『おーい!お姉さん〜!何があるのか見せてもらえますか〜⭐︎♪?』
「はい!こちらはお菓子にジュース、お土産品にここでしか販売してないものまでなんでもございますよ。」
そう言って"ニコッ"とお姉さんが微笑み、席の前でワゴンを止めた。
ペラペラのペンギンはそれを見た後、何かを期待する様な顔でお子ちゃまの顔を見る。
……それから、何かを察した"お子ちゃま"は、すぐに"ぷくっ"と頬を膨らませながらこういった。
『この先長い旅になるかもしれないのに、いちいちこんな所で無駄遣いは出来ないもんッ!』
"フンっ"。と言った感じで、お子ちゃまはペラペラのペンギンから顔を逸らした。支払いが自分にくることを察しているのだ。
『えーそんなぁー。せっかくだから何か買おうよ、もうしばらくお店なんかないかも知れないじゃないかあ〜。』
っと、ペラペラのペンギンは、まるで渡る世間は鬼ばかりにでも出てきそうな口調でそれを言ったあと、お姉さんの方へ向き返ってこう聞いた。
「お姉さん!!ここで1番安いモノて何かな?」
…すると販売員のお姉さんは、少し時間をかけてからこう答えた。
『えっーと…。そうですね、こちらの…
"けしからんレッサーパンダ"なんていかがでしょうか?』
….。
『はぁ???』
…ペンギンはギョッとした。
何故レッサーパンダが列車の車内販売に出品されているのだろうか…?
さっきまでそっぽを向いていた筈の"お子ちゃま"まで振り返りギョッとしていた。
「…いくらですか?」
一人と一匹は状況を飲み込めないまま、喉を震わせながらも一応聞いてみた。
『"10イエン"です。』(※1イエン=1円)
お姉さんは平然とした顔でそう言い放ち、笑顔になった。
『テッテテテ、"テンイエンー?!!"』
…もはやそれは売る意味などあるのだろうか…?一人と一匹は愕然と動揺が隠せないまま、力も抜けたような声でこう返す。
『…ほっ、他には??』
お姉さんは"ニッコリ"とこう返す。
『他には、"侘び寂びのレッサーパンダ"が100万イエン、ミズミズしい水飴が120イエンです。』
((…なぜ、侘び寂びのレッサーパンダが100万イエンで、"けしからんレッサーパンダ"がたったの10イエンなのか、、、。そんなにもろくでもない不良パンダなのだろうか。
そもそも水飴より安いレッサーパンダの命とはなんなのだろうか…??))
一人と一匹は募る疑問を心に抱きながらも、平常を装い会話を始める。
(ペ)「…かっ、買おうよ!!レッサーパンダ安いし」
(お)「いやいや、そんなヤバそうなレッサーパンダ仲間にしてどうするの??絶対やばいよ!侘び寂びのレッサーパンダならまだしも」
(ぺ)「でもさ!でもさ!この先、もう10イエンで買える買い物なんてそうそう無いかもよ?(人間界の"う○い棒"くらいだよあときっと。)」
…こうしてお子ちゃまたちには、新たに"けしからんレッサーパンダ"という仲間が加わったのであった。
…つづく
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