釈迦づくし 『美術にみる釈尊のあゆみ』
仏教美術は、世界に星の数ほどあるわけですが、
これは珍しく、我らがお釈迦さまだけに絞った仏像や仏画の本
だということで、喜びいさんで買いました。
本というか、ブックレットというか・・
奈良国立博物館で買ったので、ふつうには買えないのかも。
日本ですと、どうでしょうか、
飛鳥寺(奈良県明日香村)の釈迦像、通称・飛鳥大仏
(高倉健に似ている)と、
薬師寺の釈迦三尊像がメジャーなのでしょうか。
阿弥陀や、いろいろな観音と比べて、
日本にはイマイチ、釈迦の像が少ないのが不満です。
と思いつつ、桜の季節に家の近所を散歩していたら、
墓地の前に、野ざらしで釈迦の像があるのを発見したのです。
しかも、めずらしい「苦行釈迦像」です。
釈迦は6年間、山にこもって苦行をして、ガリガリに痩せて、
その結果、「なんだかこれは違うようだ」と思って、苦行をやめます。
身体を痛めつけるのでなく、精神の修行をするべきであると。
その修行期間の、あばら骨がいちいち浮き出た釈迦像は、
あまり日本の寺でみかけないのですが・・・
ウチの近所の墓地前にあるのが、
なぜ一般ウケしない苦行釈迦像なのか・・・謎です。
(写真はガンダーラで出土した釈迦苦行図。ラホール美術館)
(『美術にみる釈尊のあゆみ』 奈良国立美術館発行)