海辺のカフカ

ゴールデンウィークのテーマは、『避暑地の午後』ですが、
あ、違った。。
村上作品は殆ど読みましたが、久しぶりに面白かった作品。
「・・・シューベルトというのは、僕に言わせれば、ものごとの
ありかたに挑んで敗れるための音楽なんだ。
それがロマンティシズムの本質であり、シューベルトの音楽は
そういう意味においてロマンティシズムの精華なんだ」
―――――
「シューベルトは訓練によって理解できる音楽なんだ。僕だって最初に
聴いたときは退屈だった。君の歳ならそれは当然のことだ。
でも今にきっとわかるようになる。この世界において、退屈でないものには
人はすぐに飽きるし、飽きないものにはだいたいにおいて退屈なものだ。
そういうものなんだ。僕の人生には退屈する余裕はあっても、
飽きているような余裕はない。たいていの人はそのふたつを区別することが
できない」
村上春樹の哲学的な思想が散りばめられた作品でした。



