銀杏の葉先が黄味を帯びてきた。
先週までは湿り気を含んで青臭かった土が
くすんだ色の草木に覆われはじめ、ひと足ごとに渇いた音を立てる。
渡り鳥が ひんやりと澄んだ空気に 小さなさえずりを残していった。
空は高く、手水舎の流れる水の音は、心地よい静寂を柔らかに整える。
鎮守の森に囲まれたお社で、心を整える。
小さな頃、近くの神社でよく遊んだからなのだろうか。
どこの神社にも 懐かしさを覚える。
狛犬を見上げ、玉砂利や虫を見て、はしゃいでいる幼い自分をみつける。
『どこで遊ぶの?』
『じんじゃー!』
『土地神様に ご挨拶忘れないのよ!』
そんな会話を思い出す。
どんな『神様』がいるのか知らないけれど
いつも掃き清められた境内、注連縄の紙垂(しで)が風に回る様子、おなかに響く太鼓、時折見えるきれいな赤袴のお姉さん 知り合いの神主さんの祝詞や大幣(おおぬさ)の音、全てが居心地がよかった。
多くの人々がそれぞれの土地で、えにしより八百万の神々に祈りを捧げてきた場。
ナチュラルに根付いているのかもしれない。
信仰心が特にあついというわけではないが 落ち着く場所のひとつ。
境内に柏手が響く。
ひとつ深呼吸。
みまわした時、開いたおみくじを見せ合っている男女をみつけた。
「みせてよ」
「やだよ」
「松に結んじゃおう。絵馬も書いていく?」
「もっと後でいいよ。試験近く」
受験生なのだろうか。
平和な様子に心が和む。
今私は 十分に幸せだと感じた。
和だからってw
この選曲。
