「非猿鬼」
*注意
・このシナリオは私が今ニコニコで上げている動画のものであり、多少改変しているとはいえネタバレの危険性が十二分にあります。
《探索者の条件》
・22歳以下の女性キャラを一人以上。
・探索系技技能を推進。
・必ず探索者達は何かしらの関係を持っていること。
・戦闘技能は一応やろうと思えば戦闘もできるが無駄なだけかもしれない。
身を守る術くらいはあると便利?
・楽しむならSAN値の目安は45?70、いきのこりたいなら男探索者で75以上、
スリルを楽しみたいなら女性探索者で40以下でやってみてはどうだろう。
《注意》
SANチェックが非常に多いため状況によって調整するとよい。
《簡易》
探索者達は日頃の疲れからとある山の秘湯へと訪れた。
しかしそんな疲れを癒す探索者達の元に正体不明の生き物が現れる。
村人曰くヒサルキ、と呼ばれる存在らしいがその様子はどこかおかしく、、?
《村》
知る人ぞ知る秘湯地
自然豊かな土地であり、村民達は探索者達を快く出迎えてくれるだろう。
ただし電波が入りにくい場所であり、携帯電話がほぼ圏外に近い状態なため
携帯電話によるネットサーフィンなどにはかなりの時間を要する。
《ヒサルキ》
山の神とされる存在。
生き物に富と豊かさを与える一方自身は非常に悪逆非道だと言われている。
人から狼まで多くの生き物に取り憑くが多くは猿の姿で現れる。
女子供をとてもしつこく狙うと言われる。
《今回のヒサルキ》
何の因果かムーンビーストの取り憑いてしまったヒサルキ。
下位ながらも神話生物の取り憑いてしまいその性質と性能が変わってしまっている。
見た目はムーンビーストをより醜く凶悪なモノとなっており、人の顔のようなモノが着いている。
霊的な存在よりも物質的存在に近くなっており様々なことができるようになっている。
・括弧内は最終日のステータス
STR18(24) DEX10(15) INT16(16)
CON13(22) POW15(15) SIZ21(28)
耐久25(30) MP15(15) DB+1D6(+2D6)
装甲:醜く変形した皮膚(2)
自動復活(1ターン使って耐久10回復)
~技能~
槍(70)(1D10+1+DB)
掴む(70)→STR対抗→引き千切る(1d10+DB)
精神介入(60)(POW15と対抗ロール、失敗で行動不能)
《ムーンビースト》
村長が昔村を訪れた女性から貰った二匹のカエルのような生き物が成長したもの。
村長は成長するにつれて不気味な姿になっていくそれを恐れ山に放した過去がある。
《導入》
探索者達が車内で談笑をしている所からスタート。
簡単な紹介が終わった所で目星を振ってもらう。
【目星-10成功】→裸の女性が四つん這いになっているのが分かる】
【さらに目星-20】→彼女が犬のような動物の臓物を必死に喰らっているのが分かる。
探索者達が近付こうとすると彼女は山の深くへと逃げていく。
【追跡ロール】山頂の神社らしき場所へ向かうことが分かる。
逆に彼女から逃げようと試みた場合後方から猛スピードで四つ足で追い掛けてくるのが分かるが、
この時は無条件で逃げ切ることができる。SANチェック1/1D3
【ヒサルキの標的】探索者の中で最も年齢の低い女性が今後の標的となる。
《1日目・夕》
・村の人達は快くあなた達を受け入れてくれるだろう。
・村人に裸の女性のことを聞くと
「いやいやまさか、ここ何十年も出てないし見間違えだろう」
のような反応をする。
より聞き出すためには【信用ロール】
→口に出すのも躊躇われるので村の資料館に行くとよいと言われる。
・とある村人の愛犬が行方不明で見なかったかと尋ねられる。
・女性が山に入る時は気をつけろ、と言われる。
《1日目・夜》
夜中の2時ほどに標的となった探索者はふと目を覚ます、
あなたは体が動かず声を発することができないことに気付く。
標的となった探索者に何処か不気味な鳴き声が聞こえてくる。
その鳴き声は子供のような幼さに明確な悪意が込められていることが分かる→SANチェック0/1
他の探索者は【聞き耳-50】によって起きることができる。
次に自分の部屋の周りの至る所でカリカリカリと何か爪のようなもので引っ掻く音、
何かを叩き付けるような音と水音が聞こえるであろう、鳴き声はより強さを増していく。
→SANチェック1/1d3
他の探索者は【聞き耳-40】によって起きることができる。
真っ暗な部屋に突如として月明かりが差し込む。
月明かりに照らされた障子にこの世のモノとは思えないような生き物の影を
見ることができるだろう。→SANチェック1d3/1d6
【幸運+10ロール】
・幸運に成功
→旅館の大女将が気配を嗅ぎつけて大声を上げながら部屋に入ってくる。
その影は驚いたように去っていく。
・幸運に失敗
→窓ガラスが割れ、月明かりに照らされハッキリと彼の姿を見てしまう
