我が息子よ:
老いた母を、快く迎えてくれてありがとう。
引っ越しの時、あなたの友達を集めてくれて助かりました。その後お宅へ転がり込んだけど、家賃、光熱費、食費を請求される事のないタダ住まいを申し訳なく思っています。 この間お母さんが、チーズベイグルが食べたいと言ったら、店へ飛んで行ってくれましたね。 本当に嬉しかったです。 シェイン、あなたは昔から優しい子でしたね。 今はオッさんになったけど、あなたのお父さんが若かった時よりずっとハンサムです。 働き者で、ダイアナのことを大切にし、子供たちもしっかり育てているあなたを見て、母は誇らしく、また嬉しく思います。
でもさ、ちょっと言いたいことがあるんだけど。
あんた、この間私に向かって言ったこと覚えているかね? 「オフクロ、なんで歩く時に、そんなにドスドスと音をたてるんだ?」
うるさくて悪かったね。 人間歳をとると、足の筋肉が減って小さくなるのだ。 だから力が入らない。 つま先立ちでそろりそろりと歩くと、年寄りは疲れるんだよ! 夜中に何回もトイレに起きるのは仕方のないことだ。 この間、真っ暗な廊下のど真ん中で寝転がっていたキヨちゃんの尻尾を踏んづけて、家族全員を夜中に起こしてしまったことはごめんよ。 だけどあの子は全身真っ黒だから、あんなところで寝ていたら見えるわけないじゃないの。 夜間はキヨちゃんを、ジュリーの部屋へ入れておいてくれないかね。
それから、あんたがサッちゃんを叱っている時に、私がちょっと口出ししたら、「オフクロ、黙っててくれよ! 今、オレが躾をしているんだから!」と怒鳴ったよね。 あぁ、そうかい、そうかい。 わかったよ! でもね、一体だれが毎日この子を学校まで迎えに行って、ダイアナが帰ってくるまで3時間も無料でベビーシッターをしているか、もう一度思い出してごらん。 そう、わ.た.し.。 このばあちゃんがやっているのだ! あんたの娘に、無料で日本語とピアノのレッスンを、誰がやってあげている?
キヨちゃんも13歳の老犬となって、私の様に最近トイレが近くなったよね。 でも、誰も家にいない時、必ず私が外へ連れて行ってるじゃないの。
先週あんたの弁当箱へ、餃子を入れたら、食べずに帰って来たけど。 電子レンジで温めたら、オフィス中に匂いが広まって困る? だったらなぜそれを先に言わない? 餃子は作るのに本当に手間がかかるんだよ。 あれは全部捨てたけどね。 あぁ、もったいない!
ダイアナよ:
先週、光熱費が600ドルだとか言っていたけど、それを聞いてひぇ~っとびっくり。 最初は私が同居し始めたから、それが原因かと思ったけど、どうやら違うみたいだね。 ひとつ聞くけど、なぜあなた達は家の中で、全員ショートパンツにTシャツなの? 今は真冬だよ。 私が一人暮らしをしていた時は、ももひきを2枚重ねて、ズボンを穿き、靴下は2足、シャツ2枚とセーターを着て、温度計は68度(摂氏20℃)に設定していたけどね。 それで極寒の真冬、光熱費は180ドルだった。 あなた達の家の温度計を見て、またまたびっくり。 74度(摂氏23℃)!?
もう少し重ね着をして、節約を心掛けなさい。 お金が貯まるよ。
ジュリーよ:
この間言ったでしょ。 キヨちゃんに、バナナとリンゴを与えてはいけないって。 この物価高の時に、ばあちゃんは値の張るオーガニックの果物を買っているのよ。 あなた達の健康を考えてそうしているのに。 キヨちゃんには、犬用のおやつがあるでしょう。 犬はドッグフードを食べていればよいのです!
それから早く運転免許をとって、自分で学校へ行くようにしなさい。 お父さんやお母さんも仕事で忙しいのに、いつまでも送り迎えはできませんよ。 今年の春、高校卒業でしょう。 大学入学までに、免許を取りなさい。 お父さんが、中古の車を買ってあげるって、言ってたよ。
サッちゃんよ:
返事をする時に、yeah (ヤー)と言うのはやめなさい。 きちんと、yes と言いなさい。
マミィーから聞いたけど、スーパーへ行った時にレジのおばちゃんに、「うちのばあちゃんにはおうちがないの。 だからわたしたちのいえへ、きたんだよ。」と大きな声で言ったそうだね。 ヨソへ行って、おうちのことをあれこれ宣伝するものではありません。
それから、部屋へ入ってくる時に、ノックをしなさいと何回も言ったでしょう。 この間、急にドアを開けて入ってきた時に、私は着替え中だったけどあなたはそれを見て、「Ewww (うぇ~っ)」と叫んだよね。 もし同じことをまたやったら、もうあなたのことを幼稚園まで迎えに行かないよ。
キヨちゃんよ:
あんたはいつになったら、お隣のマフィンとワッフルの友達になるのかね? 彼らが引っ越してきてからもう5年経つのに、いまだにフェンス越しに喧嘩を売って。 みっともないからやめなさい。
この間、私の部屋へ忍びこんでまたゴミ箱あさりをしたね。 子犬だったらお尻を叩いていたところだけど、あんたは私と同じ年寄りだから、特別に許してあげます。
愛する家族よ、考えてみたら、あなた達全員日本語わからないのよね。 (サッちゃんは、少しわかるけど、日本語を読めないし。)それでは、ばあちゃんは諦めて、もう寝ます。 おやすみなさい。
