新型インフルエンザ:新型インフルエンザにワクチンは効きますか?
通常のインフルエンザの予防接種は、新型インフルエンザとはウイルスの種類が異なるため、感染防止の効果はほとんど期待できないと考えられています。
新型インフルエンザに対して効果が期待できるワクチンとして、プレパンデミックワクチンとパンデミックワクチンがあります。
プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行(パンデミック)を起こす以前に、トリ-ヒト感染の患者または鳥から分離されたウイルスを基に製造されるワクチンを指します。政府は現在流行している鳥インフルエンザウイルス(H5N1)に対するワクチンをプレパンデミックワクチンとして製造、備蓄しています。
パンデミックワクチンとは、ヒト-ヒト感染を引き起こしているウイルスを基に製造されるワクチンです。プレパンデミックワクチンと異なり、ワクチンの効果はより高いと考えられます。ただし、パンデミックワクチンは実際に新型インフルエンザが発生しなければ製造できないため、現時点で製造、備蓄は行えません。
新型インフルエンザ:新型インフルエンザが流行した場合、国の対応策は?
新型インフルエンザ: 国の準備状況は?
厚生労働省では、平成17年10月、国民への正確な情報の提供、予防や治療など、その流行状況に応じた対策を総合的に推進するため、厚生労働大臣を本部長とする「新型インフルエンザ対策推進本部」を設置しました。また、政府の新型インフルザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議により、「新型インフルエンザ対策行動計画」を策定し、新型インフルエンザの発生状況備えた具体的な対策を講じることとしています。
現時点での政府がとっている準備として、抗インフルエンザウイルス薬や鳥インフルエンザ(H5N1)に対するワクチン(プレパンデミックワクチン)の備蓄、国民への情報提供、鳥インフルエンザが流行している地域への技術支援、新型インフルエンザ発生のシミュレーション訓練等が挙げられます。