最高のビジネスモデル


最高の人材


どちらが起業には必要か?


ジェームズ・C・コリンズの名著


ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則/ジェームズ・C. コリンズ
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ビジョナリー・カンパニーは1950年以前に創業され


いま現在も世界中で影響力をもつ世界中の企業を


統計し、その傾向を抽出したものだ。


3M、アメリカン・エキスプレス、GE、IBM、ジョンソンアンドジョンソン

HP、ウォルマート、ソニー、ウォルト・ディズニー、プロクター&ギャンブル…


などが対照企業になっている。


この中では、こう結論づけられている。


「最高のビジネスもでるではなく、最高の人財をそろえ


 これらの企業は起業していると」


コリンズはこう言い切っている


「起業する場合はどんなビジネスをするかではなく


誰とするかで成功が決まる」


言い換えるなら


最高の人財がいれば最高のビジネスは後でついてくるということである。


私もコンサルタントとしてある程度肌感覚でわかる。


私は仕事柄、会社の財務資料を拝読する。


従業員が100名前後であればほぼ間違いなく


その会社の意思決定者(社長もしくは役員、時に社長の奥様も)


の性格が色濃く反映している。


会社を私物化しているのか、従業員を愛しているのか、


取引先との関係、金銭感覚、


10分もあれば、会社の人生すらも見ることができる。


綺麗な財務状態の会社は2種類ある


①意思決定者が人格者


②財務に強い人剤が意思決定者に近くにいる


②は採用での会社の力量がいる


実際会社を訪問して、「すごい」


と感服した財務担当者は1人しか出会ったことない


大抵は「営業利益は何なのか?」


という話から入る。本当に。


①は、本人の意識で変われるのではないかと思う。


そもそも、財務改善をすれば会社は短期的には良くなる


だが、社長がそのままで何も変わらなければ


やがて会社はその社長の性格どおりに戻ってしまう


手術をして治った患者が生活習慣を改めなければ、再び病に落ちるのと同じように。


嘘のようだが、これはコンサルとして知った偉大な真実だ


「財務は心」なのである。


コンサルティングはこの世に必要なビジネスだと思う。


自分が仕事をしてそれは思う。


社長より上はいないわけで、社長にレビューする人もいない


さらには励ましてくれる人もいない。


孤独である。


ひたすら3時間、涙を流しながら、商品の説明と売れないことへの嘆き


そして銀行の非情ぶりを聞いたことがある。


そういう相手としてコンサルタントは大いに必要だと思う。


ただ、どんなことも心から始まる。


人財育成がもたらす影響はこれからも大きくあってほしいと思う。


と同時にその必要性を社会が気づくように


訴えていく仕掛けも考えたい。


いったい私は何を専門にしているコンサルタントだったのだろう…(笑)

就職して得られるのは、


安定と制約。


起業して得られるのは、


自由と恐怖。



どちらにも善し悪しはあれど、

軽々しく起業を口にすることはできない。


いまの仕事が楽しいのであるならば、

その企業で働き続けたほうがいい。


起業は自由が得られる。

創業社長であれば

自由に事業計画を立てることもできる。


しかしながら、同時にいま働いている環境で

受け持っている仕事の3倍は労働量が

のしかかることも覚悟したほうがいい。


事業計画は自由にできる。

それは絵空事でもいいから。


そもそも夢があるから起業するのである。


その事業計画を遂行するための人財として

従業員がいる。


ならば、夢を胸にしのばせ起業し

代表取締役に就任した創業者の仕事とは

何なのか。


それは「決定」を下すこと。

決定を待つ案件は従業員が作る。


さらに最も重要な仕事がもう一つある。


「責任」を負うということ。


代表取締役になったその日は

代表取締役就任と共に

365日24時間働くことが決まるのである。


責任はどこにいたとしても、何時であろうとも。

不変である。


実は夢のために働くことができている社長は極めて稀である。


100社に1社あったかないかである。


多くの社長は責任の重圧とお付き合いしている。

ときに酒を浴び、ゴルフをし、

精神状態を保ち、最後は逃げる。


逃げた問題は運命として再び出会う。


その問題は100%、お金(キャッシュ)である。


経営とはキャッシュ管理がすべてである。


その夢にお金がつかないのであれば、

少なくともこの資本主義の世界では

株式会社として起業してはならない・

(株式会社は利益をあげるという前提のもとに

 権利を得ている:企業法)


決算シーズンということもあり

自分が出会った会社を思いだす。


新たに生まれた会社もあれば

逝った会社もあった。