思春期のように他人の事はうまく見えるようになったのに
他人の気持ちに簡単に入り込んでしまわない事も
複雑な世の中が噛み砕けるようになったのに
思春期よりも自分を捜している
その分、何もかもがボヤケて本質すら信じられなくて。
毎晩毎朝彷徨って。
その回避方法を見出せないまま
ふらふら足取りもおぼつかなくなってしまった。
何も分からないままここまで来てしまったのだろうか。
それとも分かりすぎて受け付けなくなってしまったのだろうか。
今の世の中、何が自分の中に入り込むのか分からなくなって来てる。
それを探してひたすら彷徨う気力がない。
今この暗い空間の中に独り。
独りでは存在しているのだろうか。
ここに存在する価値を見出せないで
自分自身を確認できないで
存在しているというのだろうか。
目の苗の魚すら目をつぶっているというのに。
視線。気配。物音。温度。振動。
それが無くなったら何になるんだろう。
ここに消されてはいけない。
闇に溶けてはいけない。
だからって甘えてはいられない。
表現方法を見失っている今
誰の心にも入り込めないし
自分の心とも向き合えない。
「誰もがそうして孤独と向き合って生きて行く」
同じ気持ちなのかと安心していられない。
うまくやれない。
何もかも認められない。
つらつらと流れていく。
これが本心なのだと思う事も認めない。
こんな自分を認めない。
おおかみにすんなり食べられちゃうくらい
素直なら良かったのに。
何も考えられないくせに
何もかもに入り込めないジレンマに
からだが壊れていく
そんな気がするだけ。
とにかく、バカになりたい。
何よりもバカなのかもしれないけど
楽になりたい。
個性が欲しいと人一倍願って欲してきたのに
どうしてその欲求を隠せと、
人より前に出てはいけないと、
控えた方が楽に生きられると
教えたの?
目の前に獲物があって、それを奪わなければ生きられないとしても
欲求の中に入り込めず
欲求というものが怖くて
あきらめるという性質にソダテタの?
きっと自分は誰よりもそこにたどり着くはずなのだという気持ちを
殺して殺して殺して
そうしてきたから本当の心が無くなったのか。
今更魅せてはいけないよ。
だったらどうする。
思秋期よりも面倒くさくて考える事を止めてしまう。