
国家の裁判権が立法権または執行権と結合した場合、国民の生命と自由は恣意的な統制の下におかれる。
国家に保存されなければならない民主主義の要件とは、政府に反抗し、政府を批判し、それを平和的に置き代えるという国民の権利を認めることである。
国家権力の濫用の中でもっとも大きいものは、政治上の批判者、反対者に対する不当な圧力、非寛容な態度である。
国家権力の濫用を防ぎ、国民の自由と人権を保証するためには、国民の意思を尊重しながら政治を執行する仕組みが必要である。
国民の投票権とは、国民が政治に参加するための権利能力であり、それを十分行使するための行為能力ではない。
有権者の中に、政治に関心の無い者、政治の知識が無い者が多数を占めた場合、国民の意思にもとづく政治は衆愚政治になってしまう。
衆愚政治を防ぐためには、国民教育による政治行為能力の保証、政治権力による国民教育への介入防止、権力組織の情報公開、多国籍監視団の監視を通じた国民投票及びその義務化が必要である。