なにも残らない昔話#49 ~アニキ☆マンマン外伝~
BGMをどうぞ♪
「アンマンマン、覚悟はいいですか?」
オザーケンが身にまとったまがまがしいマジオーラ”ユリコ”は、頭に角を生やした女の姿に見えます。とてつもなく恐ろしい形相です。そして、醸し出す雰囲気はタチの悪い悪霊そのものです。どこまでも暗い闇の色は、対峙した者の本能に深く冷たく染み込んでいきます。
(な、なんとなくヤバい・・・。よくわからんけど、アレは絶対に触れてはいけない。っていうか、近づくのもヤバいんちゃうの?)
アンマンマンは、経験したことのない極度の恐怖に、精神を正常に保つだけで精一杯です。
「ほほう、さすがですね。気付かれましたか、このヤバさに・・・。ユリコは、あらゆる存在を”否定”する力です。そして、わたしたちを形成しているこの悪魔の力も、その存在を許してもらえません。絶対的な力だと思われていた暗黒の反物質も、ユリコの前では無力・・・。例外なく否定されます」
オザーケンは、足下の大海をチラッと見ました。揺らめきたつ闇のオーラを引き連れて、ユリコがゆっくりと降下していきます。
グチュグチュグチュ。
闇のオーラが海水を溶かして飲み込む音が不気味に響きます。喰い散らかされるスポンジケーキの残骸を彷彿させるように、青い海はどんどん大きく深くえぐられていきます。えぐられた表面は黒いヘドロ状にドロドロしています。
海底にあったはずの地層も、やはりグチュグチュのドロドロの姿に変えられています。
「戻っておいで」
闇の塊がオザーケンの元に戻ってきましたが、海の一部は無残な姿を保ったままです。ユリコの能力は、アンマンマンにとって絶望的な状況を十分以上に確認できるものでした。
それでもアンマンマンは逃げだしません。正義の志を持つ者として、お世話になった人たちのため、共に闘う仲間のため、愛する人のため、この世界を守るために全身全霊を賭けて闘う覚悟です。
「ユリコを前にして、恐怖しない者はいません。逃げていただいてもかまいませんよ」
「えっ!?逃げてもええの?」
アンマンマンは、一目散に逃げ出しました。変わり身の速さもチャームポイントの一つです。
「といっても、まあ、逃げても無駄なことですが・・・。アディオス、アンマンマン。行きなさい、ユリコ」
オザーケンの全身に漂っていたユリコは、闇色のオーラを辺りに撒き散らしながら、光速で逃げるアンマンマンにおそいかかりました。あっという間に追い付くユリコ。
絶対絶命のアンマンマンは、イロイロあきらめました。
(あかんわ。全然あかんわ。どうやら年貢のおさめどきのようやな。今まで滞納してて、ごめんやで。まとめておさめさせてもらうわ・・・)
強大な闇の力が、イロイロなものを踏み倒す気でいた白い光を飲み込もうとしています。ユリコの恐ろしい姿は、この世のものとは思えません。
キラッ。
一瞬、なにかが光りました。ユリコの前に赤くまぶしい光があります。ユリコは攻撃を躊躇しました。
「ん、どうしましたか?・・・。なるほど・・・。そういうことですか」
燃え盛る赤い炎。ユリコは、闇色のオーラを震わせてその場で静止しています。
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※この話が、アニキ☆マンマン#1~ へ続くと思います、多分。
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