以前に科学的経営について否定をした文章を作ったことがある。その記事では、「科学的経営というものはなくて、科学的管理は存在する」という言葉を書いた記憶がある。この言葉を最初に聞いたのは、伝説の経営コンサルタントでもある一倉定先生のテープの中でである。一倉先生は、中小企業のカリスマ経営コンサルタントで、社長を叱ることで有名であった。

さて、科学的経営の話に戻すが、科学的経営であっても科学的管理であってもよいのであるが、経営に科学的根拠を日本に持ち込んだ人で、先駆者的な存在の人は誰かご存じであろうか?
それは、「松永安左ヱ門(まつながやすざえもん)」という人である。この人は、戦前に日本の電力王となった人で、戦後には電力会社の民営化に携わり、「電力の鬼」と言われた人でもあった。さて、この人は、アメリカを何度も行き来したようなことが自伝に書かれていると思うが、アメリカでの経営スタイルを勉強して持ち帰ったようである。
さて、どういった会社の科学的経営をマネしたのであろうか? それは私の記憶にはないが、アメリカで最初に科学的経営スタイルを持ち込んだのはスタンダードオイルだと思う。そして、市長予測に科学的経営を持ち込んだのはフォードであるが、やはり市長予測は科学的にできなくてスクラップの山を築いたようである。なので、科学的経営はやはり科学的管理にとどめておいた方がよさそうである。
20世紀にもなると、経営にも統計が用いられるようになり、主にはマーケット調査に用いられるようになった。そして、それが一般的になってくると、一倉定流にいうと、お客様無視の「トンチンカン」な経営を行われているようになり、シアーズローバックという世界最大級の企業が経営危機に陥るようになってきた。そういったことから、20世紀半ばからは、お客様にフォーカスするという、経営の基本中の基本を思い出すこととなる。
それから、Z理論とかY理論とか、わけのわからない経営理論が出てくるようであるが、そういった流行りものはいずれ消え去り、今では、
中小企業・・・一倉理論
大企業・・・ドラッカー理論
が主流となっている。
この二つの経営スタイルは、大きく真逆の考え方がなされている。
例えば、ドラッカー理論であれば、「誰が正しいのか?ではなく、何が正しいのか?を考えよ」ということが出てくる。ところが、一倉理論では、「何が正しいのか?ではなく、社長一人が正しいのか?」という理論という具合である。
そういった二つの理論の間では、どちらも当てはまるような規模の会社が出てくる。これが経営の壁と言われるところにもなるのだろう。
ただし、この二つの理論に共通する部分が1つある。それは、
「企業は、利益がなければやっていけない。」
ということである。
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