W杯の日本の予選リーグが終了しました。
最終戦 ポーランドに先制されましたが その後の他会場の経過を見て西野監督は負けて予選通過をする道を選びました。

結果 日本は決勝トーナメント進出決定を手に入れます。

応援する方の中にはこの試合もっと攻撃的なフルメンバーで臨んでキッチリ勝って予選通過を決めて欲しかったという方も多いでしょう。
ただ 元々グループ内で最強と言われたポーランドです。攻撃的に臨んだ結果大敗して予選も敗退は大いに考えられる状況。
それはそれで潔くもあるのですが 本来の目的は出来る限りW杯に残り続けることなはずで予選リーグにおいては気持ちのいい試合をする代わりに敗退のリスクを高めるというのは目的からずれた戦略だと思っています。

予選はあくまでリーグ戦 全勝することが必須ではありません。日本の現状から見れば一位か二位かにかかわらず予選は突破できれば上出来です。

西野監督は一戦目二戦目は可能な限り勝ち点を取りにいったと思います。その結果三戦目では勝ち、引き分け、負け(他会場の結果次第)で突破という非常に可能性の高い状況を作り出すことができました。
ここで西野監督は初めて引き分けを良しとした布陣を敷いたと見えました。(引き分けOK勝てればラッキーのスタメンを選んだ)

この時点で、西野監督は突破はできる前提でその先結果をさらに良くすることを狙ったことになります。
トーナメント一回戦にいかにベスト布陣で臨むかという今まで日本がやったことのない領域のチャレンジをしたのだと思います。
当然敗退してしまった場合は全責任を負う覚悟もあったのでしょう。

結果、日本は香川、原口、昌子を完全に休ませ、大迫、乾、長谷部もフル出場させずに次の試合に挑めるというかつてのW杯では無かった良い状態でのトーナメント進出の決め方ができました。

恐らく今日のポーランド戦の戦い方は日本初のベストエイトを狙ったチャレンジを現状できるあらゆる方法を使ってルール内でやろうとした結果なのだと思います。

勝ちが必須でない戦いで勝ちにこだわって大敗するような特攻精神は清々しいのかもしれませんが目的を達成する為の最善策ではない時もあるということです。
日本がこの特攻精神から脱却した戦略を取れたことは個人的には日本代表の進化と感じます。
そして終盤の引いてのパス回しの中で追加の失点をせずに終えたことでドーハの悲劇の残像をも日本代表は振り払ったように思えます。

次は三度目の正直でベストエイトを目指す戦いです。西野監督はここにこそ全力を注いでくるでしょう。そして、温存された選手、今日の試合で攻めたくても攻めない選択をした選手全てのベクトルが勝ちへのチャレンジに向かうと予想します。

トーナメントは勝つか負けるかですので勝ちに行かない選択肢はあり得ません。

どのような結果が待っているか楽しみです。

西野監督はチャレンジャーであり策士ですね。

ポーランド戦の戦い方はカーリングのブランクエンドや野球の敬遠のようなもので次がより良い結果となる確率を高める為の戦略だと感じます。
一切恥ずべき事ではありません。

私はあの状況あの引き分け狙いの布陣で最後まで曖昧に攻め続けた結果追加失点をして、ドーハの悲劇や大戦中の神風特攻隊と同じような過ちの歴史を繰り返すことこそが日本にとっては恥ずべき結果だったのだと思っています。

次も胸を張って応援します。