深夜特急」のTV版の撮影で沢木役の大沢たかおが実際に訪れたからだ。
フロントにも写真がズラリ。
いざ部屋に入ると・・・・・・・
狭い。とてつもなく狭い。
まあ安いからしょうがないか。ということで気分を入れ替えて、「シャワーでも浴びるか」。
しかし熱湯しか出ない。
浴室で飛び跳ねながらやっとのことでシャワーを浴びたが気づいたら午前3時。
フライトの都合で6時に出発しなければいけなかったため、すかさずベットへ。
しかし部屋の外で警備のインド人がなにやら口論を始めた。
口論は明け方まで続き、結局一睡もできず。
さっそく自分は1人旅の洗礼を浴びた。
しかし1人になれたことの開放感と、自分が1人になるための壁を超えた達成感で心は満たされていた。
あの日から自分は段々「自由」になっていった。
そんな記念すべき香港最終日だった。




