いまではネットで買えないものはないのかもしれない。ワンクリックで安い商品が購入でき、さらにはそれが当日のうちに到着するとなれば、もうそれはインフラの一つと言ってよいだろう。私自身もたまにネット通販を利用することがある。それは、購入できる店が限られているものやすぐに必要なもの、運搬が難しいものなどに限定しており、近所で買えるものはわざわざネットでは購入しないという暗黙のルールがある。

 私の住まいから最寄り駅までの間には商店街があり、私はこの商店街が気に入っている。本屋、ハンバーガーチェーン、弁当屋、牛丼屋、こじんまりとしたスーパーが2つ、ドラッグストアや個人経営のお店もかなりある。こじんまりとしたスーパーには大手スーパーでは扱っていないような商品があったり、夕方に行くと刺身のパックの値段表示が手書きで"400円"と雑に値下げされていたりするのもよい。個人経営の金物屋では工具や食器、寝具や生活に必要なものが取り揃えられている。私もほうきやちりとり、伸縮性の物干しポールを買ったことがある。

 最近では”コスパ”という言葉が一般的になり、なんでもこのコスパという概念で物事を考えようという風潮があるような気がする。ただ、私はこの商店街のためであれば、物を買うときに少し高い値段を払ってもよいと感じている。商店街にはこれからも廃れずに存続し続けてほしい。