保安官逮捕見送り 仙谷氏危うし? “由々しき”誤算

産経新聞 11月16日(火)7時56分配信
中国漁船衝突の映像流出事件で15日、捜査当局が海上保安官の国家公務員法(守秘義務)違反での逮捕を見送ったことは「由々しき事件」(仙谷由人官房長官)と位置付けていた官邸サイドには誤算だったようだ。

「どうしてあなたたちはこうも政治マターにしたいのか分からない」

政府高官は記者団から逮捕見送りについて聞かれると不快感をあらわにした。

「しかし、野党も何を考えているのかねえ」

自民党が提出した仙谷長官と馬淵澄夫国土交通相に対する不信任決議案が否決された直後、この高官は野党側を批判した。

仙谷氏は10日の記者会見で、学識経験者が同法違反に問えない可能性を指摘したことについて「その種のことを言っている学者とおぼしき方がいるが、ちゃんとした論文に書けと言ったら書かないと思う」とまで言い切っていた。仙谷氏は捜査資料だとして映像公開を拒んできたが、「秘密性」が低いとなればその建前が通用しなくなる可能性があり、立場は危うくなる。

一方、野党側は15日の衆院予算委員会で映像を厳重管理していなかった海保を所管する馬淵国交相の政治責任を問うたが、同氏は「捜査に協力することが最大の使命だ」と述べるにとどまった。公明党の富田茂之氏は「なぜこういうことが起きたか報告するのは閣僚の義務だ。その義務が果たせないなら辞めなさい」と批判した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101116-00000124-san-pol



「傲岸不遜の言動の数々」 自民提出の「仙谷官房長官不信任決議案」

産経新聞 11月15日(月)21時28分配信

 自民党が15日夕、衆院へ提出した仙谷由人官房長官不信任決議案の理由の全文は次の通り。

[フォト]仙谷氏、沖縄に行けないのもメディアのせい!?

理由

 菅内閣発足以来、山積する内外の難問は解決の糸口すら見えず、むしろ悪化の一途を辿(たど)っている。その中で、内閣の要である官房長官・仙谷由人君の職務は極めて重いものでありながら、責任感と使命感の欠片(かけら)さえも見られない言動の数々は目に余るものである。

以下、仙谷官房長官を信任できない理由を列挙する。

第一に、「尖閣諸島沖中国漁船衝突事件」をめぐっての極めて不適切な対応である。

この事態は「戦後最大の外交的敗北」であるのは言うまでもないが、一連の対応が菅内閣の「危機管理」及び「情報管理」の甘さを露呈した点で極めて深刻である。中国漁船の船長を釈放した件について、国会での質問で、官房長官が「訴追をしたらAPECが吹っ飛んでしまう」と発言していたことが明らかにされた。「検察の判断を了とした」というこれまでの答弁と明らかに矛盾する政治介入が行われた形跡の有無を問われると「健忘症にかかっているのか、記憶がない」などととぼけた。これは真相の解明を求める国民を愚弄(ぐろう)する発言である。このような外交姿勢こそが、ひいてはロシアのメドべージェフ大統領の北方領土訪問という事態を招いたことは明々白々である。

第二に、菅内閣が掲げる「主体的外交」に明らかに反していることである。菅総理は「最終的に外交の方向性を決めるのは主権者たる国民だ」と主張していた。ところが、衝突事件のビデオの扱いについて一任された仙谷長官は、多くの国民が望む全面公開を今に至っても拒んでいる。自らへの批判を避けるために真実を隠そうとするのは姑息(こそく)であると言わざるを得ない。

第三に、国権の最高機関たる立法府を軽視する傲岸不遜(ごうがんふそん)とも言える言動の数々である。尖閣問題をめぐる対応をめぐる「柳腰発言」、民主党の天下り問題を批判する政府参考人を目の前に「将来を傷つける」と恫喝(どうかつ)とも言える発言をするなど、「でしゃばり、居直り、はぐらかし答弁」は聞くに堪えない。

自らが犯した政治的失策について、国民への説明責任を果たそうとせず、小手先の答弁でその場をしのぎ、それでも矛盾点を指摘されれば開き直るといった言動は、官房長官としての適格性を著しく欠いている。




この自民党が提出した仙谷由人官房長官不信任決議案に、私は全面的に賛成する。
現在、政権は政権たる体を成していない。
即刻解散に値するものである事は明白。

国会や各委員会での答弁は、責任転換とすり替えに終始し答弁になっていないばかりか、出席者等を愚弄・恫喝した。
これは日本の官房長官たる権威のみならず、議論そのものの破綻を意味するところである。

これを失政と言わずして何と言うのだろうか。
衆議院は早々に解散し、国民に信を問うべきである。

外交で小手先は通用しない。
財政で誤魔化しは通用しない。
国政において国民軽視は許されないのだ。