→SANチェック1d3/1d10+【ヒサルキの幻影】今後全てのSANチェックに+1が入る。
ガラスの割れた音によって他の人間が駆けつけてくる。
《二日目・朝》
朝になり悲鳴が聞こえる。
探索者達が悲鳴の方へ向かうとそこは標的となった探索者が眠っていた部屋であり、
外側の窓や壁に生き物の死骸が至る所に叩き付けられており恐ろしい惨状と化している。
→SANチェック1/1d3
村長を含め村の有力者があなた達を訪ねてくる。
探索者が事情を話すとヒサルキという存在について語られる。
Aさんという方を呼び今日の夜に儀式を行うので今日は山に入らず
大人しくしているように言われる。
ヒサルキのことを聞こうとした時も「忙しくなる」と話を聞いてくれなかったり
「資料館で調べてくれ」と言われる。村人の中でも年輩の方しか知らないことのようだ。
《二日目・昼》
Aさんという方が到着する。
もしヒサルキの姿を見ていた場合彼女に容姿を説明すると不思議そうな顔をするだろう。
《二日目・夜》
Aさんの言われた通りに儀式を進めていく。
探索者の髪を使い、一度だけヒサルキを退けることができるお守りを渡されるが
「必要ないと思うが一応、使い所に気をつけろ」と言われる。
Aさんが何かを唱え始めて数分、探索者達はどこか空気が凍ったような印象を受けるだろう。
【聞き耳】
成功→小さく、子供のような鳴き声が聞こえてくる、しかし子供にしてはどこか、、
どこか不気味な声は探索者達に恐怖を与える。SANチェック0/1
ここで標的となった探索者はpow15と対抗ロール。
失敗した場合意識を失い唸り声を上げ始める。
この時Aさんがもう片方の探索者に標的となった探索者を抑え、喋らないように指示をしてくる。
→もし抑えていない場合標的となった探索者は自分の一番近くにある窓を開け
ヒサルキを招き入れる。
→もし喋ってしまった場合喋ってしまった探索者にもヒサルキが精神的侵入を試みてくる。
抑えていた探索者のSTR-3と抑える探索者との抵抗ロールを行う、
失敗した場合窓を開けようとする。
ここまでをクリアすると次第に謎の鳴き声が止み、「開けて?、開けてよ?、ねぇ?」という
子供のような声が玄関辺りから聞こえてくるようになる。
抑えていた探索者のSTR-3と抑える探索者との抵抗ロールを行う、
失敗した場合玄関を開けようとする。
ここでAさんが話す。
「ここまでの段階に持ってこれればもう大丈夫、奴は自分からは中に入ってこられない。
だから誰かに入れてもらう必要がある。しかしもう奴を招き入れる者はいないからね。
でも諦める訳ではなく、見逃されるだけだから今後も山に入るのは自粛をして、、」
そこまで言った時、今まで穏やかに、頼み込むように問いかけていた幼子の声が急に豹変する。
「開けろ」パリーン!
何かガラスのようなモノが割れた音がする。
そして物凄い勢いで階段、廊下を走ってくる音が聞こえてくる。
客家族の娘が他の部屋に居た場合そちらから先に悲鳴声が聞こえる。
探索者達にはここからどうするのかを考えてもらう。ただし標的の意識は無い。
・隠れる場合
幸運でロールし、成功した場合何かが引き裂かれる音、そしていくつもの悲鳴が
聞こえた後何者かが「女ァ、、女ァ、、」と言いながら立ち去る音が聞こえる。
・戦闘をする場合
SANチェック1d3/1d10(影を見てる場合1/1d6)
ムーンビーストを更に強化したようなステータス
勝利した場合シナリオ終了、ただし勝てるようにはできていない。
負けそうになった時、Aさんがお守りを使い君達を身を盾にして守ってくれるだろう。
・お守りを投げる
SANチェック1d3/1d10(影を見てる場合1/1d6)
奴は森の奥へと逃げていく。
お守りを投げなかった場合、いずれもAさんが死亡し、隠れた場合は一緒に隠れなかった
その場に居合わせた村長、Aさん、旅館の人間の全員が殺される。
工夫をすることでSANチェックは回避可能。
死人が出た場合SANチェック1d6/1d死んだ人間×3
《三日目朝》
Aさんが生き残っていた場合、ヒサルキが明らかに異常な変質をしていると聞かされる。
現状Aさんにできることは村に被害が及ばないよう呪詛を唱え続けることだけだそうだ。
もし探索者が生き残りたいならば資料館の奥の鍵を渡すのでそこへ行ってみるといいと言われる。
もしお守りが残っている場合この村から逃げる途中においかけてくるヒサルキに対し
投げつければ逃げ切れられると教えられる。
ただしその場合、今後一切森や山などに近付くことはできないらしい。→ノーマルエンド
クリア報酬:【非猿鬼の呪い】キャラクターは森、山での活動時全技能の成功率が-20。
1時間以上滞在した場合非猿鬼が現れる。
《三日目・夜》
解決をせず夜を迎えてしまった場合に発動。
背後からヒサルキが遅いかかってくる→DEADEND
《村長の家》
基本的に村長がいる。
?村長の話?
