シンジケートローン契約(Vol.2)
第2回はSwingline Loanについてです。
Swingline Loanというのは日本のシンジケートローンでも時々使われるタイプの融資方法で、通常Revolving Facilityとセットで使われます。
Revolving Facility型のシンジケートローン契約に基づいてローンの実行を申し込む場合には、借入人は貸付人の取りまとめ役であるエージェントに対して、借入申込書を実行希望日の3~5営業日前までに提出しなければならないのが通常です。そうすると、週末をはさむと場合によっては実行まで1週間近くかかることになり、明日とか明後日にどうしてもつなぎの資金が必要なんだという緊急の場合に役に立ちません。そこで、そういう資金ニーズが予想できるような場合には、借入人はこのSwingline Loanというオプションをつけることになります。
Swingline Loanは契約書にもよりますが、借入人が実行を申し込んだ当日又は翌日に貸付実行を受けられるというオプションです。通常のシンジケートローンは、エージェントが借入申込書を受領してから各参加金融機関に配布してそれぞれが実行前提条件充足の有無を確認するという手続きを経るのでどうしても時間がかかりますが、Swingline Loanの場合には、そのシンジケートローンに参加している金融機関のうちの1行(通常はエージェント行)が単独で融資を行うことにより申込みから短時間での実行を可能にしています。ただし、金利は高めに設定されることが多く、貸付期間も通常1週間程度の超短期間です。なお、このSwingline Loanの貸付額はシンジケートローンの貸付枠の内枠で考える場合と外枠で考える場合と2つタイプがあります。
さらに、アメリカの契約では、仮にSwingline Loanがデフォルトを起こした場合には、この不良債権となってしまったSwingline Loan債権を各参加金融機関が自分の融資枠に応じて按分してSwingline Loan Lender から買い取らなければならない旨の義務が規定されているのが一般的なようです。
買取義務が規定される場合は、内枠計算で融資額のリミットを決めることになるのでしょうし、金利収入についても各金融機関に按分で分配しないとフェアではない気がします。Loan Participationに近いイメージ(デフォルト段階でのLoan Participation)ですかね。制度趣旨から考えると、Swingline Loanというのは、(本来シンジケーションで融資すべきところを)時間的な制約の観点から1行単独で融資をしているわけですから、そこから得られるリスクとリターンは全員で分配しましょうという考え方のほうが合理的な感じがします。
他方で、日本でのSwingline LoanではSwingline Loanを出す金融機関がリターンもリスクも単独で取ってるケースが多いと思われます。日本のシンジケートローンでは借り手は優良企業がほとんどですから、あまりデフォルトリスクはなく、参加行にリスクとリターンを分配するインセンティブが高くないことから、エージェント行が単独でやっているというのが実情なんでしょうかね。(これは単なる推測ですが。)
次回はLetter of Creditについてです。
Swingline Loanというのは日本のシンジケートローンでも時々使われるタイプの融資方法で、通常Revolving Facilityとセットで使われます。
Revolving Facility型のシンジケートローン契約に基づいてローンの実行を申し込む場合には、借入人は貸付人の取りまとめ役であるエージェントに対して、借入申込書を実行希望日の3~5営業日前までに提出しなければならないのが通常です。そうすると、週末をはさむと場合によっては実行まで1週間近くかかることになり、明日とか明後日にどうしてもつなぎの資金が必要なんだという緊急の場合に役に立ちません。そこで、そういう資金ニーズが予想できるような場合には、借入人はこのSwingline Loanというオプションをつけることになります。
Swingline Loanは契約書にもよりますが、借入人が実行を申し込んだ当日又は翌日に貸付実行を受けられるというオプションです。通常のシンジケートローンは、エージェントが借入申込書を受領してから各参加金融機関に配布してそれぞれが実行前提条件充足の有無を確認するという手続きを経るのでどうしても時間がかかりますが、Swingline Loanの場合には、そのシンジケートローンに参加している金融機関のうちの1行(通常はエージェント行)が単独で融資を行うことにより申込みから短時間での実行を可能にしています。ただし、金利は高めに設定されることが多く、貸付期間も通常1週間程度の超短期間です。なお、このSwingline Loanの貸付額はシンジケートローンの貸付枠の内枠で考える場合と外枠で考える場合と2つタイプがあります。
さらに、アメリカの契約では、仮にSwingline Loanがデフォルトを起こした場合には、この不良債権となってしまったSwingline Loan債権を各参加金融機関が自分の融資枠に応じて按分してSwingline Loan Lender から買い取らなければならない旨の義務が規定されているのが一般的なようです。
買取義務が規定される場合は、内枠計算で融資額のリミットを決めることになるのでしょうし、金利収入についても各金融機関に按分で分配しないとフェアではない気がします。Loan Participationに近いイメージ(デフォルト段階でのLoan Participation)ですかね。制度趣旨から考えると、Swingline Loanというのは、(本来シンジケーションで融資すべきところを)時間的な制約の観点から1行単独で融資をしているわけですから、そこから得られるリスクとリターンは全員で分配しましょうという考え方のほうが合理的な感じがします。
他方で、日本でのSwingline LoanではSwingline Loanを出す金融機関がリターンもリスクも単独で取ってるケースが多いと思われます。日本のシンジケートローンでは借り手は優良企業がほとんどですから、あまりデフォルトリスクはなく、参加行にリスクとリターンを分配するインセンティブが高くないことから、エージェント行が単独でやっているというのが実情なんでしょうかね。(これは単なる推測ですが。)
次回はLetter of Creditについてです。