ニューヨークプロデューサー修行

ニューヨークプロデューサー修行

ニューヨーク、ブロードウェイ、ミュージカル、演劇、プロデュース、オフブロードウェイ、ビジネス、パフォーミングアーツ、アート

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毎年夏にセントラルパークで「シェークスピア・イン・ザ・パーク」と銘打って野外劇が行われます。この野外劇には、数年毎にあの大女優のメリルストリープが主演を演じる作品が上演されたり、去年は「ヘアー」が延長に次ぐ延長で大人気を博した後にブロードウェイに進出し、相変わらずの人気を誇るなど質の良い演劇作品が無料で見られるとあって、いつも長蛇の列でチケットは入手困難を極めます。セントラルパークでこの為に一晩中待っていたりと、ニューヨーカーは以外にも根気強いなという印象に変わります。


そんな、話題に事欠かないシェークスピア・イン・ザ・パークは、今夏は2作品が上演され、一作目は映画女優アン・ハサウェイ、オードラ・マクドナルドなどの豪華な出演者が話題を呼んだ「十二夜」。2作目は、8月11日から30日まで上演のギリシャ悲劇「The Bacchae」です。ギリシャ悲劇と聞くととても長い印象がありますが、途中休憩なしの100分でした。音楽は、20世紀を代表する作曲家の一人ミニマリストの作曲家フィリップ・グラス、演出は彼の元妻で元シェークスピア・イン・ザ・パークの芸術監督のジョアン・アカラティス。


チケットの入手方法は4つあります。


1.1時から会場のセントラルパーク、デラコルテ劇場で配布されるのを待つ

2.7時30分頃から配布されるスタンドバイという、キャンセルチケット分を待つ

3.バーチャルラインという主催パブリックシアターのサイトからオンライン抽選に応募する

4.パブリックシアターに170ドル寄付する


www.publictheater.org


今年は雨が多いので、どうしても見たいとか、なかなかチケットが手に入らないときは、雨が降りそうな日とか、曇っている日はねらい目かもしれませんよ。

夏のニューヨークは、演劇、コンサートにフェスティバルと無料で楽しめる催しが盛り沢山です。8月も下旬ですがまだまだしばらくイベントは続きます。

昨夜、ニューヨークのラジオシティーミュージックホールで今シーズンのトニー賞が発表されました。



大方の予想通り15部門にノミネートされていた「ビリー・エリオット」が新作ミュージカル作品賞などの主要な部門を含む10部門を受賞。大ヒットミュージカルの「プロデューサーズ」とならぶ最多ノミネート数でした。「プロデューサーズ」の12部門受賞には届かなかったものの今シーズンの話題をさらいました。



「ビリーエリオット」は、イギリスの炭鉱を舞台にダンサーを目指す少年の話ですが、2000年に上映されたこの原作映画に感動したエルトン・ジョンがミュージカル化のアイデアを持ち込んで彼が作曲したという話題作。ビリーと父親との関係など、彼自身の生い立ちと重なるところがある思い入れの強い作品だそうです。


2000万ドル以上とも言われる製作費を掛けたセットや仕掛けも、さることながら、やはり主演男優賞を受賞した、ビリーを演じる子役達のダンスや、演技が一番の見所の作品です。

http://www2.billyelliotbroadway.com/home.php



その他の作品賞は、


・リバイバルミュージカル作品賞 「ヘアー」
「ヘアー」は、60年代のベトナム戦争を背景にLove&Peaceを歌い上げるロックミュージカルで、最後には観客もステージ上がってステージ、客席が一体となってLove&Peaceを歌いながら幕を閉じます。

http://www.hairbroadway.com/







・新作演劇作品賞「ゴッド・オブ・カーネージ」

「ゴッド・オブ・カーネージ」は、米人気ドラマ「ザ・ソプラノズ」のジェームズ・ガンドルフィーニが出演している今一番ホットなコメディー。
http://godofcarnage.com/



・リバイバル演劇作品賞「ノーマン・コンクエスト」

「ノーマン・コンクエスト」はイギリスの人気喜劇作家アラン・エイクボーンの3部作のシチュエーションコメディーですが、それぞれに独立しているので、その中の1作品だけ見ても充分に楽しめます。

http://www.normanconquestsonbroadway.com/





大健闘は、オリジナルミュージックを含む3部門受賞の新作ミュージカルの「Next to Normal」です。出演者6人という小規模なミュージカルながら、マニアック・ディプレッション(躁鬱病)を患う母を抱える家族のそれぞれの葛藤をロックミュージックに乗せて描く骨太なストーリーです。


http://www.nexttonormal.com/



こういった小さい作品が話題を集めて、トニー賞を受賞するというのは、プロデューサー修行中の小生としては、大変励まされる結果でした。



という事で、2009年のトニー賞は、大番狂わせなしの予想通りの結果になりました。





ニューヨークプロデューサー修行-タイムズスクエア

この週末にブロードウェイの一年の最大のイベント、

トニー賞が発表になりますね。


今シーズンは、この不況でどうなるかと思われたブロードウェイの演劇業界ですが、今シーズンは43作品がオープンしチケット売り上げの総計は昨シーズンを上回っているというから、ブロードウェイの底力を感じますね。




ウィル・フェレル、ジェーン・フォンダ、スーザン・サランドンなどスターが次々に出て話題を集めて集客に貢献している事も大きいでしょうが、不況で海外旅行に行かずに国内旅行にしようとニューヨークにアメリカ人観光客が増えているのかもしれませんね。



授賞式にもエルトン・ジョン、アン・ハサウェイを筆頭にスターが沢山でるそうですよ。



今シーズンのトニー賞は、最多15部門にノミネートされている本命の「ビリー・エリオット」が賞を独占しそうですね。それとも番狂わせがあるでしょうか?さてさて、どうなるでしょう。



http://www.tonyawards.com