可愛い可愛い男の子。清潔感があって華奢。敬語の中に見え隠れする関西弁。素直で照れ屋な男の子。僕と電話をしたいらしい。会いたいらしい。僕もできることならそうしたい。だけどそれはできないから、あの手この手で言い逃れ。それでももう言い訳も尽きて、会うことを約束してしまった。守ることのできない約束。僕は君の日常の姿を知っている。君は僕を知らないと思っているだろうけど、僕は君のよく知る人間。プロフィールは全部嘘。あの顔も、あの歌声も全部偽物別の人。

ここまできたら、もう君を傷つけない方法はない。文字だけのやりとりで、まだ君と繋がっていたかった。彼氏ができたことにするのが、多分一番綺麗なんだろう。この1週間で築き上げた信頼が、崩れてなくなるのは一瞬のこと。僕は君を、悪くないと思っていた。君がどうかは知らないけれど。