大日経・理趣経が読めるすぐれもの文庫(「密教経典」)
日本は弘法大師こと空海さんのファンが大量にいるわりには、
「大日経」(正式には「大毘盧遮那成仏神変加持経」)
は馴染みが薄いように思う。
密教経典もいずれ読んでみんべーと思って去年買っておいた
『密教経典 大日経・理趣経・大日経疏・理趣釈 』
(講談社学術文庫、宮坂宥勝著)を読み始めたら、
この本が大変なすぐれものであった。
1986年に筑摩書房から出た単行本が、
2011年7月に講談社学術文庫になったものだ。
密教のエッセンスが詰まっているとされる
『大日経』の「入真言門住心品」と、『理趣経』との
漢文・書き下し文・現代語訳があって、
さらに注釈書の「大日経疏」「理趣釈」も
漢文・書き下し文・現代語訳が載っている。
(読み仮名がいっぱいふってあるのも嬉しい)
これが1500円の文庫で読めるとは・・・講談社さんありがとう!!
とりあえず「大日経」を読み終わったところ
いまいち理解できなかったけれど、
「大日経疏」を読み始めたらかなりわかりやすい。
「大日経」を漢訳した8世紀の僧・善無畏が講釈して
弟子・一行が筆記したのが「大日経疏」だ。
訳者自身が解説しているのだから、
ヘタな解説本を読むより遥かにいいと思う。
お経の中身はいまいち理解できていないので
本日は本の紹介のみです。
空海好きなら、やっぱ大日経は読まないと始まらないでしょう。
(文庫の内容紹介コピペ)
大乗の教えをつきつめた先に現れる深秘の思想、密教。
宇宙の真理と人間存在の真実を追究する、その精髄とはなにか。
心のありかたを説く『大日経』住心品、真言宗などで読誦される『理趣経』、
それらの奥義を理解するための注釈書『大日経疏』と『理趣釈』。
詳細な語釈を添え現代語訳を施した密教の代表的経典をとおし、
その教義と真髄を明らかにする。
密教経典 大日経・理趣経・大日経疏・理趣釈 (講談社学術文庫)