糸子、また困り果てた人の仕事を引き受けましたね。

戦時中のことで、金糸の入った布地はぜいたく品につき使用禁止の命令。

その布地を抱えた呉服屋さんが糸子のところに泣きついてきました。

人が困ってるのを何とかしてやりたい、それに加えて難問であればあるほど燃えてくるのがこの人の特質かもしれませんね。

「何とかなる。必ず何か方法があるはずや」


そうやって目をつぶって黙考する姿は、ほんとにこの人、男前です。

結局、表地部分をひっくり返して、金糸部分を隠し、その金糸の裏部分が模様になるよう洋装のデザインを施したわけですね。


これもまたヒット!


客が客を呼ぶ、口コミが感染していく様は、誇張したドラマとはいえ、痛快痛快です。

特に普通の人が、「それは無理やろ!」ということが、無理じゃなくなっていくプロセスは、す~~~~っと溜飲の下がる思いがするんです。


少しでも商売に携わった経験のある方ならば、こんな痛快感に共感しないはずはない、そう思うんですが、いかがでしょうか。