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モカ

はじめまして
あたしはモカ
コーヒーみたいでしょ
アフリカの
常夏の太陽光線
ギラギラ浴びて
大きくなったの



ほんとに苦いのよ
知ってるでしょ
だって真っ黒だもん
あたし真っ黒だもん



熱いのよ
とろとろに
溶かしちゃうよ
真っ白な砂糖と
真っ白なミルク
向き合えば
ストーリーの始まり



さあおいで
不似合いな
ピンクのマグカップ
溢れないくらいなら
許してあげるわ



ぐるぐるかき混ぜて
渦巻きを描こうか
蟻地獄みたいに
抜け出せないわっかを



この毒が
出来上がれば
あとは彼を待つだけよ
大丈夫
大丈夫
彼はあたしの
虜になる定め



口にしたが
コトの終り
もう二度と
このトリックは解けないわ

ベイビー

ぱらぱら
手帳めくると
ハート射抜かれた



霞んだピンクの漢字が
訴える
ベイビー誕生日



2度めだったよね
彼だったのかしら
彼女だったのかしら



尽きることがないの
ガラス瓶の中に
たまってたまって
押し上げて
螺旋を描きながら
いずれはじけるわ




無情にあたしの
サイクルはまわるの
驚くくらい
いつもと同じ日曜日



違うのは
ただ1つ
赤い二重線を引いていることだけ…

スリー、ツー、ワン、

一面黒色のカベに
2人の影
ふらふら揺れる
青白いランプ



36度5分
ちょっぴり
熱めの
円の中



「なんで
あたしが
いいのかしらね」




ぎゅうっと
力こもる腕は
1度だけ
無言の愛を語る



止めない
止まれない
止められない



止めるつもりもない



7月7日は
ミルキーウェイ
ふたり占めの
シュガーホリデイ