バイロケーション(2014) | Z級映画のツボ

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監督:安里麻里 原作:法条遙『バイロケーション』(角川ホラー文庫)
出演:水川あさみ、豊原功補、滝藤賢一、酒井若菜、千賀健永、高田翔、浅利陽介

バイロケーションとは「一身二ヶ所存在」のことで、ひとりの人間が同時に複数の場所で目撃される現象を言います。

似た現象に「ドッペルゲンガー」がありますが、ドッペルゲンガーが本人に害を与えないのに対して、バイロケの方が分身が凶暴でオリジナルを襲ってきます。

主人公の桐村忍は画家を目指しており、コンクールに応募し続けています。
同じマンションの階下に引っ越してきた高村勝と知り合ったことから同棲。

ある日、スーパーでニセ札を使ったと疑われ、やってきた加納という刑事に連行されます。
このとき見せられた防犯ビデオには、前後して二人の忍が映っており、同じ番号のニセ札が二枚。

しかし、加納刑事が忍を連れて行ったのは警察ではなく、そこは「バイロケの部屋」。
バイロケの部屋には、もう一人のバイロケの存在に困っていると言う刑事の加納、主婦の真由美、大学生の御手洗らが集まっており、彼らをリーダーらしき飯塚がまとめています。

こうして、何がなんだかわけがわからないまま忍は、バイロケという存在におびえることとなります。


それにしても、水川あさみはホラーが似合う。

しかも、書いている絵が不気味、こんな絵はコンクールに入選しないだろうと思っていたらラストで叫び


バイロケの怖いところは、自分の分身だけじゃなくてほかのメンバーの分身に襲われることでしょう。
この分身は本物と見分けがつきませんが、鏡に映らないので鏡を使って判別します。

また、飯塚が電話するたびに、バイロケの部屋に集まるメンバーの名前を伝えさせますが、これが複線になっています。


自分の人生をバイロケに奪われるというのがテーマです。

加賀美という謎の少年が、「どちらも自分なんだから、どっちが残ったっていいじゃないか」みたいなことを言いますが、いや~、コンクールに入選することだけがいきがいの人間に、それは酷だろう・・・と思ってしまいました。パンダ