毎日家の中にいる生活。

社会という枠組みから吐き出された感じだった。

誰とも連絡を取る事がなくなった。

心配した友人からメールが来ても、やはり自分の病気についての真相を伝える事ができなかった。

「体調が悪いんだ」としか伝えることができなかった。

毎日できるだけ、活動的に過ごそうと思っても

この先どうなるかわからない不安の中にいると

何をするにも集中できなかった。

ただテレビで流れるニュースや映画やバラエティ番組を見ていた。

ソファから離れる事のない生活が続く。

ただ生きているという無力感に自分が情けなかった。

そして何よりも夜が怖かった。

目をつむるが、後頭部が締め付けられるような感覚で動悸がしている。

頭の中で人への恨みや過去の過ちがグルグルと渦巻いて、居たたまれない状況になった。

毎晩毎晩、暗い部屋の中で、睡魔を待っていた。

待てども待てども眠くならない。

時計をみると4時、5時になっており、その都度落胆した。

情けない自分を見せるのも嫌だったし、思考の回らない中で人と話す事ができるかも不安だった。

あれだけ人とコミュニケートする事が大好きだった自分が、人を拒絶するようになっていた。

父や母と買い物を共にする事があったが、激しい吐き気に襲われた。

店員さんに話しかけられるも、おどおどとする自分。

人に道を尋ねる事さえうまくできなかった。

いつの間に私はこうなってしまったのだろう。

自分の異変には気づいていたものの、その時私はどうする事もできなかった。

つづく。