34歳からのアメリカ臨床留学

34歳からのアメリカ臨床留学

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初めまして。

 

最近、臨床留学を目指す方からご連絡をいただくことが多く、アメリカのレジデンシーはどうですか、とご質問をいただくのですが、その度に同じような話をしているので、まとめてみようと思いました。

 

私は中西部の都市の大学病院で神経内科レジデントをしているのですが、だいたい1日の流れはこんな感じです。(日本を離れて3年になるので、ところどころ医療日本語が変だったらすみません汗)

 

07:30-07:45 出勤、夜勤帯からの引き継ぎ

07:45-09:30 カルテチェック、事前回診

09:30-11:00 指導医を交えて table round(他科へのコンサルトなどはこの時間内にやります)

11:00-12:00 指導医と回診

12:00-13:00 ヌーンカンファ

13:00-14:00 カルテ書き

14:00-15:00 RTL

15:00-16:00 hand off や退院サマリーの更新

16:00-16:15 夜勤帯への引き継ぎ、帰宅

 

NSICU(ニューロICU)ローテの時は06:30始まりで、外来週間の時は08:00始まりなのと、週末はまた特殊スケジュールなのですが、話が複雑になりすぎるので割愛します。

 

基本的なチーム構成は、Attending(指導医)、レジデント(シニア、ジュニア一人ずつ)、学生2-3人です。神経内科内で、いくつかのservice(チーム?)に分かれていて、レジデントは、general (stroke, epilepsy以外の疾患), stroke, EMU (epilepsy), NSICU, consult, OSH consult, clinic, nights, advanced stroke (コードストローク(卒中コール?)だけを診る) のいずれかをだいたい2週間おきにローテします。

 

要するに、例えばコンサルトチームなら他科からのコンサルトのみに専念するし、ストロークチームは卒中患者だけを集中的に診るということです。

 

このような構造のレジデンシープログラムになっているのは、Attending が自分のサブスペ以外の患者さんは一切診ないシステムなっているからだと思います。もちろん市中病院には general neurologist と呼ばれる何でも屋の神経内科医もいますが、大学病院ではサブスペごとに専門医がいるので、互いの境界を跨ぐようなことはしません。

 

なので、神経内科医同士でコンサルトし合うこともあります。

 

ここでざっと語彙を解説すると、table round というのは、ワークルームで患者さんのアセスメントとプランについて話し合う時間のことを言います。RTLというのは、run the list の略で、その日のプランに漏れがないかを指導医と確認する作業のこと。hand off は引き継ぎ用共有メモのことで、カルテとは別に記載が求められているものです。

 

少し話が変わって、16時以降は誰が病院にいるのかという疑問にお答えすると、ジュニアレジデント(医師2年目)とシニアレジデント(3年目 or 4年目)が一人ずつ残るだけです。Attending は院内にはいません。シニアも18:00過ぎると帰宅します。

 

労働の大半を担うのはジュニアで、16:00-18:00担当はショートコールと呼ばれています。コンサルト含む全ての service/ 病棟をカバーします。18:00になると夜勤帯のジュニアが出勤してきて、同じく全service を一人でカバーします。

 

夜間は暇だからこういうシステムになっている、というわけではありません。

 

一人しかいない時に、コードストロークでERに呼ばれている間に、内科からコンサルトが入り、EMUの患者がてんかん発作を起こすなんてことはよくあります。それを一人でカバーするのです。もちろん2年目の医師が一人で判断することは許されていないので、シニアレジデント、あるいはアテンディングに電話して報告、指示を仰ぐことになります(これを"staffing"と言います)。

 

朝になると、多チームのレジデントに引き継がなくてはならないので、念入りなカルテ記載とhand off の更新も欠かせません。多いときは夜間に診る患者の数は二桁に上ります。なので手に負えなくなってくると、シニアが戻ってきて手伝います笑

 

ここまでの説明で、夜勤担当がめちゃくちゃ大変なのと、引き継ぎがめちゃくちゃ多いのは伝わったかと思います。

 

夜間は指導医が院内にいないせいで、いちいち電話越しに患者プレゼンをしなければならないので、時間が倍かかります。何なら、ショートコール担当(日中はいずれかのチームに所属して働いている)は16:00に他チームから引き継ぎを受け、それを2時間半後には夜勤担当に引き継ぐわけですから、二重引き継ぎになるわけです。

 

そこで情報の漏れが生じないようにするために、hand offが重要になるわけですが。。。

 

総じて、患者さんを引き継ぐために働いているような効率の悪さもなきにしもあらず。

 

こんなシステムなので、患者さんについてざっとサマライズしてスピーディーにプレゼンする能力が必須です。

 

長くなってきたので、今日はこの辺りにしますが、次回はpagerシステムや、他科(殊に脳外科)との関係性あるいはコメディカルとの関係性についてもお話ししたいと思います。

 

こういった話にどれだけの需要があるかはわかりませんが、私は渡米前にこういう類の話を聞く機会はほとんどなかったので、質問があれば遠慮なくコメント、メッセージをいただければと思います。