日、青森市で開幕した勇壮な武者をかたどった極彩色の大型ねぶたなどが、軽快な笛や太鼓の囃子（はやし）に合わせて力強く乱舞するハネトたちとともに大通りを練り歩き、大勢の観客を魅了した7日まで
運行開始の1時間以上前から、青森県庁や同市役所前の国道4号や中心街を通る全長約3・1キロのコース沿道には、今年のねぶたを目に焼き付けようと大勢の観客が詰め掛けた
午後7時10分、運行開始の号砲とともに、大型ねぶた15台と子どもねぶた16台の計31台が一斉に出陣ねぶた囃子が響き渡ると、ハネトたちは「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声とともに威勢よく跳ねだした
新渡戸稲造ゆかりの「遠友夜学校」 跡地に記念館建設の動き
「遠友再興塾準備会」事務局長で、エイジス北海道の佐藤邦明社長（写真：産経新聞）
札幌には、かつて「遠友夜学校」という学校があった開校したのは、農学者で教育者でもあった新渡戸稲造だ
明治２７年、札幌の貧しい人たちの子弟のために、北大生が先生となって教えはじめた昼間、学ぶ機会のない店員や徒弟たちが、熱心に通ったという授業料は全部無料当時は珍しい男女共学だった昭和１８年まで、約５０００人が学び１０００人が卒業した
最初、学校には名前もなかったが、いつの間にか遠友夜学校と呼ばれるようになった「友あり遠方より来る、また楽しからずや」の句からとったといわれる
その遠友夜学校の跡地に、記念館を作ろうという動きがある「遠友再興塾準備会」だその事務局長は、エイジス北海道の佐藤邦明社長（６４）
「遠友夜学校のことは札幌の人でも知らない人が多い」と、佐藤さんは話す「私も勉強して、そのバックボーンは何だったのかを学んだ」
そして、１００年以上前から「ヒューマニズム」「ボランティア精神」「利他の精神」などが、すでに札幌に息づいていたことを知る
「私の父も遠友夜学校で学んだ」と、佐藤さんはいうそして「私もここで生まれて育った」今では空き地になっていて、記念碑がぽつりとあるだけだ
準備会は現在１５人だが、今後さらに増やしていく
８月１２日には、時計台ホールで「郷土の誇リ、遠友夜学校ト、新渡戸稲造」という研修会を行う
「チケットはいくらでも売ろうと思ったら売れるが、（定員の）１５０人を超えたらどうしよう」と、佐藤さんは、キャパシティーのほうが気になるようだ
遠友夜学校には、有島武郎の作った校歌が９番まである研修会では、それをみんなで歌ったりするというまだ卒業生もいるのだから、歌えて当然か
かつて遠友夜学校のあった空き地の一角に、新渡戸稲造記念像がある青年が、胸の辺りに新渡戸稲造と万里子夫人の胸像を掲げて立っている周囲を柵で囲われているので、なかなか気づかない遠友再興塾準備会では、ここに記念館を作りたい考えだ
遠友夜学校のことはもっと広く知られていいひとりでも多くに学校のことを知ってもらえば、さらに活動の輪は広がっていくことになるのだが（松垣透）
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