昨日までの3日間、NecTech Week 2024 【春】に参加し、初日に第一報を投稿しました。

 

 

今回はそのまとめを投稿いたします。

 

まず、カンファレンスについて。

量子コンピューティング関係のものでは、量子コンピュータ研究の現状や問題点が非常に分かりやすく、大満足でした。特に、時差を考慮すると夜9時頃のボストンからオンラインで講演されたQuEra Computing社の北川 拓也氏のお話は、私の描く未来像と同じような締めくくりとなり、非常に力付けてもらえるものでした。

 

 

HarvardとMITから出てきた企業なので技術面での話もありつつ、ゲームチェンジャーとしての矜持をもち、製品を世に出しているのが素晴らしいと思いました。

 

蓮舫さんの迷言「1番じゃないといけないのですが?2番でも…」ではありませんが、勝ちとか負けとかではなく、国境の枠にとらわれず、全世界を視野に入れて、人間の営みをより良いものにする技術が進歩することをどうして喜べないのか、私には分かりません。そういえば私は歯牙にもかけなかったカンファレンスで「勝ち筋」というワードが入ったテーマのものがありましたが、そういうのは実にくだらないと私は思っています。技術者が自分の技術を高める原動力としての競争心は必要ですし、社益とか国益を考えることは分からなくはないのですが、それだけに目が行ってしまうと道を誤ってしまうことは歴史を紐解けば明らかです。量子コンピューティング技術が短期的にはあまり期待できる成果を上げていないので、国の予算が減らされたり、投資が集まらなくなったりという話もあります。政府や投資家は長期的なスパンで物事を考える必要があるのではないでしょうか?

 

AIに関しては、1950年代、冷戦状態にあった旧ソ連からスパイが収集してきた情報をコンピュータに翻訳させることができるという期待から多額の資金がつぎ込まれましたが、当時のコンピュータのスペックでそれを実現するのは困難だと分かってからしばらくはAIの氷河期が訪れました。しかしそういう困難があっても研究は続けられており、1980年ごろに認知科学という領域に包摂される形で元気を取り戻します。おそらくは1990年頃には今の生成AIの技術的基盤となるニューラルネットワークや自然言語処理、画像認識のアルゴリズム等は既に検討されており、ハード面での技術が追い付いてきて、一気に開花したというのが現在の生成AIなのです。

 

だから私は生成AIの登場と急激な進化について驚いたりはしていません。しかし、私が極めて少数派であるということが、このNexTechで感じられたというのも一つの果実であったと思います。

 

長くなってしまいました。私も疲れてきました。この投稿の最後に、私の壮大なプランに向かう梯子の一段目として、EdTech Sommelier事業を始めることを発表いたします。これについては、新たなブログを作成しています。

 

 

来週初めから、営業活動を開始しますので、お知り合いの教育関係者の方々にお伝え願えますと幸いです。

NexTech関係の話は、さらに後刻か後日に投稿していきます。