最近疲れやすい、朝がつらい。それ、もしかして鉄分不足の貧血かもしれません。
貧血にはいろいろな原因があるのですが、多くは体に鉄分が足りないことによる貧血(鉄欠乏性貧血)だといわれています。特に女性は、毎月の生理で大量の鉄が失われてしまうので、鉄を積極的にとる必要があるといわれているのです。
●「ヘモグロビン」が体中を駆け巡ってやっていること
ところで、健康診断の血液検査の項目にも入っている「ヘモグロビン」って一体何者なのか知っていますか?鉄分不足の貧血には、このヘモグロビンが大きく関わっているのです。
血液の中には赤血球、白血球、血小板と呼ばれる3種類の細胞がたくさん含まれていて、血管を通ってずーっと体中を駆け巡っています。ヘモグロビンはその3種類のうちの赤血球に含まれているたんぱく質です。ヘモグロビンのすごいところは、酸素とくっつくことができるところで、ヘモグロビンのおかげで肺からとりこまれた酸素が全身にいきわたることができるのです。
このヘモグロビンを作るためには「鉄」が必要なのです。
●鉄が足りなくなることの恐ろしさ
もし鉄分が不足してヘモグロビンを作ることができなくなると、体中が酸素不足になってさまざまな障害をおこし、ついには酸素がなくなったところから死んでいきます。
えー! 貧血の人は死にかけてるってこと? いいえ、実際はそうならないために、心臓がいつも以上にがんばって働き、体に酸素をいきわたらせようとします。
しかし、結果として体中に負担をかけてしまうため、カラダがだるい、疲れやすい、動悸や息切れがする、めまいや立ちくらみがある、頭が重い、肌荒れ、顔色が悪くなる、のような症状が現れてしまいます。
鉄分不足は他にもさまざまな症状を引き起こし、うつ病になりやすくなるなどともいわれているのです。もし、思い当たる人は病院で貧血の検査をしてみましょう。
●鉄不足になったらどうしたらいいの?
もし、鉄分不足だった場合、鉄分をちゃんととるしかありません。そのためには、魚、肉(レバーなど)や卵などを意識してとることが必要です。鉄分の吸収をよくするために一緒にビタミンCをとるのも良いようです。
ただし、どんなものでも限度があり、鉄分の過剰なとりすぎはさまざまな健康への害があることがわかっていますので注意してくださいね。
やはり、食事は1日3食を規則正しく食べること、主食、主菜、副菜を組み合わせて食べることなど、当たり前のようですがついつい乱れてしまう食生活を見直すことが大切です。
タンニンは鉄分の吸収を邪魔してしまうと言われているので、鉄分不足が気になる人はお茶やコーヒーなどを食後すぐに飲まない方がよいかもしれません。
でも、お茶やコーヒーには健康に良い面もあるので、お茶を飲むタイミングに気をつけたり、普段から鉄分を取るようにするなど工夫してみましょう。
●鉄不足になる体質は遺伝?
鉄不足による貧血は食事などの習慣が大きく関わっている部分もあるのですが、やはりもともと貧血になりやすい人はいるようです。
最新のゲノム解析研究では、ヘモグロビンの量や、体内の鉄分などのミネラル量の傾向などにも、遺伝子の配列の違いが影響をあたえていることがわかってきました。遺伝子を調べることで、自分の体質についてより深く知ることができ、リスクに対しても効果的に対策がとれるかもしれません。[MYCODE]
(本記事は自宅で遺伝子検査ができる「MYCODE(マイコード)」のサイト内で掲載している情報を転載したものです)
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