老いた母を、快く迎えてくれてありがとう。
引っ越しの時、あなたの友達を集めてくれて助かりました。その後お宅へ転がり込んだけど、家賃、光熱費、食費を請求される事のないタダ住まいを申し訳なく思っています。 この間お母さんが、チーズベイグルが食べたいと言ったら、店へ飛んで行ってくれましたね。 本当に嬉しかったです。 シェイン、あなたは昔から優しい子でしたね。 今はオッさんになったけど、あなたのお父さんが若かった時よりずっとハンサムです。 働き者で、ダイアナのことを大切にし、子供たちもしっかり育てているあなたを見て、母は誇らしく、また嬉しく思います。
でもさ、ちょっと言いたいことがあるんだけど。
あんた、この間私に向かって言ったこと覚えているかね? 「オフクロ、なんで歩く時に、そんなにドスドスと音をたてるんだ?」
うるさくて悪かったね。 人間歳をとると、足の筋肉が減って小さくなるのだ。 だから力が入らない。 つま先立ちでそろりそろりと歩くと、年寄りは疲れるんだよ! 夜中に何回もトイレに起きるのは仕方のないことだ。 この間、真っ暗な廊下のど真ん中で寝転がっていたキヨちゃんの尻尾を踏んづけて、家族全員を夜中に起こしてしまったことはごめんよ。 だけどあの子は全身真っ黒だから、あんなところで寝ていたら見えるわけないじゃないの。 夜間はキヨちゃんを、ジュリーの部屋へ入れておいてくれないかね。
それから、あんたがサッちゃんを叱っている時に、私がちょっと口出ししたら、「オフクロ、黙っててくれよ! 今、オレが躾をしているんだから!」と怒鳴ったよね。 あぁ、そうかい、そうかい。 わかったよ! でもね、一体だれが毎日この子を学校まで迎えに行って、ダイアナが帰ってくるまで3時間も無料でベビーシッターをしているか、もう一度思い出してごらん。 そう、わ.た.し.。 このばあちゃんがやっているのだ! あんたの娘に、無料で日本語とピアノのレッスンを、誰がやってあげている?
キヨちゃんも13歳の老犬となって、私の様に最近トイレが近くなったよね。 でも、誰も家にいない時、必ず私が外へ連れて行ってるじゃないの。
先週あんたの弁当箱へ、餃子を入れたら、食べずに帰って来たけど。 電子レンジで温めたら、オフィス中に匂いが広まって困る? だったらなぜそれを先に言わない? 餃子は作るのに本当に手間がかかるんだよ。 あれは全部捨てたけどね。 あぁ、もったいない!
ダイアナよ:
先週、光熱費が600ドルだとか言っていたけど、それを聞いてひぇ~っとびっくり。 最初は私が同居し始めたから、それが原因かと思ったけど、どうやら違うみたいだね。 ひとつ聞くけど、なぜあなた達は家の中で、全員ショートパンツにTシャツなの? 今は真冬だよ。 私が一人暮らしをしていた時は、ももひきを2枚重ねて、ズボンを穿き、靴下は2足、シャツ2枚とセーターを着て、温度計は68度(摂氏20℃)に設定していたけどね。 それで極寒の真冬、光熱費は180ドルだった。 あなた達の家の温度計を見て、またまたびっくり。 74度(摂氏23℃)!?
もう少し重ね着をして、節約を心掛けなさい。 お金が貯まるよ。
ジュリーよ:
この間言ったでしょ。 キヨちゃんに、バナナとリンゴを与えてはいけないって。 この物価高の時に、ばあちゃんは値の張るオーガニックの果物を買っているのよ。 あなた達の健康を考えてそうしているのに。 キヨちゃんには、犬用のおやつがあるでしょう。 犬はドッグフードを食べていればよいのです!
それから早く運転免許をとって、自分で学校へ行くようにしなさい。 お父さんやお母さんも仕事で忙しいのに、いつまでも送り迎えはできませんよ。 今年の春、高校卒業でしょう。 大学入学までに、免許を取りなさい。 お父さんが、中古の車を買ってあげるって、言ってたよ。
サッちゃんよ:
返事をする時に、yeah (ヤー)と言うのはやめなさい。 きちんと、yes と言いなさい。
マミィーから聞いたけど、スーパーへ行った時にレジのおばちゃんに、「うちのばあちゃんにはおうちがないの。 だからわたしたちのいえへ、きたんだよ。」と大きな声で言ったそうだね。 ヨソへ行って、おうちのことをあれこれ宣伝するものではありません。
それから、部屋へ入ってくる時に、ノックをしなさいと何回も言ったでしょう。 この間、急にドアを開けて入ってきた時に、私は着替え中だったけどあなたはそれを見て、「Ewww (うぇ~っ)」と叫んだよね。 もし同じことをまたやったら、もうあなたのことを幼稚園まで迎えに行かないよ。
キヨちゃんよ:
あんたはいつになったら、お隣のマフィンとワッフルの友達になるのかね? 彼らが引っ越してきてからもう5年経つのに、いまだにフェンス越しに喧嘩を売って。 みっともないからやめなさい。
この間、私の部屋へ忍びこんでまたゴミ箱あさりをしたね。 子犬だったらお尻を叩いていたところだけど、あんたは私と同じ年寄りだから、特別に許してあげます。
愛する家族よ、考えてみたら、あなた達全員日本語わからないのよね。 (サッちゃんは、少しわかるけど、日本語を読めないし。)それでは、ばあちゃんは諦めて、もう寝ます。 おやすみなさい。