録画してからずいぶん放っておいた映画「歩いても歩いても」をみた。
うーむ。
ほのぼのした家族のお話かと思いきや、平凡な家族の平凡なような日常の中の、それぞれのちょっとした毒や、くらい、黒い思いがじわじわ滲み出ているようで、実はじんわり怖い映画だった。
家族の食事といっても、年老いた両親(すっかり落ち着いているようで、実は若い頃の夫の浮気が未だに妻の心にわだかまりを残していたりする)、息子とその妻(実は彼女の前の夫はなくなっていて再婚)、妻の連れ子が、人を助けようとして亡くなった長男が祀られた仏壇の前でうなぎを食べているその場面が非常に怖い。
樹木希林さん演じる、ひとがよさそうな老母が抱える夫へのわだかまりや、気があっているように見える娘への突き放した思い、亡くなった息子への思い、彼の死の原因となった青年に対する恨みのような思い、次男への愛情と、その妻となった子連れの女への屈折した思い。。。たぶん、女が見る方が怖い映画だと思う。
みていてちょっとつらくなる。
それでも、時は過ぎ、老親たちが亡くなった後も、息子は自分が作った家族とともに、生活を営んで行く。
結構幸せそうに。
もう一度見るかと言われたら、見ない気がするかも。
あまりにありそうで、ちょっと本当にこわいから。