・この村は昔から自然が豊かで美味しい作物が沢山取れる、温泉も抜群に質がよい。
・山は村民にとって感謝の対象でもあり畏怖の対象でもある。
・山と女性は相性が悪く、女性は山を歩く時は気をつけた方が良い。
あくまで迷信だが。
?目星?
・何か大型の生き物を飼っていたような大きなケージがある。
村長曰く昔飼っていた犬のらしい。
(心理学:嘘)
(詳細:犬を飼うような設備ではない上に、二匹は入れるレベルの大きさである。)
《役場》
基本的に受け付けさんがいる。
?話?
村の基本的なことや大まかなことを聞くことができる。
主に探索者達が取り残している情報や調べきれていない場所をヒントとして出すとよい。
?パソコン?
村で唯一まともに使えるパソコンがある。
?掲示板?
村人Bさんが1年ほど前から行方不明であることが分かる。
家から多くの物資が無くなっていたことから家出の可能性もあるが家出の理由も
無かったために行方不明とされている。
《資料館》
基本的に館長さんがいる。
?話?
村に関する書物や話を村民達から集め建てられた資料館であるため、
この村に関することなら分かる限りではほぼ全てが揃っている。
?目星?
資料館の奥に南京錠の掛けられたドアがある。南京錠の鍵はこの村の者は持っていないという。
?図書館?
1つの情報につき1時間程度を目安にすると時間を食えるかもしれない。
・この山にはヒサルキという土着神が住み、
この土地に富と豊かさをもたらしてくれている。
その為村人達は山の頂上に神社を作り奉っている。
しかしヒサルキにはもう一つの側面がある。
それはヒサルキがとても暴虐的な存在であり、
見つかった生き物は臓物を食い漁られ,
苦しみ抜いて死ぬという。
・それは人も例外では無く、
今では無くなったが女の子供を生贄に捧げることで
怒りを鎮めていたという風習もあった。
そういう意味では神社は奉るためではなく
怒りを鎮めるためと言っても良い。
・最新のヒサルキ騒ぎ
1953年5月24日
とある村民の娘が飼い犬と共に行方不明に
なったとの騒ぎがあった。
数時間後山の入り口付近で倒れているのを発見、
目を覚ました娘曰く飼い犬と共に猿らしき
生き物に襲われたという。
飼い犬の奮闘により自分は逃げ切れたがその後
どうなったのかは記憶がないとのこと。
この数日後山頂付近で臓物をぶちまけられた
変死体を発見、恐らくこの時の飼い犬の物と
見られる。その後の娘の動向は不明。
・山の神に詳しい一族がおり、村との交流が今でも続いている。
?南京錠の扉の奥?
資料が置いてある。
・山の頂上の神社にはヒサルキの憑代となる石がある。
その石を破壊することで一時的にヒサルキを現在の器から離し無力化することができる。
ただし石を破壊するということはヒサルキへの信仰を破棄することと同意であり
再度石を作り直さねば再び生贄を用意する必要が出てくるだろう。
・現在その石の作り方を知っているのはとある一族の人間のみである。
《旅館》
比較的新しめの建物であり風情ある温泉旅館
常に従業員が住み込みで働いている。
今回のシナリオでも数人の客人が来ている。
・大女将
事実上この旅館を取り仕切る人望の厚い年老いた女性。
50年程前にヒサルキに襲われた経験があり、ヒサルキの気配をある程度感知することができる。
尋ねれば資料館5番目の情報を話してくれ、山の神に詳しい一族の助力もあり
一命を取り留めたことを聞くことができる。
・客家族
妻夫娘の三人で探索者達と同じく旅館に来ていた家族。朗らかな人柄で仲睦まじい家族。
ヒサルキは娘が近くに居た場合真っ先に彼女を狙うため死亡率は高い。
彼女達の生存がクリア報酬に繋がる。
・Aさん
山の神に詳しい一族の最後の一人
彼女が死にヒサルキが野放しになった場合村は最悪の最後を遂げる
資料館の南京錠の鍵を持っている
石の作り方を知っている
《山》
☆通常時☆
【アイデアロール】(山に入ろうとする度)
男性探索者→成功で何となく嫌な雰囲気を感じ取る
女性探索者→成功で山に対して大きな恐怖感を抱く→SANチェック0/1、全技能-5
女性探索者(標的)→成功で山に対してとても大きな恐怖感を抱く→SANチェック1/1d3、全技能-10
?目星?
何者かに腹を食われた生き物の死体を発見する→SANチェック0/1
?聞き耳?
人間の幼子のような声と何かを食らうような音が聞こえた気がした→SANチェック0/1
☆最終日☆
生き物どころか風で揺れる葉の音すら聞こえない。
?目星?
よく見てみるとあらゆる所に生き物の死体があることに気付く。
それは鳥やネズミからシカやイノシシなどの大型の生物まで多種多様な生物である。
彼等の今はもう光の無い目が貴方達を恨めしそうに見つめている。→SANチェック1/1d3
?聞き耳?
複数の子供の歌声が微かに聞こえる。それは山頂に近づくにつれハッキリと聞こえるようになる。
無邪気ながらもその声はしっかりとした悪意に満ちている。→SANチェック0/1
クリティカル→もう食べられてしまっていた場合客の中にいた娘の声も聞こえる。
《神社》
☆通常時☆
何の変哲もない神社という印象。
心地の良い静けさで先ほどまで聞こえていた鳥の鳴き声すら聞こえない。
?目星?
石のような物が祀ってあるのが分かる。
見た目は特に何の変哲も無い石であるが何処か嫌な感じがする。
近付く→先程まで静かだった神社が急に風や木のざわめき、動物達の悲鳴で包まれた。
それと同時に石に触れようとした者は何か恐ろしい存在に監視されているような
視線と殺気を感じる。SANチェック→石に触れようとした者1d3/1d6、その他0/1
それでも触れる→突如上空からヒサルキが現れる。戦闘開始。
?聞き耳?
ザクっ、ザクっ、と何かがこちらに近付いてくる足音が聞こえる。
それは到底人間のたてる足音ではなく、確実に大型の獣のそれだと分かるだろう。
逃げなかった場合→ムーンビーストBが出現する。
(SANチェック0/1d8)ムーンビーストBは人間の存在を感知すると逃げ出す。
追跡ロール→成功でムーンビーストBが洞窟のような所へ入って行くのが分かる。
《洞窟》
ムーンビーストBと村人Bが住んでいる。最終日には両者共にいなくなっている。
話を聞くと村人Bは少し前に村長が山に捨てた二匹のカエルのような生き物を保護していたと言う。
この見た目のせいで村に戻すこともできず洞窟で共に住んでいたと。
しかし1日目に散歩に行かせてからムーンビーストAが一向に帰って来ないため、
ムーンビーストBと共に探しているという。
ムーンビーストBは人の手で育てられたため破壊的な衝動は抑えられており、
基本的に臆病である。また、ある程度人の言葉を理解することができている。
☆最終日☆
神社全体がオドロオドロしい空気に包まれており、神社全体が奇妙な静寂に包まれている。
血痕が至る所に付着している。
?目星or聞き耳?
神社の奥に石のような物が祀ってあるが、その影に何かが動いているのが分かる。
グチャグチャとした音も聞こえる。(人間を食べている、恐らく村人B)
?戦闘?
【石の耐久/7】
ヒサルキはより自身の体を変質させており、当初より醜く歪んだ姿をしている。
その体には既に以前のようなカエルに似た面影は残っておらず、
人の顔のように見える部分はニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべている。
SANチェック→1d3/1d10(2度目であっても変わらない。)
御守りを投げつけてヒサルキを遠ざけた後に石を破壊するのが最も簡単。
ヒサルキを倒せるのなら倒してもよい。
ヒサルキは基本的に標的を狙ってくる。
その間にもう一人が石を破壊しに行ってもよい。(2ターン)
*調整にもよるが、基本的に戦闘技能は少ない筈なのでムーンビーストBを
探索者達の加勢に入れてもよい。
ムーンビーストBの基本行動は「かばう」と「槍の投擲」。
STR17 DEX15 INT16
CON13 POW10 SIZ21
耐久17 MP10 DB+1D6
槍(50)1D10+1+DB
かばう(75)
火器による攻撃は1固定
☆クリア報酬☆
・基本クリア報酬…1d6
・観光客の少女が生き残っている…1d6
・村人Bと出会い、尚且つムーンビーストBが生き残る…
ムーンビーストの特殊幼体(特に能力も武器もない手乗りサイズのムーンビースト、
用途は愛でるのみ、可愛い、探索者にとても懐いているようだ)